スタート
〜Re side〜
俺はパトロールという名の散歩中。ちなみにかっきーはやることあるって言って出てこなかった。俺はかっきーにやることないのは知ってる。ツッコミするのめんどいし飽きたからほっとこ。
Re(ぱっと見平和なんだけどなぁ…)
Re「ん?」
遠くで黒パーカー着てる黒髪のやつが後ろから人に話しかけてる。前見たのと同じパーカーだし同一人物だとは思う。
Re「あの」
?「はい?」
Re「ちょっと来てもらっていいですか」
?「………ぼくのお願い聞いてくれるなら」
Re「後でなら聞きます」
その人の手を引いて人気がないところ(というか少し開けた森だけど)に来た。
?「えっと…なんの様?」
その人はフード被ってなかったけど、俺が見た翡翠の色の目で黒髪だったから多分同一人物。なんでか知らないけど瞳孔がハート型だった。あと、この人とあまおくらいでかい。なんで気づかなかったんだろ。
Re「あの、この村で流行ってる病気?はあなたが原因ですか?」
?「すっすごい!バレちゃった…!ぼく、流怜 緋翠(ナガレ ヒスイ)って言います!あ、男ですよ」
ほんとにこいつが原因だった。多分俺、変なこととかに巻き込まれすぎて推理力が上がったんだろーな。
Re「なんでこんなことを?」
緋翠「だって、だってイケメンが発情してるの可愛いと思わない⁉︎でも男性だけにぼくの特異術かけちゃうとぼくを特定されるの早くなっちゃうから…女性はみんな軽症だったでしょ⁉︎」
特異術、かなたから聞いたことある。生まれつき他の人には使えない術が使える人がいる。他の人には使えない術のことを特異術。それを使える人を《ユニーカー》というらしい。使ってもいい方向に使ってる人が多いが、一定数迷惑だとかける方向に使ってる人もいるらしい。多分この人はこっち。
Re「えっと……」
緋翠「ぼくの特異術は応用効かせたら好きになる性別を強制的に変えることができるの!だから性的思考が一般的でなくても差別する人はこの世界にいないのはそういうことだよ」
昨日の患者さんが俺に反応してたのはそういうことか。謎が一個解けた。というかこの人脊髄反射で喋ってんのかってくらいめっちゃ早口だしい一言一言が長い。まとめれてないみたいな感じがする。ちがうオタクの喋り方なだけだ。
Re「えっと、かけた人は治せるんですか。」
緋翠「できるできる、なんなら今から病院行って女性から治そうか?」
Re「あ、じゃあお願いします…ちゃんと男性もして下さい」
緋翠「君の頼みとあらば」
Re「ん?」
なんだろう、昨日感じた嫌な感じに似てる。まさかこの人もそーいうタイプの人?いや否定はしないけど、当事者になるのは違うというか。
緋翠「あ、君、名前は?」
Re「………五十嵐莉緒です。」
緋翠「莉緒……りっくんだね!」
なんでもいいけど。かなたの呼び方に似てるからなんかやだな。
Re「じゃあ、診療所に……」
Re「へ?」(壁ドン状態)
緋翠「ねぇ、りっくん、ぼくの頼みまだ聞いてくれてないよね。聞いてくれないと治しにいかないよ?」
なにこれ。なにこの状況。俺は緋翠くんに壁(木)どんされてる。
Re「なっ、治してくれたら聞きますから放してください」
緋翠「言ったね?ほんとだね?」
Re「はっはい」
二つ返事でOKしてしまった。絶対返事したらダメだったじゃんこれ。そんなこと考えながら、緋翠くんを奈々さんの診療所まで案内した。その間ずっと手掴まれてたからすごい怖い。多分半分泣いてた。
末吉「おかえr…ご苦労」
Re「タスケテ……」
奈々「はじめまして。あなたが犯人さんですか?」
緋翠「んー、りっくんが治してあげてーって言うから仕方なく来たって感じ?」
奈々「そうでしたか。ありがとうございます。ではわたくしがご案内いたします。五十嵐様お疲れの様ですのでお休みください。
Re「お言葉に甘えて……」
俺は恐怖からかこいつと離れたかったからすごい嬉しい。というかこのまま逃げたい。
奈々「それとえっと……」
緋翠「流怜だよ」
奈々「流怜様、献血のご協力をお願いします」
多分鈴に血を送る用なんだろうな。じゃなけりゃわざわざ献血って嘘つく必要ないし。
緋翠「えー、なんで?」
奈々「罰がこれで済むなら安いものですよ。承諾していただけないのなら血全部抜かせていただきます」
緋翠「やらせてください」
末吉「草w」
なんだかんだ緋翠くんは奈々さんに連れられていった。その間かっきーに何があったか話した。気力もなかったからすごい簡潔にまとめたけど。
末吉「ふーん、やるじゃん」
Re「ははは、ありがとな(棒)」
末吉「にしても特異術ねぇ。鈴が興味持ちそうだなw」
Re「さいですか」
末吉「顔色悪いぞ」
Re「大丈夫だよ……」
2時間くらいしたら緋翠くんだけが戻ってきた。奈々さんは患者さん達の対応があるらしい。その2時間やることなさすぎてかっきーと散歩行ってたし。
緋翠「りっくーん、治したよー」
Re「うっうん、それで、頼みって……?」
緋翠「さっきのところについてきて」
この時俺が、死を覚悟したのは言うまでもないだろう。
おわり
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なんかしたらかなたんが飛んでくるぞ良いのか(?)