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「はぁ~っ…。本当なんなのよこの寒さ…。約束してた魔理沙も来ないし。」
今は冬の初め。…なのに凄い寒いのよね。きっとチルノかレティ辺りはワクワクでしょうねぇ…。こちらはただの人間だからすっごい寒いけどね。…すうっごい寒いんだから。
ガッシャーン!ガラガラガラ…
「!?」
な、何!?…寒いしコタツから出たくないし見に行かなくていっか。
だだだだだ…どっ!
「今度は何よ!…もうっ。」
嫌だけど見に行くかぁ…。
その瞬間、
すぱんっ!
襖が勢い良く開いて黄色と黒い何がが靡いた。
「よお霊夢!約束通り遊びに来てやったぜ!おまえのことだからコタツから出たくないんだろ?この私は寒くなんてないからな!…はっ、はっくしゅん!」
「何言ってんのよ。普通にくしゃみしてるじゃない。」
「なっ!い、いまのはたまたまだ!たまたま!」
「ほらほら、意地なんて張ってないでさっさとコタツにでも入って暖まりなさい。」
そう言ってコタツをパンパンと叩く。
その振動でコタツの上にあるかごに入ったみかんがふわりと一瞬だけ跳んだ。
それを見て、
「そういえばチルノやレティは見かけた?」
「あー。霧の湖で遊んでたぜ。チルノが湖を凍らせて咲夜が怒こってたんだぜ。」
「えーっと…それは紅魔館も迷惑ね。」
霊夢が魔理沙から視線をすーっとずらす。
「あ、それと咲夜が紅魔館の一部をレミリアとケンカして破壊したの怒こってたぜ。あとで修理費を出して貰うって言ってたんだぜ。あいつ、怒りすぎだろ。ま、せいぜい値段交渉頑張るんだな。」
…。
「おーい。霊夢~?」
「あーっ!もう!レミリアから手を出してきたんでしょうが!応戦したらあっちがひょいって避けたから屋敷の壁とかが大爆発したんでしょうが!むっきぃ~っ!」
手足をバタバタと動かし幼稚に暴れる霊夢を魔理沙が呆れながらなだめる。
「おいおい、そりゃどっちも悪いだろ。てか、その事を咲夜に言えばたぶん許し…いや、少し修理費安くはしてくれるんじゃないか?」
「そうね。そんな事情があるなら少しだけならあなたに出して貰う修理費、安くしてあげようかしらね。」
落ち着いていて、凛とした透き通った声が襖を通して聞こえた。
「ん。さ、咲夜じゃないの。話を聞いてたなら少しは安くしてくれるわよね?」
銀色の髪を少し揺らし、彼女「咲夜」はこう言った。
「そうね…。今、少し暇してるのよ。弾幕で満足させてくれたら安くしてあげるわ。」
ふっと微笑んだ口元とは裏腹に胸元に置いた手には三本のナイフが鈍くひかっていた。
「いいわ。安くしてくれるというのなら弾幕ごっこくらい安いものよ。ふふ、受けてたつわ。」