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おんりー視点だぜ
ぴぴぴぴっとうるさく鳴く時計の音が遠くから聞こえてきて無意識にアラームを止める。伸びをしてスマホを覗き込んで、思わず固まった。
「なんで、、終わったんじゃ、?」
そこにはいつも通りループ時の日にちが表示されている。確証は無かったけど、きっと、きっと終わると信じていたのに。
今までおらふくんが死ぬことはあっても自分が死ぬことはなかった。
だから、自分が死んだらもしかしたらループが終わるんじゃないかと思ったんだ。けど、そんな簡単に終わるわけがなかった。
「ばかだなぁ」
思わず自嘲の笑みを浮かべる。
これではおらふくんに悲しい思いをさせただけではないか。
どうせ記憶はないけれど、それでも君にあんな悲しそうな、辛そうな顔はさせたくない。
でも、今回の経験で得たこともある。
自分を犠牲にしておらふくんだけを助けても意味が無かった。
ということは、自分も含めて助からないといけないんだと思う。
こうなりゃ作ってみせよう。2人とも生きている未来を。
精一杯運命に抗おうではないか。
「、、、よし!」
ふっと笑みを浮かべる。なにへこたれてんだ。そんなことしてても意味が無い。おらふくんならきっと前を向いて、突き進んでいるだろう。
大丈夫、自分ならできる。
通知音が鳴る。いつも通り遊びの誘いだろう。
メッセージを見ると案の定『明日遊ぼ!』と書いてある。
もちろんと快諾してからスマホを置く。1度断ってみたこともあるが、その時は顔も見れないまま気づいたらおらふくんが死んでいた。その時の後悔はずっと覚えている。だから絶対に断らないようにしているのだ。
考えられる時間は明日は当日だから一日だけ。
またループして死に戻ってまた考える、なんて数打ちゃ当たる戦法も出来なくは無いが、 もうこれ以上おらふくんを死なせたくない。一刻でも早く助けたかった。
どうすればいいのかなんて聞かない。
不安だなんて、そんなこと言っちゃいられない。
ずっとおらふくんは苦しんでいるんだ。だったら自分もがんばろう。
自分の心の中の苦しさには無意識に蓋をして。