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💙「遊園地のプレオープンに招待?」
事務所に戻って来た深澤と岩本から、そんな話を切り出された。
💜「そ。ルミナシアパークっていって、【光が導く、夢と幻想の遊園地】らしいよ」
💛「なんか、いつもの署長から渡された」
大規模な新規遊園地がオープンするにあたり、プレオープンを予定しているから、各所の著名人やその家族を招待しているのだという。ルミナシアパークのオーナーが特務調査局に興味を持っており、日頃の感謝から招待したいというのだ。
🩷「すげー! 遊園地にタダで行けんの!?」
🧡「めっちゃ楽しみやわ!」
🤍「遊園地行きたかったんだよねー!」
見るからにテンションの上がっている、佐久間、向井、ラウールの三人。
その姿を横目に見ながら、ソファに座っている阿部は、後ろに立っている宮舘と目黒を見上げた。
💚「どう思う?」
❤️「たまにはいいんじゃない?」
🖤「楽しむのも大事だと思うよ」
冷静に状況分析をする、阿部、宮舘、目黒の三人。
こうして見ると、性格の違いが一目瞭然だ。
💚「まあ、楽しみではあるよね」
💙「招待してくれるって言ってんだから、受けとっときゃいんじゃね?」
💜「じゃあ、これはみんなで行く事にしよう」
💛「日付は今から10日後。その間に、各自、やるべきことはやっておくこと。特に佐久間と康二、書類の提出忘れんなよ」
🩷「ぐはっ」
🧡「照兄、それを言っちゃあ、おしまいよ……」
💙「いや、ちゃんとやれよ」
🧡「しょっぴーに言われたないねん! いっつも阿部ちゃんか舘に手伝ってもらってるやん!」
💙「分かんないとこ聞いてるだけだろ」
💚「そうだね。ほぼほぼ分かんないって言うから、付きっきりになってるだけで」
🩷「それ、阿部ちゃんがやってるのと同じじゃね?!」
🖤「えっ。俺も阿部ちゃんに聞いてるけど」
💛「俺も」
💜「俺もー」
🤍「みんな阿部ちゃん頼りすぎでしょ。僕も漢字訊かれること多いけど」
🧡「ラウ、ほんまありがとうな」
💚「その点、舘様はちゃんと自分で調べるよね」
❤️「俺はそこまで阿部に負担かけるつもりないから」
🖤「……なんか、ごめん」
💚「いいよいいよ、気にしないで。教えるの、嫌じゃないよ? 自分の復習にもなるからさ」
🩷「それはウソ! 絶対なんないよ! 訊いてる漢字、小学生レベルじゃん!」
わーわー言っているのは、自分たちだって分からない漢字や意味をすぐ阿部に訊いている佐久間と向井だったから、「お前ら他人のこと言えねーだろ」とブラックな阿部が出てきて二人が黙りこくっていたので、ここで強制終了となった。
そして迎えた当日。
海上にかかる巨大な橋を通り抜けて見えたのは、人工の島。その島の大部分を占めているのが、今回建設されたルミナシアパーク。
中央に巨大な城が見えており、車を降りたメンバーが目をキラキラと輝かせている。
🩷「すげー!」
境界となる部分は全て色とりどりの花を咲かせた木で囲まれており、外界から隔絶されているのが一目で分かる。
🤍「なんか、木に咲いてる花、輝いてる?」
💚「多分、昼間でも光って見えるように太陽の光が反射するようなイルミネーションにしてるんだよ」
💜「まさに、光の幻想だ」
ルミナシアパークの前に集まっているのは、建設・運営の関係者、出資者や企業関係者、地元の関係者、タレントやインフルエンサー、招待された家族や知人、そして特別招待枠となっている。
およそ2000人が、この広場に集まっていた。
💛「さて。九人でパーク内を回るのも考えたけど、時間は限られてるし、乗りたいものも違うと思う。三人ずつで別れようと思ってるけど、どうだろう」
岩本からの提案に異議のある者はおらず、話し合いの結果、このような組み合わせになった。
一組目。阿部、目黒、渡辺の絶叫苦手組。
💚「あれ? 翔太って苦手だっけ?」
💙「平気だと思ってたけど、乗ったらダメだったね。あんま好きじゃない」
💚「めめも、前は楽しそうに乗ってた気がする」
🖤「乗ったら楽しいんだけど、乗る前が、ね。できれば乗りたくないかも。阿部ちゃんは絶対乗りたくない派だもんね」
💚「俺は乗るくらいなら留守番してた方がいいや」
二組目。向井、佐久間、ラウールのハイテンションエンジョイ組。
🩷「やっぱ遊園地に来たら、乗りまくらなきゃだろ!」
🤍「いいねいいねー! 僕、なんでもいけるよ!」
🧡「俺も俺も! 絶叫系とかむっちゃ好きやねん!」
🩷「目指せ! 全制覇!」
三組目。宮舘、岩本、深澤のゆったり大人組。
💜「乗り物に乗るのは当然として、せっかくだからちゃんと見たいよね」
💛「おみやげとかもあるし、パーク限定のスイーツも食べてみたい」
❤️「食べ歩きもいいよね。良さそうだったら参考にしたいかも」
それぞれの好みが合いそうなチームに分かれられたところで、正門の前に設置されたセレモニー台に老紳士が登壇した。
「本日はお忙しい中、ルミナシアパークのプレオープンにお越しいただき、誠にありがとうございます。こうして皆様にお披露目できることを、スタッフ一同、心より嬉しく思っております」
挨拶が終わると、ルミナシアパークのコンセプトが語られる。
「ルミナシアパークのテーマは、光に包まれた幻想の街です。アトラクションだけではなく、街並み、湖、庭園、夜のイルミネーション、そのすべてをひとつの物語として楽しんでいただける場所を目指しました。そして、皆様をお迎えするのが、このパークの象徴―――湖の彼方にそびえる城、《天耀宮-てんようきゅう-エルセリオン》です。昼は空と水面を映し、夜には無数の光をまとって姿を変える、ルミナシアパークの中心となる場所です」
門から正面に見える、神聖さと豪華さを併せ持つ巨大な城が、静かにパーク全体を見守るように建っている。朝日に照らされた天耀宮エルセリオンは、天空の城のように白く輝いているようだ。
「本日はプレオープンということで、いくつかの施設では最終調整を行っております。皆様からいただいたご意見をもとに、より安全で、より楽しんでいただけるパークへと仕上げてまいります。どうか本日は、日常を忘れて、ルミナシアパークで特別な一日をお過ごしください」
その直後、遠くで大時計塔の鐘が鳴り響いた。
始まりの合図のように荘厳な音を奏でている鐘に、皆がわぁーっと声を上げて拍手を送っている。
けれどその中で一人、阿部だけが眉を顰めた。
💚(……今の鐘、合ってた……?)
🖤「阿部ちゃん?」
💚「あ、ごめん。何?」
🖤「もう行けるみたいだから、入ろう」
💚「そうだね」
🖤「アトラクション、いっぱい乗ろうね」
💙「そうそう。日頃の疲れなんか忘れて、楽しむぞ!」
🖤「しょっぴー、いつも疲れるようなことしてないでしょ」
💙「いいんだよ、そういうのは!」
🖤「ほら、阿部ちゃん」
そう言って差し出された目黒の手を握り、ルミナシアパークへと足を踏み入れた。
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