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私はごく普通の会社員。
ただ笑顔で出社するような純白企業とは違い、うちは黒色無双かってくらいブラックな企業だ。
面接の時は残業最大2時間って言われてたのに…あのクソ面接官、今の私の上司である。あいつは女性にはセクハラ、部下にはパワハラ、アルハラ……
もう歩くハラスメントである。
しかも会社に入ってから二日目にこのブラックさに気づいて辞表を出しても社長にビリビリに破かれ辞めさせてもらえない。
そんなクソ上司がいる会社に既に半年いる私は精神、肉体共にぼろぼろである。
本当に死にたい。
もうすでに自殺未遂して警察に保護されたことだってある。クソ通行人がちょっと迷いが出てきた私を通報しやがった。
それで警察はというと私の人生をすべて知り尽くしているかのような言い方をして貴女は美しい、だとか死なないでください、とか抜かした。
お前らに私の何がわかるってんだよ。
それで結局うっかり警察の手の届く所にふらついた結果、即保護。
毒母のあいつも警察に呼ばれて来やがった。
あいつは外面だけは良いから娘を案じるいい母親を演じて、警察署を出た途端に溜息と暴言の数々。
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい
ある日もう色々諦めて土手を歩いていたら人に声をかけられた。
驚いて見上げると
単眼の、真っ白な肌をした人型の化物がいた。恐怖で硬直しているとそいつは勝手に自己紹介をしてきた。
話しかけてきたこいつの名前は「私」で
自殺を手伝う自殺屋なのだと。
色々と話した結果、こいつは私の心の中にある人生を邪魔してくる奴等への気持ちを全て分かってくれた。
わかったふりをしてただ受け流すクソ人間とは違う、この人が私の本当の救済者だったようだ。
私はこの人の助けを借りて逝くことにした。
私はいい感じの廃ビルを見つけてその人と一緒に階段を登った。
屋上までたどりつたときに、高所恐怖症の私は足がすくんだ。
やはり飛び降りるのはやめー
落ちている。あの人に背中を押されて。
私の心に知らんぷりをした冷たいアスファルトが、私の血肉を受け入れた。
その瞬間、私の全てを受け入れて温かくなった。
〇〇県〇〇市の廃ビルにて、午後〇時〇分
人が潰れている と近隣住民から通報が入り
自殺とみて調査を進めています。