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餅まめ
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え〜る
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午後一時。僕は幸を抱きかかえ、お父さんと一緒に近所の動物病院へ向かった。
健康診断と予防注射を打つためだ。僕にとって、初めての動物病院。僕は子供クリニックしか行ったことないからちょっぴり緊張する。
動物病院に着いた。ドアの前も向こうも動物がいっぱい。可愛い子や大人しい子、怖くて遠吠えしてる子がいる。
動物病院って犬や猫だけだと思っていたけど、ウサギとか鳥までいた。そして意外と賑やか。
「こんにちは。」
受付の人にそう言って、幸の問診票を書くことになった。
品種とかはお父さんに書いてもらい、名前の所だけ僕が書いた。
『名前→幸。読み方→ゆき』
書くときは手が震えた。初めて真剣に考えた名前を書くんだから。丁寧な字で書いた。
あと5分待つらしい。
問診票を書き終え、受付に出す。すると、
「五十嵐幸さん。一番の診察室へとお入りください」と、幸の名前を呼ぶアナウンスが流れた。意外と早かった。僕は幸を抱いて、一番の診察室に入った。
幸は僕でも片手で持てるくらい軽くて小さかった。もう片手はお父さんと手を繋いだ。
診察室内は入れ替わり制なのか誰もいなく静かだ。室内には大きな机型の体重計があり、水色のシーツがかけられていた。水色のシーツには【消毒済み】と丁寧な刺繍が施されていた。
少し待っていると、獣医さんが入ってきた。
「初めまして。これから幸ちゃんの担当獣医になります、足立です」
獣医師の足立さんは柔らかい笑みを浮かべてお辞儀をしてから手に持っているノートを見た。僕たちが書いた問診票だ。
「幸ちゃんの生年月日が不明なんですね。保護犬ですか?」
僕がどう答えようかオドオドしていると、お父さんが代わりに話してくれた。
「今日の朝に息子がドアを開けたら段ボールの中に入っていた子で…。年は一才未満ってことだけはわかるんですけどそれ以外はさっぱりで」
「そうなんですか。わかりました」
足立さんは幸の口を軽く開いて歯を見た。
「歯石の付き具合から見て、まだ一か月経ったか経ってないかくらいですね」
「それじゃあ、僕今日誕生日なんだしさ、幸も今日誕生日って事でいい?」
「ではそうしましょうか」
「やったー!仲間だね、幸‼」
そして…本題の予防注射へと続く。
コメント
1件
お読みいただいたんですね!第3話、めっちゃほっこりしました…🐱💕 主人公くんが初めての動物病院で緊張しながらも、幸ちゃんの名前を「丁寧な字で」書くシーン、手が震えたっていうのがもう尊すぎてやばかったです😭✨ それにお父さんが問診票の品種とか書いてくれたり、獣医さんに代わりに説明してくれたりするのも優しくて…いいお父さんだなあって思いました! そして「僕今日誕生日なんだし、幸も今日誕生日って事でいい?」→「やったー!仲間だね、幸‼」って流れ、完全にノックアウトされました…🎂🎉 同じ誕生日にするって発想、子供の純粋な愛情が溢れてて泣ける…!予防注射編も楽しみにしてます!