涙で揺れる視界の中、美和子が田中くんに寄り掛かる姿が見えた。
美和子が上司から嫌がらせを受けていると聞いたとき、真実を確かめるためにマネジメント部へ乗り込こうとした私を止めた田中くんは
今、出来ることはなにもないとか
大事になると立場が悪くなるのは美和子の方だとか
冷たい言葉を言い放った。
口が悪くて、生意気で太一くんの前だと猫を被っている可愛くない田中くんのことを、本当は優しいやつなんじゃないかと思っていた自分が馬鹿だったと恨んだりもした。
だけど、言葉とは反対に田中くんはすぐにこの件を解決してみせた。
どう見たって今回の作戦は綿密な計画の元に遂行されたもので、彼は初めから美和子を救うために動いていたのだと今になって初めて気づいた。
彼が美和子を助けてくれた。
一度でも田中くんのことを血も涙もないやつだと思ったことを申し訳ない気持ちと、美和子が無事でいてくれた安堵と、な************************
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