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昔から居場所なんてなかった
家も学校も
唯一の友達だった子は
小学生のときにいなくなった
僕が縋れるところは物語しかない
書くのを辞めても物語は続いてく
でも、何か足りない
何かが違う
…考えるのは辞めにしよう
n「弦月!」
k「おはよー」
g「あぁ、おはよ」
「珍しく速いねw」
k「今日は長尾が速く起きたからね」
n「え、俺のせい?」
k「いつも巻き込まれてんだよ!」
「お前の遅刻に!」
n「えぇ?」
「ありがとうございますぅ〜w」
k「思ってねぇな!」
g「ほら、そんなことはいいから速く行くよ」
k「そんなこと?!」
n「ほらー甲斐田置いてくぞー」
k「誰のせいだと…!」
n「じゃ、俺らはむこうだから」
k「また昼な〜」
g「うん、また」
ガラ
バシャン
g「ッ…冷た…」
モブ「ごめーん、手が滑ったw」
「あ、それ拭いといてね」
g「は?」
モブ「なに?文句あるの?」
g「…なんでもないです」
n「弦月ー!教科書かし…」
「って…なんでそんな濡れてんの?」
g「あッ…景くん…」
「これは…」
モブ「長尾くん!久しぶり〜」
n「おぉ…なんでこんな濡れてんの?」
モブ「ゴミはゴミ箱に、でしょ?」
n「…は?」
「弦月がゴミ?」
g「景く…」
n「なにいってんだ?」
「こいつがゴミの訳ねぇだろ」
「だってこい…」
g「景くん!」
「いいから…辞めて」
n「は?こいつらは…」
g「いいから!」
n「…わかった」
「でもなんかあったら言えよ?」
g「…うん」
n「お前らも」
モブ「ビクッ」
n「ぜってぇ許さねぇ」
g「ただいま…」
母「…」
バタン
g「ハァ…」
「なんで生きてるんだろ…」
ピコン
g「ん?通知…」
「面白い物語ですね!続き待ってます!」
「月さんの物語で救われました」
g「あ…」
「救われた…?僕の物語で…?」
「こんな…物語で…」
「…書かなきゃ、続きを」
物語に終わりなんてない
僕がいる限りずっと、永遠に続いてく
底が見えない穴のような、
そんな世界だ
g「…何も思いつかない」
ガコン
g「あ!インクが…!」
「…もういいや、」
「…死にたい」
「え…?」
「僕…今…」
「…なんで、」
何も感じないんだろう
「続き、待ってます!」
g「…書き始めの言葉」
「生まれた意味などなかった」
行かなくちゃ
あいつらのところに
g「ハァハァ…ゲホ」
「…久しぶりに、走ったな…」
「今なら…書ける!」
もう余白も残ってないけど
この暗晦で…
生きるために
g「生きなくちゃ…生きなくちゃ…いけない!」
「長尾!晴くん!」
n「…え?」
k「弦月?!」
生まれた意味なんてないけど
生きてても、いいよね