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#魔法
こはる
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植まどか
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こはる
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第82話
僕たちは、他の騎士たちを避難させていた。
負傷者は半数以上いる。取り敢えず、治療はニルスに任せて、未だに帰ってこないラルフとローベルト様とノアの事を探しに行った
一応、位置情報が分かる魔道具を持った。何が起きてもおかしくないこの夕暮れ時。春の匂いが鼻を燻ぶらせる。
でも、対照的に魔獣が無数に出てくる。数が面倒だ。
しばらく走ると、一つ異界が残っていた。森の断片で、その奥には内地が広がっているだろう。廃村か何か大きな拓けた土地。
その森に一歩踏み入れる心の奥でぞわりとした胸騒ぎが走った。
『この森で良くないことが起こってる』と。
散策魔法で周りを見渡すと、ラルフとローベルト様が……無限に湧き出てくる魔導師と戦っている。倒した数は百をゆうに超えるだろう。一人一人の強さも、強い方の人たちだろう。
どんだけいるんだ? というか、なぜ僕たちを拒んでいる?
疑問符を増やし続けながら進んでいくと、二人が見えた。
散策魔法では、あまり細部まで見れないから判断がつかなかったけど、怪我をして、魔力があまり残ってない。
俺は、最大出力でそこら辺のやつらを倒した。最大出力と言っても、一気に何十人も倒すとなると、力は分散されてしまう。
「ライナー!」「ライナーさん!」
「誰かが、無限に出している。ここで俺は食い止めてるから、二人は元凶を倒してくれ」
僕は、二人に回復魔法と治癒魔法をかけた。
これでも、ノアの次に強い。この世界では、三番目に強いと思う。
「でも、身体が保たないんじゃ……」
「思ったより、僕は強くなったはず。だから、思い切り戦ってこい」
俺は、二人に向かって微笑んだ。
そしたら二人とも、同じ方向へ、あの元凶がいると思われる方面へ走って行った。
僕は、取り敢えずここにいる劣化コピーを倒していった。
❂
リーパー……噂通り強い。しかも、想像の何倍かは私を上回っている。
私は今更、誰を敵に回したのかを理解した。でも、私もそれほど弱くはない。
「強いね。でも、一つだけ欠けてる」
突然、リーパーが口を開いた。
切なそうな目だった。何だろうか……?
「欠けてるって何が?」
「感情が。好きだなとか、守りたいなとか……そこら辺がぽっかり空いてしまってる」
感情? 私に、そんな物は要らないはず……
「あったら、こんなにも強くなったのに。貴女は、感情が欠けてるから、弱い。感情を捨てると、強くなった気がするだけで、弱くなってる」
弱い……良くもそんな事を言えたわね。
「この世界三位の人にも及ばないわ。諦めた者、負けだから。最後まで粘った者が勝利を手にする。貴女にはそれが無い」
そう言って私の事を飛ばした。道のど真ん中で、ゴロゴロとみっともなく転がって、悔しい。重力が強くなってるから起き上がれずにいる。
「私だって、昔は自爆してた。それで死んで……貴女は、私を戦う気に出来たすごい人間ではあるけど」
「戦う気にならなかったの?」
「これほどのスケールの恨みを買った。久しぶりにこんなにムカついたわ……」
さっきよりリーパーの、気力が上がった。
……何なの? この女。
「私の大切な人を、世界を傷つけておいて、ただで済むわけないからね」
雷が落ちた。でも、何とか避けた。
昔と違って、魔法の威力が格段に上がっている。
私だって……私だって……
ちゃんと勝つつもりで来たんだからっ!
なぜか分からないけど、起き上がれた。攻撃が届いた。あの女が飛ばされるのを見れた。
ふふっ。これよこれ……
「勝ったと思った?」
「え?」
私は後ろを向いた。女が変な太い金属製の棒片手に、私の背後をとっていた。
その金属製の棒で、私の背中を打った。クソ痛い。
何で、思い通りにならないの……何で、何で……
私は、呪いを強くした。あの獣人についた背後霊の呪いを……
「一番傷つくのは、置いていかれる事。見捨てられる事……ふっ。それを見れるなんて、私は最高ね」
そう言って、私は魔法をグチャグチャにして、大きな渦を巻かせた。
❂
リナがあの女を飛ばしたら、急に吐き気に襲われた。呪いで、お腹を締められたのだろう。
俺は、色々と戻した。
苦しいっ……いくら戻しても、霧が無い。
「おぇっ……うっ……」
「ノア。ごめんけど、今はその術が使えない。この姿で解呪をすると、絶対に貴方だけを残してしまうから……ごめんね。こんなんで……」
……そうだよね。そんなの覚悟してた。
コメント
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第83話、読み終えたよ……。 戦闘シーン、すごかった。リーパーの「感情が欠けてるから弱い」って言葉、胸に刺さったな。エルザの執念とか、最後の呪いでノアを苦しめるあたり、もう完全に狂ってて怖かった……。 ノアが吐きながらも覚悟してる場面、切なかった。助けてあげたくなる。 次が気になる……!