「照…照って、今…翔太と付き合ってるの?」
宮舘と楽屋で2人きりになったタイミングで
突然サラリとそう聞かれた岩本は、どう答えて良いのか返答に困っていた
◇◆◇◆
宮舘が別れを告げた時、辛そうに泣いていた翔太が…今は岩本の隣で笑っている
その光景を目の当たりにして、安心したと同時に…
『翔太の隣は、俺の場所だったのに…』
今更そんな資格も無いのに、醜く一人嫉妬する
そのせいで聞き方にも棘が出てしまい…自分自身の心の狭さ思い知らされた
◇◆◇◆
「えっと…あの…」
「あぁ…もしかして、恥ずかしいからって翔太に口止めされてる?俺の時も、そうだったから…」
宮舘の言葉に、岩本が驚いた様な表情を見せる
「そうか…それなら悪い。変な事聞いた、忘れてくれ…」
そう言い残し…宮舘は振り返る事なく、そのまま部屋を出て行って
「………」
残された岩本は、ただ立ち尽くす事しかできなかった
◇◆◇◆
岩本はスグに渡辺に連絡を取り
事の顛末を全て伝えた…
「えっ…涼太が、照にそんな事…」
信じられないという表情で、言葉を濁す渡辺
「ねぇ、翔太は舘さんと…その…付き合ってたの?」
岩本がそう聞くと…素直に頷く
「俺達が付き合う前に、俺が落ち込んでた理由…まだ照に言ってなかったよね?あれは…あの時、涼太に突然別れを言い出されて…自分がきっと、涼太の重荷になってたんだろうなって思って…惨めになって悔しくて…」
そう言いながら、渡辺は泣きそうな…辛そうな顔をする
「………」
その話を、岩本は…静かに黙ったまま聞いている
「涼太が俺に別れを告げた時、本当に辛そうだったんだ…。優しい涼太に、あんな事を言わせてしまって…俺…凄く後悔して。もう2度と、俺は大切な人の重荷にはならないって心に決めたんだ」
「重荷…」
確かに渡辺は言っていた
【もう2度と誰の重荷にもなりたくないと…】
あの言葉は、ここに繋がっていたのかと
今更ながらに、納得した
「きっと、俺の今の状況が知りたかっただけなんだと思う。自分が居なくなって…俺が今もまだ落ち込んでたらって…涼太…何処までも真っ直ぐで、不器用だけど凄く優しいから…」
別れた今でも、渡辺の中の宮舘の印象は揺るがない
その事に、焦りを感じる岩本…
「……あの、翔太」
声を掛けようとした、その時…
渡辺のスマホが着信を告げた
コメント
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あーうー。 人のものになって、気づく気持ちってあるよね🥺どうなる?ゆり組…❤️💙