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1日目

暗い部屋で目が覚める。少し驚いたが、また誘拐だとわかるとすぐに落ち着いた。4000年の歴史を舐めないでほしいある。

とりあえず周りを見ると小さい小屋のような感じなことがわかる。我は手首と腕を棒に縛り付けられている。縄抜けぐらいできるが、近くに人がいるかも知れないから迂闊に動けない。どうしたものかと考えていると、扉が開く音がした。

「なんだ、もう起きていたのか」

「我を舐めないでほしいある、我を誘拐してなにをするつもりある」

「うるせぇ!自分の立場わかってんのか?」

「唾を飛ばすなある、我を誘拐するとどうなるかわかってるあるか?」

「なんだ脅しか?証拠ぐらい消したから助けは来ないぜ。大口を叩けるのは今だけだからな」

「その言葉そっくりそのまま返すある、若造の脅しなんて怖くないある」

我の様子に怒ったのか犯罪者がキレ気味に言ってくる。

「お前は黙って俺に従えばいいんだよ!口を挟むな!」

そう言うと拳が飛んできた、頰がジンジンと痛む。こいつ、若造にしてはやるあるね。

「痛いあるね、若造にしてはやるあるね」

「その言い方が気に入らねんだよ!」

何回も口周りを殴る、殴る。指摘されたら怒るなんてこいつも子供あるね。さすがの我でも何回も殴られると痛いある。

「なんだよ黙って、怖くなったのか?」

「お前の望み通り黙っただけある」

「なんだよ、望み通りだって?俺より立場が上みたいに言うじゃねぇか」

「実際そうある。そんなこともわかんないあるか?病院行くよろし」

「んだてめぇ…黙れよ…」

そう言ってまた殴る。気に入らないことがあったら暴力に訴えるなんて、子供でもしないある。そう思ってると、鼻から温かいものが出てきた。

「…え?なにある?」

もしかして鼻血ある?

「チッきたねぇな」

そう言ってまた犯罪者が殴ってくる。鼻血がでたせいか、顔じゃなくて腹を殴ってきたが。

「いいかげん辞めるよろし、そんなことしても我は国だからすぐに治るある」

「すぐに治っても痛みはあるんだろぉ?」

「こんなの小童にやられた程度ある、4000年の歴史舐めるなある」

そう言っても何回も殴られると痛い。隙を伺うために少し周りを見ていると男が言った。

「逃げようとしてんのか?無駄だぜ、周りは山、その上ここは中国ではないからな」

ここは中国ではない?そうすると一気に逃げ出せる確率が下がる。いや、揺さぶるためのデタラメかもしれない。

「そうあるか、じゃあどこある?」

「言う訳ねぇだろ」

やっぱりそうあるか。本当にここが中国じゃないなら、この犯罪者はかなりのやり手になる。他の人にバレず我を運ぶ事が出来るとなると、頭も回ることがわかる。そう考えると逃げるのは絶望的だ。外にも何か仕掛けられてるに違いないある。

「お前は何が望みある、こんな危険を冒してまでやりたいことがあるある?」

「お前には関係ねぇだろ!こっちはお前のせいで家族が死んだんだよ!」

「いっ…辞めるよろし」

さっきのはかなり痛いある。男の様子をうかがうと、少し笑っていた。

「なんだ、小童にやられた程度と言っていたのにもう音を上げるのか」

「うるせぇある、すぐに助けが来てお前は捕まるある」

「助け?諦めろよ、証拠は全て消したからな」

「そう言っていられるのも今のうちある」

「そっくりそのままお返しするぜ」

話しながらもこいつは殴ることを辞めない。我でもきついあるよ…老人相手にこんなことひどいある!

「そうだ、これがあったんだ」

そう言って男が取り出したのは、真っ黒な物体。銃だ。この男、銃まで持っていたのか。

「治るって言ってたけど、痛いよなぁ?どのくらい耐えれるか、試してみようぜ」

「辞めるある、お前のような小童が持っていっていいもんじゃねぇあるよ。手放すよろし」

「早口になったな、怖いのか?国なんだろ、もっとがんばれよ」

バンッ

冷たい音が部屋に響く。そして腹のあたりが熱くなる。熱いんじゃない、これは痛みだ。

「は…」

こいつ、本当に撃った。やっと気がついた、こいつは最近の奴よりも覚悟が決まっていて、躊躇がないことも。もう戻れないほど、狂っていると。

「なんだ?そんなに驚いた顔をして、撃てないと思っていたのか?」

腹の痛みに耐えながら言葉を絞り出す。

「はは…ここまでするやつは久しぶりあるね…」

「どうした?元気がねぇぞ、まだまだこれからなのに」

「まだやるある!?」

「おいおい、もうギブアップか?あんなに言ってたのに?」

「っ…まだギブアップじゃないある」

「そうか、じゃあもう一発」

バンッバンッ

「一発って言ってたある!嘘つくなある!」

「犯罪者が本当のこと言うわけ無いだろ?4000年も生きててもわからないんだな」

「うっせぇある」

腹が痛い、痛い痛い。いつもならとっくに助けが来ているはずなのに来ない。もしかしたら助けが来ないんじゃ…いやきっと来るはずだ。じゃあなんで来てないんだ?いや、国外だから時間がかかっているだけでもうすぐ来るはずだ。だけど国が誘拐されたとなれば、すぐに動くはずだ。

まさか、こいつの言った通り証拠を残していないからこれないのか?

最悪の想像を頭から振り切り、今の状況を考える。そうすると痛みが主張してきた。これじゃあ考えることもできない。

「そういえば、目は2つもあるし一つくらいとってもいいよな」

「は?おい、やめるよろし。さすがに冗談あるよね?答えるよろし」

「おいおい、そんなに焦られるとは想定外だぜ。もしかしてそんなに痛いのか?」

そう言って男は右目に手をを伸ばしてくる。

「おい、辞めるある!お願いある!」

ブチッ

「あ、え?…痛い痛い痛い痛い痛い!」

視界が真っ赤に染まって黒に染まる。痛い痛い痛い痛い痛い!目から温かいものが眺めてる、これは涙ある?もしかして血ある?

「ははっそんなに痛がられるとは思ってなかったぜ。どうせ治るから、どっちもいいよな?」

「辞めるある!お願いある!なんでもするか、ら」

何も見えない。赤くなったのに黒くなった。闇、闇しかない。怖い、怖い怖い。

「あれ、急に黙ってどうしたんだい?さっきまで饒舌だったのに」

「もう、やめるある…お願い、します…」

「ん?聞こえねぇな」

「やめてください、お願いします」

「は?やめるわけねぇだろ、始まったばかりなのに…といいたいがそろそろ時間だから帰るぜ。また明日だな」

「あ、した?」

「当然だろ?じゃあな」

扉が閉まる音が部屋に響いた。目がないせいで、我がどうなっているかわからない。何も聞こえない、血の匂いがして、とても痛いだけで何もわからない。

「日本、助けてある…」

誰もいない部屋に響いた。

にーにとわくわく監禁生活

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コメント

9

ユーザー

続きが楽しみだなあ

ユーザー

Σ(゚Д゚)スゲェ!!

ユーザー

素晴らしいね…新たな性癖爆誕したわ

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