テラーノベル
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❤️「それって、好き、なんじゃない?」
照に目黒との仲を意地悪く揶揄われた時、俺は自身の照への気持ちをまったく自覚していなかった。
照は無駄口は叩かない。
そして日頃から口数も少なく、表情もどちらかと言うと乏しいので、基本的には何を考えているかわからないタイプだ。しかし照には、誰よりも仕事に対しての熱量があり、陰ではとんでもない努力家で、そのたゆまぬ努力に裏打ちされたプライドをきちんと持っている妥協しない強さがあった。
そんな所は、今目の前にいる、俺の幼なじみにどこか似ている。二人はやはり気が合うようで、物静かで努力家な二人らしく、静かにグループを支え、確かに俺たちを押し上げていく揺るぎない頼もしさがある。
💙「好きって、なんだよ。好きは、好きだよ。めめは俺たちの仲間なんだからな」
何のことかわからなくてもやもやした気持ちをぶつけるようにそう言うと、長年の幼なじみは穏やかにこう返して来た。
❤️「じゃなくて。目黒とのこと言われた時に翔太がむっとしたのはさ、照にだけはそれを言われたくなかったからじゃない?」
💙「何を」
❤️「目黒と翔太がどうこうってことを」
💙「だってイヤじゃん。俺たちのことそんなふうに揶揄われるの。全然そういうんじゃねぇのに」
言いながら、はっとした。
そんな俺の表情を見て、涼太は微笑んだ。
❤️「わかったみたいだね。翔太っていつも自分の気持ちには鈍感だから、隣りで見ているこっちがもどかしいよ」
急激に赤くなる顔を涼太に目の前で見られ、恥ずかしくて顔ごと逸らすと、涼太はそれすらも包み込むように優しく微笑んだ。
❤️「俺はいつも翔太の幸せを願ってるよ」
コメント
3件
あれこれ❤️切ない感じ…??🥺