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#さのじん
こーの
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ゆ。
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こーの
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仁人side
仁人「・・・」
俺は、いつの間にか海に着いていた。
勇斗と一緒に行きたいと
話していたところ。
だけど、
大切な幼なじみが倒れたというのに、
あんな醜い感情しか出てこない俺は
こんなところに誰かと来る価値なんてない。
靴下と靴を脱いで進む。
少し海に近づくと冷たい水が足に触れた。
仁人「冷たっ」
前を向くと、どこまで行っても暗闇で、
無数の何かに見られているような気がした。
仁人「・・・」
そうして俺は海に入っていく。
俺の意志とは関係ない。
海洋恐怖症なはずだが、
不思議と怖さはない。
ただ、居場所が、
勇斗「仁人っ!!!!!」
仁人「っえ…」
だいぶ深くまで行ったところで
勇斗が俺の腕を掴んでいた。
なんでここに…
勇斗「・・・何、してんの」
仁人「海入ってた…」
勇斗「こんな時間に?」
仁人「うん…」
勇斗「・・・そっ。じゃあ早く上がろうぜ」
「風邪ひくから」
仁人「・・・」
こういう時、あんまり聞かないんだよな…
本当は嫌だったけど
勇斗が前で俺の腕を引っ張って進む光景は
少しいいものだったから、
何も言わず2人で砂浜まで戻ってきた。
なんで、来たんだろ。
勇斗「あー…ん、ここさ、」
仁人「・・・」
勇斗「仁人来たいって前言ってたじゃん?」
「だからここかなーって」
仁人「覚えてたんだそんなこと…」
勇斗「当たり前だろ。
仁人の言ったことなんだから」
・・・。
分かってないんだよ、勇斗は。
俺は善意に嫉妬するような
酷い人間だってことを。
仁人「覚えてなんかなくていいよ」
「俺の事なんて…」
勇斗「なんでだよ」
仁人「だって…だって俺、俺さ、」
「伶奈も大切なはずなのに、
勇斗がこっち来てくんなかったことに
怒ってんだよ?」
「勇斗が善意でした事、
俺の悪意で塗りつぶしたんだぞ…!?」
「・・・なんでこんな醜い
俺の事、許せるんだよ…?」
誰もいない砂浜には、
俺の声しか響かなかった。
何処まで行っても独りよがりで、
だだ、孤独だった。
勇斗「俺は、仁人が」
勇斗がその問いの答えを出しかけた時、
海の向こうからドンッ!!
という破裂音がした。
2人とも海の方を見る。
仁人「うわっ!?な」
「えっ…?」
何処までも続く藍色の海の上に
色とりどりの大きな花が咲いている。
花火だ。
海は大きな鏡のように、
花火を水面に反射させていた。
さっきの待ち合わせ場所にいた人々も
この花火大会に行くつもりだったのだろう。
仁人「あっ、そうだ…俺、これが見たくて」
「これを、勇斗とみたくて…」
やっぱり美しいものは駄目だ。
人間の目には毒すぎる。
見ただけで、涙が出てくるから。
仁人「俺、俺は…」
勇斗「仁人」
横を向いた瞬間、
勇斗は俺を抱きしめた。
仁人「えっ…?」
もう一度打ち上がり、顔が見える。
いつになく真剣な顔だ。
花火がまた打ち上がる前に、勇斗は
さっきの言葉を耳元で呟いた。
勇斗「俺は、仁人が好きだ」
「好きで好きで、誰よりも愛してる」
仁人「えっ…?」
「なんで…」
本当はすごーく嬉しくて、
俺からも抱き締め返したかった。
でも出来ない。まだ…
仁人「・・・だから、
俺の全部を受け入れられるって?」
「若気の至りだよ…
きっと俺なんか好きになっても」
勇斗はもっと力強く抱きしめて
俺の言葉を遮る。
勇斗「俺は…別に完璧なやつを
求めてるわけじゃない」
「不完全で、不安定で、脆くとも、
それでも俺は好きなんだ」
「仁人が良いんだ。俺」
「仁人じゃなきゃ、駄目なんだよ…!!」
きっとこの言葉を心のどこかで
待っていたのだろう。
ぐちゃぐちゃになっていた
パズルが戻ってく。
そうして出来上がった答えは、きっと
仁人「・・・ありがとう。
でも、その答えはまた今度でも
いい…?」
勇斗「俺は本気で…!!」
仁人「うん。分かってる」
「だからだよ」
勇斗「えっ?」
仁人「先生を犯罪者にしないでくださーい」
「未成年!笑」
勇斗「あっ、俺まだ17…」
「う、ちょっま…!?えって事は!?」
仁人「この問いの答えは卒業式の日ね」
「まだ、もう少しだけ待ってて?」
勇斗「待つ!!死ぬ気で待つ!!!」
「ぜってぇ待ってろよ!!!仁人!!」
「その間、他の奴らに取られんなよ!」
仁人「そんなことあるわけないじゃん笑」
「変なじょーだんやめろよ笑」
勇斗「いやいや、毎日護衛するし
送り迎えもするわ」
仁人「いやどこのお姫様だよ!」
いつの間にか花火は終わり
周りは真っ暗で、果てしなく遠い
水平線なはずなのに、海は、暖かかった。
それはきっと、今、隣にいるやつが
馬鹿みたいに優しくて、
暖かい男だからなんだろうな。
勇斗「仁人」
仁人「?」
勇斗「んっ」
差し出されたのは右手。
仁人「えっ…!!!」
「恥ずいんだけど…」
勇斗「あーまた走って帰ろっかな〜」
仁人「繋ぎますよ!繋、ぎ、ま、す!!」
勇斗「笑」
「帰ろう。な?」
仁人「・・・だね笑」
俺たちは手を繋ぎながら
砂浜を歩いていた。
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇
次回修学旅行編、最終回
コメント
8件

見るの遅くなってすみません🙏 まじで最高すぎます! 仁人くんが可愛すぎる(ごめん)し、勇斗くんまじ天才すぎます😭 今回も最高のお話をありがとうございます🙏✨
え、尊い え、終わるんですか、 え、え、???