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⚠太い文字は放送部が歌っている歌詞です
こ、こんにちは…ぼくはモストロラウンジで働いているオクタヴィネル寮生です…今は事件が目の前で起きています。詳細を説明すると、寮長がオーバーブロットしたイソギンチャク事件で恨んでいるどこかの貴族出身が外部の暗殺者に依頼して今日の一般公開時に暴れているんだそうです。一般客は間一髪で外に出せたものの…外部と繋がらないように古代魔術の結界まで施されていて応援が呼べず、クルーウェル先生や寮長、あの双子までもが武装集団に鎮圧されました。あぁ、こんな時にお偉いさんが助けに来てくれたらいいのに…
しかし武装集団は依頼主である貴族出身の生徒を殺して慈悲の恵?に合わせろと言っています。慈悲の恵…聞いたことも見たこともないのにこの武装集団は”ここに”居ると確信しているような…
「「「この世は勝者か敗者のみ 運命に身を任せろ 信じるものを突き通せ 己を味方につければ歌は絶望を希望へ導く手段となる 運命の始まり」」」
そう簡単な祈りだった 端から
段々と消える感嘆
突然複数の声の詠唱が聞こえたと思ったら、モストロラウンジにある壁の一部が酸のように溶けだした。突然のことに生徒は驚き、武装集団のリーダーみたいな人はその空間を見つめている。その空間はやけに雨の匂いがただよってくる…
今から緞帳が上がるから
静かな会場を後にさよなら
溶けた空間から現れたのはオクタヴィネル寮に配属されたお偉いさんの1人、キガ。溶けた壁をくぐった途端に酸が元の場所に戻って壁は何事も無かったかのように綺麗だった。
言いかけていた事が一つ消えてまた増えて
背中に後ろめたさが残る
青い傘を片手に、黒い服と靴が綺麗ピカピカでモストロラウンジのコンセプト、紳士の社交場に相応しいいつも通りの姿。なのにも関わらずその瞳は捕食者のように鋭く、周囲を観察している
従いたい心根を吐き出さぬように込めて
胸の中が澱のように濁る
生徒たちの安全のためになのか、指を鳴らした途端青いシャボン玉が生徒達を包んでひとまとめにした。それを止めようと武装集団は動こうとするが、キガの威圧に負け1歩も動けない
受け止めたいことが自分さえ抱えられず
持て余したそれを守っている
靴音を曲のリズムに鳴らし、ゆっくりと軽い足取りで武装集団に近ずいていく。その動きに隙はない
霞んだ声はからからに喉を焼いて埋め尽くす
何を言うべきか分からなくて
動きをようやく止め、武装集団を見つめるキガ。その視線がクルーウェル先生とオクタヴィネルトリオ達に向けられた途端に消えた
感じてたものが遠く放たれていた
同じ様で違うなんだか違う
警戒態勢を取った武装集団。それも無意味、いつの間にか武装集団の輪の中に入り、人質にされていた4人の近くにしゃがみ込んだ
何時まで行こうか 何処まで行けるのか
定かじゃないなら何を想うの
真後ろに武装集団のリーダーが立ちキガに弾を1発食らわせようとしたその瞬間、一瞬でキガに首を絞めあげながら折られた
僕らが離れるなら 僕らが迷うなら
その度に何回も繋がれる様に
ここに居てくれるなら 離さずいられたら
まだ誰も知らない感覚で救われていく
頭を倒された武装集団に一斉射撃をされたが、青い傘を開き人質ごと銃撃から守る。銃撃が鳴りやんだと思いきや傘の先からスナイパーライフルの容量で撃ち殺される武装集団の熟練戦闘員。なぜ熟練だとわかるのか。それは一斉射撃の際に人体の急所や防御した傘の脆いところから数ミリ程度しか差異が無いからこそ残すのは危険と判断したから。残りの武装集団の雑魚共はエコロケーションの超音波で意識を刈り取る
平穏とは消耗を以て代わりに成す
実際はどうも変わりはなく
モストロラウンジ一帯に張られている結界の武装集団なら入れる性質を使って武装集団の残党が侵入する前に人質達を守るために取っておきの能力を発動しようとするが、ボロボロで動けない双子が拒否した。しかしそれを無視したキガ
キガ「助けを必要とするならば求めて願え 君に慈悲を与えよう 神の祝福」
享楽とは嘘で成る
「綻ぶ前にここを出ていこうか」と
都合の良い願いを同じ様に同じ様に呟く
ユニーク魔法の詠唱…能力を発動した。ただでさえブロットが危ういギガはついにオーバーブロットを引き起こした。室内は禍々しい空気になり、ポツポツと雨が降る。黒いブロットの化身は人魚ようで綺麗な鱗が特徴、キガの目からは黒い涙が流れている
何処から聞こうか 何を見失うか
定かじゃないから此処を動けない
人質達をブロットの化身に渡し、何故か青い傘も預けたその時に武装集団の残党が来た。ゆっくりと振り返り生物のみに危害を加え、無機物にダメージを与えない特殊水素爆弾を投げつけ、その武装集団に単体で特攻した
僕らが疲れるなら これ以上無いなら
その度に何回も逃げ出せる様に
心が守れる様に 奪われない様に
託して 身体を預けてよ
最初にアタッカーとして突撃してきた武装集団の先導を靴に仕込んである暗殺用武器で脳を1発、次に来たヤツらの首をあらぬ方向に折り曲げ、罠をしかけようとしたヤツの口の中へ小型特殊水素爆弾を入れ武装集団の中に投げ入れたら3秒後に爆発、挟み撃ちしてきた敵にはしゃがんで相打ち、狙撃してくるやつの銃を圧縮した水で破壊、敵の隙にはサメや捕食者のような鋭い歯で肉体を噛みちぎり口元のベッタリと付いた血すら気にせず次々と来る敵を作業のように淡々と終わらせていくキガ
君と泣く 君と笑う 君と怒る
数が十分の一にも満たなくなったところにまた爆弾を投げつけ移動しようとした途端、爆風に紛れて武装集団の1人が槍でキガの心臓を貫いた。しかしその槍をすでで引き抜き喉を抉るように投げ返し血を吐いて倒れ込んだから死んだのかと周囲がざわめく
君と歌う 君と踊る 君と話す
ナイフを突き立てられ始末されそうになった瞬間右に回避して相手を壁に宙ずりにしたら脊髄にナイフを容赦なく突き刺した
何時まで続くだろうと同じ様に同じ様に呟く
いま忘れないよう刻まれた空気を
これから何度思い出すのだろう
残ったのはキガのみになり雨の中ブロットの化身と立ち尽くす。ブロットの化身の影から複数のなにか達が手拍子をすると…モストロラウンジの一部の空間がまるで水面に水滴が垂れて静寂だった空間に歪みを生じさせるように何かが入ってきた
「僕らだけが…」
僕らが離れるなら 僕らが迷うなら
その度に何回も繋がれる様に
入ってきたのはキガと同じくお偉いさんとして来た迷。迷は悲しそうな、憐れむような表情でキガを見るが…キガは心底安心したような表情で嬉しそうに、足元の死体には目もくれずにクルーウェルの頭を少し撫でた
ここに居てくれるなら 離さずいられたら
ノイズが聞こえたと思ったら一瞬だけ、キガが磔にされた瞬間が生徒や迷に見えた
まだ誰も知らない感覚で僕の生きているすべてを確かめて
正しくして
銃声が聞こえ発生源をみると迷がハンドガンでキガの後ろのブロットの化身を打ち、ドロドロとした禍々しい空間が消え、ブロットの化身が完全に消えた途端キガも倒れ、モストロラウンジに張られていた結界も消えた