ライラがぼんやりしている間に、ヴィンセントは夜着を脱ぎ捨て、彼女から夜着を剥ぎ、互いに生まれたままの姿になった。
ヴィンセントはライラの足をさらに開かせ、自分のものを彼女の秘部に当てがう。
ライラは局部に何か硬いものが押しつけられたのを感じ、そこを見やり、その光景に目を見張った。
ヴィンセントのそれは、長く太く、もう既に雄々しくそそり立っていた。
あれが自分の中に入るなど、ライラは到底信じられなかった。
途端に忘れていた恐怖が襲ってくる。
力が抜けきっていた身体は、緊張で再び強張った。
「ヴィンセント……」
ライラの泣きそうな声に、ヴィンセントは彼女の首の横に肘をつき、上半身を倒して彼女の頭を撫でる。
「大丈夫だ、ライラ」
ヴィンセントはライラの頭を撫でる手を止めずに口づける。
「んん……、んっ、……ふ、は……」
舌を交える、深い口づけ。
ヴィンセントはくちゅくちゅと音をさせながらライラの歯列をなぞり、唾液を共有した。
ライラの思考は鈍くなり、身体の力は再度抜けてくる。
ヴィンセントが唇を放した頃には、彼女の美貌は再びとろけていた。
ヴィンセントは上半身を起こし、ライラの腰をがっしりと掴む。
「入れるぞ」
ヴィンセントはそう言うと、自分のものを一気に彼女の奥まで押し進めてしまった。
「ああああっ……」
経験したことのないような激痛がライラを襲い、彼女は悲鳴を上げた。
未通だった彼女の狭い膣内は無理矢理押し広げられ、みちみちと異物で満たされる。
「あ……、あ……」
ライラの大きな目から涙があふれる。
とめどなく流れるしずくを拭い、ヴィンセントは彼女の顔に口づけの雨を降らせる。
最後に唇に口づけ、彼女は幾分か落ち着いたようだった。
「すまない。動くぞ」
「えっ……?あっ……、ああっ」
ヴィンセントは肉棒が抜けそうになるぎりぎりのところまで腰を引き、かと思うとずんっと腰を打ちつける。
「あんっ、ああっ……ひあっ、あっ……」
最初はゆっくりだったが、徐々に速めていく。
「あっ、あっ、待って……、ヴィンセントっ……、んああっ」
ライラは必死にシーツを掴む。
ヴィンセントに腰を打ちつけられる度に消える痛みと、代わりに生まれてくる快楽に、ライラは戸惑った。
寝台が軋む音と肌を打ちつけ合う音が部屋に響くが、ライラにはそれを気にしていられるほどの余裕はなかった。
「ああんっ……、ヴィンセントっ……、あっ、……ヴィンセントっ、んあっ……」
「……ライラっ……、俺も……、もう出るっ……」
やがて速さは最高潮になる。
痛みは完全に消え去り、ライラはただおびただしい快楽に飲み込まれる。
「あっ、……またくる……、ヴィンセントっ……、あぁああんっーーーーー」
「ぐっ……」
その瞬間、ライラとヴィンセントは果てた。
ライラはがくがくと身体を痙攣させ、背をのけ反らせ、かと思うとどっと汗を吹き出して身体を布団に沈ませた。
ヴィンセントはライラの子宮口に勢いよく白濁を注ぐ。
「あつい……」
ライラは絶頂の余韻に浸りながらも腹の中に何か熱いものが出されたのを感じ、呟いた。
「ライラ……、ライラ……」
ヴィンセントはライラの名を連呼し、彼女に口づけた。
「んむ……んん、ふあ……、ん…… 」
舌を絡め、唾液を交換するぬちぬちという音がライラの耳朶を打つ。
しかし、ライラに恥ずかしがる気力はもう残っていなかった。
深い口づけを心地良く思いながら、ライラの意識は遠のいていく。
気がついたヴィンセントが口づけをやめて毛布を手繰り寄せてくれる。
「……おやすみ、ライラ」
声音はこの上なく優しかった。
額に口づけられたのを感じたのを最後に、ライラは意識をさらわれた。
ライラは目を覚ました。
部屋の中は薄暗く、天井もよく見えない。
ふと隣を見やると、上半身を起こし読書をしている上裸のヴィンセントがいた。
途端、昨日の出来事を全て思い出し、ライラは真っ赤になった。
するとヴィンセントはライラに気がつき、少し驚いたような様子を見せると、口元に微笑を浮かべる。
「無体を強いてすまなかったな。まだ夜明け前だからもう少し寝ていろ。身体も痛むだろ」
ライラは毛布で口元を覆い、小さくこくりと頷いた。
ライラの反応を認めたヴィンセントは笑みを深め、彼女の頭を撫でると、読書に戻った。
というか、この暗さで読書なんてできるのだろうか。
ライラは寝ぼけながらそう思った。
そしてすぐに眠りに落ちた。
ライラが次に目を覚ました時にはもう既に日は高く昇っており、寝室に彼の姿はなかった。
寝台から降りようとすると、驚いたことに脚に力が入らず、ライラはぺたんと座り込んでしまった。
身体のところどころも痛むので、ライラは再び昨夜のことを思い出して赤面した。
その日は寝台の上で一日中過ごす羽目になったのだった。
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