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恋愛小説ランキング1位――

その瞬間、やっぱり理仁さんに相応しいのは私だと思った。



必死に書いて完結させた小説が、大手投稿サイトで1位になった。

母親が子育てを放棄、母親のいとこがその子を育て、父親であるイケメン御曹司に「俺が本当に好きなのは君だ」と言われ、結ばれる話。



1位になった途端、たくさんの人が読んでくれて、いきなり読者の数が増えた。みんな、母親じゃなくて、ヒロインの私の方に共感してくれたんだ。



私も結仁の子育てを手伝った。

一生懸命可愛がった。

結仁は私をとても慕ってくれてる。



だからきっと、理仁さんも私に感謝してるはず。

ちゃんと話せばわかってくれる。

感情的になったのがいけなかったんだ。

大丈夫、大丈夫。



そう思ったら、私の指が勝手にスマホの画面をタッチしていた。



理仁さん、お願い、出て――



何度もコールする。

出ない、またかける。

同じ音が延々と続く。



『……はい』



「あ! 理仁さん!」



『君とは連絡を取らないつもりだった。何度も鳴らされると困る』



冷たく言うのは愛情の裏返しかも知れない。

簡単に引き下がっちゃダメ、頑張るのよ、もみじ。



「ねえ、聞いて! 私の恋愛小説がランキング1位になったの。だから、理仁さんにお祝いしてほしくて。良かったらご飯に……」



『今、とても忙しいんだ』



「待って! 切らないで! ねえ、理仁さん、お願い、もう一度会ってほしいの。私、結仁を一生懸命可愛がったのよ。双葉ちゃんがいない間、私が結仁を育てたの。なのに、どうしてそんなに冷たくするの? 私にチャンスはないの?」



『結仁のことは……感謝する。でも、君は結仁の母親じゃない』



そんなこと、そんなこと、わかってる。

結仁の母親は――双葉。

双葉と理仁さんのこども。

だけど……だけど……だけど……



「私、あなたが好き。何度でも言うわ。本当に愛してるの。だから、双葉ちゃんのことは忘れて、私と――」



『この前君に言った通りだ。君には、自分自身のことをきちんと考えてほしい。もう仕事に戻る』



電話が切れる音。

その瞬間、私の心の糸もプツンと切れた。

何もかもが、終わった気がした。



「い、いいわよ。理仁さんも双葉も、私を邪魔者扱いしたことを後悔させてあげる」



私のこと、きっと読者のみんなが応援してくれてる。私は間違ってない、だって何千というたくさんの共感があるんだから。



双葉みたいな何の取り柄もない人間が幸せになるなんて絶対におかしい。才能がある私こそが幸せを掴めるはずなの。



どうやって困らせればいい?

2人にとって大事なものは?

それは――



理仁さん、あなたは双葉じゃなく私を選べば良かった。そうすれば、つらい思いをしなくて済んだのに。

本当に……バカな2人。

私が味わってきた苦しみを、今度はあなた達が味わえばいい。

世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~

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