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 トレニアさんは、り技を繰り出し触手に大ダメージを与えていた。す、すごっ……触手が千切ちぎれてしまったぞ。



『グォォォォォ……』



 デビルクラーケンの巨体が激しく揺れる。まずいな、このままでは船が沈没するぞ。


 だが、船体は安定をはじめた。

 そうか、ストレルカの力か。



「ふ、船はわたくしにお任せください。オケアノスに魔力を送っていますから!」



 となると、ストレルカは動けそうにないな。ここはスコルに任せ、俺は万能つるはし『ゲイルチュール』を構えた。



 水属性モンスター相手なら、これしかない。



「サンダーブレイク!!」



 弱点である風属性攻撃を与えていく。

 ビリビリと稲妻が宙を駆けていく。触手から本体へ。デビルクラーケンの全身を駆け巡っていった。



『グアァァァァァァ……!!』



 デビルクラーケンは、海へ沈んでいく。

 直後、華麗に俺の隣にトレニアさんが着地。ずっと宙を舞っていたらしい。可憐すぎるって。



「トレニアさん、蹴り技すごいな」

「あはは……私は、これだけが取り柄みたいなもので」

「そうなのかい。それにしてはキレキレだったけどね。なんていうスキル?」


「これは“スターリーナイト”といいます」




 [スターリーナイト][Lv.5]

 [攻撃スキル]

 [効果]

  偉大なシャーマンが開発した蹴り技スキル。様々な効果を発生させる。①Level.1の時、状態異常をランダムで付与。 ②Level.2の時、攻撃速度を10%アップ。 ③Level.3の時、命中率 +30 アップ。 ④Level.4の時、ポーションによる回復量を 10% アップ。 ⑤Level.5の時、スキル使用後の硬直時間ディレイが 50% 減少。


 Level.1 :攻撃力1000

 Level.2 :攻撃力2000

 Level.3 :攻撃力3000

 Level.4 :攻撃力4000

 Level.5 :攻撃力5000




 スキルの詳細を見せてもらった。

 これは強いわけだ。

 うん、トレニアさんの強さに納得した。



 なんとかデビルクラーケンを撃退して、船は先を進んでいく。



「スコル、無事か!?」

「はい、こちらはラスティさんのおかげで問題ありません」

「ほっ、それは良かった。ストレルカもお疲れ様」


 疲れているのかストレルカは息を切らしていた。



「も、申し訳ありませんわ。わたくし、ちょっと休憩を」

「構わないさ。俺も無理させてごめんな」

「いえ、オケアノスはどうしても魔力消費量が激しいもので……ふぅ」



 ストレルカは眠ってしまった。

 やっぱり、大変なんだな。



 * * *



 船は進み続け、二日掛かってようやく『島』に辿り着いた。



「見えてきましたね、ラスティさん!」

「おう、やっとだな」



 スコルと共に島を眺める。

 ここまで長かったような気がする。

 随分と島を空けてしまった。


 なにか起きていないといいけど。



「ラスティ様、スコルさん、おはようございます。ようやく到着ですね」

「おはよう、ストレルカ。ああ、君のおかげだ」

「いえいえ、わたくしに出来ることと言えば、これくらいですから」

「十分すぎるよ。君には褒美を与えないと


「で、でしたら……島で二人きりになれる時間が欲しいですっ」

「そ、それは……分かった。考えておく」

「はいっ、ありがとうございます!」



 スコルの機嫌は――お、大丈夫だった。どうやら、ストレルカには信頼を置いているようだな。



 船はついに島にある港へ入った。

 港には、留守番にしていたルドミラ、エドゥ、テオドール、そして我が妹・ハヴァマールがいた。



 おぉ、みんな元気そうだ。


 ――って、んん!?



 なんかちょっと変だぞ。

 テオドールがロープでグルグル巻きにされているような。なにがあった!!

無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ

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