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#魔道具職人
こはる
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こはる
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#切ない
こはる
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第41話
大体片付いた頃、とんでもないやつが現れた。
魔力も、パワーも桁違い。
わぁ……でもライナーさんよりかはな……でも、守りながらの戦いには、リスクが大きすぎる。
「ノア。守るのに徹して」
「分かった」
ノアは、グレーテさんの方に走った。
でも、それと同時に、私が自分ととんでもないやつを囲う、最強結界を張った。最近、『壊れない結界』を作るのに成功した。
私の体質というか、能力で、物の弱点を見切る事が出来ない限り当てるのは難しい。というか、見切れても、結構なパワーじゃないと壊れないだろう。
あ、それとこの能力は、物だから、人には効かないよ。
「リナ! 何をしてる?!」
ノアがそう叫んでいる。結界に直ぐに気づいたのだろう。何もないように透明なのに……
あの、透明なガラスに体当たりする人とか……テレビで一回は見たことあるやつみたいにやってみたかったんだけど……
「ごめん。守りながらってなると、難しいんだ。でも、勝てる相手だと思う」
私は、剣を構えた。いつもの木の剣。でも、魔力回路は、自分で作れる最高くらいまでに強化してる。
「ふっ。馬鹿にしてるのか? ガキは伏せてろ」
「一言一句そのままお返しします」
そう言って私は、突っ込んだ。勿論、相手は仰け反った。
そのまま後ろに周って背中を打った。
電気を纏ってるから、威力は二倍以上。測った事が無いから分からないけれど。
その男は、飛ばされてた。情けなく、ドカンと結界にぶつかった。あ、声だけ通す、防音になってるから、通報されるリスクは無い。
ま、報告しないといけないけれど。
私は、そのまま金属バットで、反対側に飛ばした。
ドカーンと音が結界内だけに鳴り響いて、砂ぼこりが落ち着いた。
私は結界を解いて、縛り付けた。勿論、他のやつも。
「量が多いわね……」
私がそう呟いた後ろで「わぁ……」という、どこかで聞いたことあるような、声が後ろから聞こえた。ノアも、グレーテさんも違う。
後ろを振り向くと、ライナーさんだった。
あ、そりゃ『わぁ……』ってなるよね。分かる。
「まぁ、色々とあって……報告はまた後でするので、手伝ってくれませんか……?」
ダメ元だった。だけど、ライナーさんは「いいよ。暇だったし」と二つ返事で承諾した。
いや、一回手合わせしただけの仲だけど……ま、守るべき人。ただそれだけの関係じゃないしね。
グレーテさんは、疑問符の嵐に見舞われていた。ごめんね。ヘンテコなメンツで……
「あ、でも、護衛中というか……忙しいだろうから、仲間を呼ぶよ」
隣にいた、グレーテさんは何かに引っ掛かるみたいだった。何だろう……?
私がグレーテさんからライナーさんへ視線を移すと、ライナーさんが嘘を吐いているような魔力の動きになっていた。
……誰かを守るための嘘。
悪いとは言わない。でもそれは、誰かを傷つける嘘だ。
その誰かとは、その嘘を吐いている張本人だ。
自分を自分で傷つけるのを傍観するの嫌いなんだけど……
それで、正そうとする行動が深く傷つける事になる……ノアにも言ったな……
「えぇ。ライナー。任せるわ」
グレーテさんは、そう言って来た道を戻った。
私たちは、それを追うように歩いたけど、残されたライナーさんは少し複雑そうに見えた。
……どうするのが一番だったのだろう……
それからは何事も無かった。
無事に報告も終えて、グレーテさんも、無事に帰った。
ローベルトさんには『ありがとう』と頭を下げられた。ほんわかした魔力の流れだった。
でも、ライナーさんの姿が見当たら無かった。
「あの……私と友達になってくれません? 勿論、忙しいのは承知の上で……」
私はグレーテさんがもじもじしていた手を両手で包みながら「えぇ。貴女も十二分に忙しいでしょ? 会える頻度は少ないかもしれないけれど、私は同年代の同性の友達が居ないのよ」と微笑んだ。
グレーテは、顔を赤らめていた。それに黒い瞳は涙ぐんでいる。
「ありがとう」
私の手をほどいて抱きついた。あの姿を知ってでも彼女は、私の事を恐れない。
「こっちこそ、ありがとう」
私も、涙を零してしまった。嬉しいのもあるけど、ライナーさんがなぜ泣いたのか分かってしまったから。
ノアは遠くで私たちを見つめている。
そっか……ノアにもいないのか……
私は、何も気付けないって知ってるけれど……やっぱりとっても悔しかった。
その後、少し不穏な予感が過ったので、私はノアを帰らせて一人であの場所へ向かった。
「くそっ……この量は……」
あれから、自然治癒が速い者からムクムクと起き上がっていた。
ライナーさんも、苦戦していた。霧が無いこの量の敵は心を折られる。
「一人では、出来ない事をやり遂げるのが仲間の支えと絆ですよ」
私はそう言いながら金属バット片手に走ってきた。
「ははっ。そうだけど、一人でもやってみるまで分からないよ」
「私は、その『仲間の支えと絆』が足りなくて、死んでるんですから、信じてくれてもいいですよね」
コメント
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第42話、読み終わりました。リナの「仲間の支えと絆が足りなくて死んでる」という台詞がすごく刺さりました。一人で抱え込もうとするライナーに、リナの経験が重なる。そしてグレーテと友達になれたシーン、リナが涙を流した理由——「ライナーがなぜ泣いたのか分かってしまったから」という一文が胸に残りました。頼りないけど、あたたかい。