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私は、普通に生きていたかった。
それなのに、濡れ衣を着せられ国外追放。
家族に挨拶をするくらいはと情けをもらったが、
そんな情をかけるくらいなら謝れよと苛立ったのは内緒。
家族からは『恥さらしだ』、『私の、いやこの家に泥を塗るつもりか』と罵られたが、
メイドたちからは、心配する人や、怒ってくれる人もいてくれた。
そして両親とメイドたちに別れの挨拶を言い、
用意された質素な馬車に乗せられた。
これでここからおさらばかぁと思っていたのだが、
そうではなかった。実際には、
“この世とおさらば”だった。
馬車は急に止まり、業者の人が馬を連れて出ていった。
どうしたのだろうかと思い、待っていると
急に激しい揺れに襲われた。
あぁ、あの時に逃げていれば⋯
そう思い外を見てみると、
そこには山賊のような奴らが馬車の周りを囲んでいた
なぜ山賊の”ような”というのはまぁ見た目や服だ。
一見ボロボロの服、ボサボサの髪、伸ばしっぱなしの髭なのだが
よく見てみると来ている服は一般市民、ましてや山賊なぞが買えるような服ではない。
とても高価で、一流の職人が作ったような服だ。
そしてその服は土や泥で”わざと”汚したかのようで。
服はぼろぼろで、擦り切れて穴が空いたり破れたりした見た目をしているが破れているところはほつれていない。
そしてハサミで切ったような穴の空き方だ。
つまり自然にそうなったのではなく、誰かの意志でわざとそう見せているようだ。
なぜこんなにも冷静なのかというと、まぁ、そうだよね、そうなるよねと思っているからだ。()
諦めてこのまま死んでしまおうか、いや、死にたくない。
あいつらをぶっ飛ばすまでは死ねない
なので_______________