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翠玲
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わんくしょん
誤字脱字などあります。
寛大なお心でお読みください。
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桃紫です
2月14日 放課後教室の空気がやけに甘ったるくて、いるまの胸がずっとざわついていた。
カバンの中の小さなラッピング袋。
中身は、昨夜3回作り直したトリュフ。
結局一番マシだった3個だけ選んで入れたけど、どれも微妙に歪んでる。
粉糖もかけすぎて白くなりすぎている。
でもこれを、らんに渡すなんて。
「ねー、いるま」
後ろの席から、少し甘い声。
「今日、バレンタインだよ」
心臓が跳ねた。振り返らなくてもわかる。
らんはいつものように机に肘をついて、ジッとこちらを見てる。
「……知ってる」
「で?」
「で、って……何」
「俺の分」
直球。
本当にずるい。
「ねぇよ。作ってない」
「……ふーん」
らんがゆっくり立ち上がって、いるまの机の横に腰掛けた。
膝が触れそうなくらい近い。
「あれー?カバン、なんか膨らんでない?」
「―っ! 見んな!」
慌ててカバンを抱え込むけど、らんの長い腕がするりと伸びてきて、あっという間にラッピング袋を摘まみ上げられた。
「……お」
らんの唇が、にやりと上がる。
「あるじゃん。いるまらしいね、めっちゃ不格好」
「うるさい!返せって!それ……捨てる予定だったし!」
「捨てる?」
らんが袋を自分の制服の内ポケットに滑り込ませた。
「じゃあ、俺がもらう」
「は!? あげてない! 勝手に持ってくな!」
「でもここ、『らんへ』って書いてあるじゃん」
「見るなって……!」
顔が熱い。
耳まで火がついたみたい。
立ち上がって逃げようとしたら、後ろから肩を掴まれて引き戻された。
「逃げんな」
耳元で囁かれる。
「せっかく俺のために作ったんでしょ?」
「……作ってない」
「嘘つけ」
らんがいるまの身体をくるっと反転させて、窓際の壁に押し付けるように閉じ込めた。
「顔、真っ赤」
指先でいるまの頬を軽く撫でる。
「かわいい」
「――っ、離せよ……」
「トリュフ、ちゃんと食べていい?」
「……」
「いるまが作ったやつ、ずっと楽しみにしてたんだけど」
その一言が、予想以上に効いた。
「……勝手に食えよ……」
小声で呟いた瞬間、らんがふっと笑って、いるまの額に軽く唇を寄せた。
「――!?」
「トリュフより、こっちの方が甘いかもね」
「は、きも…」
「えー、ひっど…でもさ、来年はちゃんと手渡ししてね」
らんはそう言って、ポケットの中の小さな袋を大事そうに指で撫でた。
「……来年とかねぇよ」
「あるよ。俺、いるまのチョコ以外いらないから」「……っ」
もう顔を上げられなかった。
夕陽が教室をオレンジに染める中、らんはいるまの頭を軽くぽんぽんと叩いて、「帰ろ」と笑った。
いるまは俯いたまま、「……うん」って、蚊の鳴くような声で答えた。
早めのバレンタインです
私はクッキー作ってばら撒いてハワイトデーにめっちゃお返しもらう作戦です!
みなさんも是非ー!
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