テラーノベル
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敵襲撃で臨時休校になり、今日は何もなく登校。
「みんなーー!朝のHRが始まる。私語を謹んで席につけーー!!」
「ついてるだろー」
「ついてねーのおめーだけだ」
「っく、しまったぁ!」
「どんまい」
だいぶ躾けられたね。30なのにしっかりしてる先生。こういうビシッとした教師だから慕われんだろうかね。
「お早う」
「「「相澤先生復帰早ぇぇぇ!!!!」」」
「プロすぎる」
「先生無事だったのですね!!」
「無事言うんかなぁアレ……」
包帯ぐるぐる巻きの担任がヨロヨロと教壇に立つ。どう見ても痩せ我慢。
「俺の安否はどうでも良い。何よりまだ、戦いは終わってねぇ」
「「「!?」」」
「戦い?」
「まさか…」
「まだ敵が!!!?」
「雄英体育祭が迫ってる!」
「「「クソ学校っぽいの来たぁぁぁ!!」」」
あぁ、あったね、そんなの。全然覚えてない
「(仮面ちゃんは知ってる?)」
【(アタシ?まぁ…分からない普通の体育祭は運動会。例えば大玉ころがし?とかね)】
「(雄英体育祭だから結構違うのかな…)」
「クソ学校っぽいの来たぁぁ!!」
「待て待て!」
「敵に侵入されたばっかなのに、体育祭なんかやって大丈夫なんですか!?」
「また襲撃されたりしたら」
「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が盤石だと示す…って考えらしい。警備は例年の五倍に強化するそうだ。何より雄英の体育祭は……最大のチャンス。敵ごときで中止していい催しじゃねぇ」
「当然名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。時間は有限。プロに見込まれれば、その場で将来が拓けるわけだ。年に一回、計三回だけのチャンス。ヒーロー志すなら絶対に外せないイベントだ!その気があるなら準備は怠るな!」
「「「はい!!」」」
「HRは以上だ。霊華は、放課後職員室に来い」
「?…はい」
なんかした覚え無い、まぁいいや!の授業が始まるまでノイズキャンセラーを耳につけ、最小限に抑えたチャイムが鳴った。
「うぉぉぉ…何ごとだぁ!!!?」
A組の扉前に群がる顔も知らない人、人、人。放課後で騒ぐのは分かるが、人が多い。
「(身体がビックリしちゃうでしょうが!)」
【(轟家以外の周りは事情は知らなくてもバカの極みね〜)】
「君達、A組に何か用が」
「出れねーじゃん!何しに来たんだよ」
「 どけモブども。俺の前に突っ立ってんじゃねぇぞ!!」
「知らない人の事を、とりあえずモブって言うのやめなよ!!」
職員室どの方角だったかな、と脳内で図案を広げる。無駄に広い雄英は最初に渡される校内図見ないと迷うわね。実際迷ってヒーローに届けられてる子供を何度か見たことがある。
「どんなもんかと見に来たが、ずいぶんと偉そうだなぁ。ヒーロー科に在籍する奴はみんなこんななのかい?」
「ん?」
なんか言ってる…身体の個性で口の動きを見ると何言ってるか分かるけど、一応音楽切っとこ。
片手でスマホ操作して音楽を切る。しかしその様子に興味無いと言われてるみたいで紫髪の男はイラッとした。
「こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ。普通科とか他の科って、ヒーロー科落ちたから入ったって奴けっこういるんだ。知ってた?」
「だから?」
「そんな俺らにも学校側はチャンスを残してくれてる。体育祭のリザルトによっちゃ、ヒーロー科編入も検討してくれるんだって…その逆もまた然りらしいよ……敵情視察? 少なくとも俺は、いくらヒーロー科とはいえ調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつー宣戦布告しに来たつもり」
「おうおう!隣のB組のモンだけどよぅ!!敵と戦ったっつぅから話聞こうと思ってたんだがよぅ!!エラく調子づいちゃってんなオイ!!」
うるさいなぁ…こんなうるさい奴がいるんならやっぱ音楽つけたままの方がよかった。なにより時間無駄。
「本番で恥ずかしい事んなっぞ!!無視か子の女!!」
「待って海鈴姉!」
「触らないで」
肩に手を置かれて振り払う。何?話終わったでしょ。職員室に行かせてよ。
「爆豪と霊華さんのせいでヘイト集まりまくっちまってんじゃねぇか。どうしてくれんだ」
「関係ねぇよ………」
「はぁ!?」
「上に上がりゃ関係ねぇ」
「く………!!シンプルで男らしいじゃねぇか」
「言うね」
「上か…一理ある」
「いやいや!騙されんな!無駄に敵増やしただけだぞ!」
「そうだそうだ!体育祭オイラ達が不利になるだけじゃんか!!」
「ねぇ…いい加減にしてくれない?どいてもらわないと職員室行けないの。分かって?君たちみたいな奴がいるから困るのほんとに早く行かないと遅れた説教コースなの。どうしてくれるの?一緒に説教受けるか私が説教するかどくのかどれ?」
圧で全員が道を開けた
「よろしい」
【(うわ〜船長大人気ない♡)】
「(頑固な子にはこのくらいがいいの)」
「そこにかけろ。楽にしてかまわねぇ」
応接室に通され、対面のソファに腰を下ろすと何故か茶を出された。反対側に先生が座る。
「率直に聞く。敵襲撃のさい、真っ先に突っ込んで行ったのは何故だ」
あ、そのこと?てっきり賞味期限切れのプリン食べて死にかけたことかと思っちゃったじゃないのよ(ノ≧ڡ≦)☆先生は教師として、ヒーローとして飛び出した私に思うことあったのね。プロからしたら私の行動は自殺行為。だけど結果として私が取った行動は最善だってことをこの先生は分かってる。
「イレイザーヘッド、個性抹消。得意な戦術スタイルは奇襲からの短期決戦。13号、個性ブラックホール。主に災害救助で活躍するヒーローで戦闘経験がほぼなし。あの多対一の状況で広範囲かつ意気消沈させるのにアンタらの個性じゃ向いてない。私なら躊躇無くぶっ飛ばせれる、あの場にいる誰よりも先陣切った方がスムーズ。それだけ」
「一芸だけじゃヒーローは務まらない。自分が不利な状況だとしても、俺はお前らを守るために真正面から先陣切っていた」
「…さすが雄英のプロヒーローは違う」
思い出すのはエンデヴァーのこと。あの時のは、助けを求めようとしてもエンデヴァーの子だから無視された。でも先生は不利な状況でも立ち向かう…これがアマチュアと雄英教師の差。
「私は他より強い。最初に敵の対処したおかげで処理はだいぶスムーズだったでしょ?」
「………確かに霊華の初手で敵どもの数は大幅に激減した。各地で飛ばされた敵の数も少なかったと聞く。確かにお前の判断は正しかった。クラスの誰よりも飛び抜けて強いし判断能力も高い。だがな、お前はまだ雄英に入ったばかり。担任として、ヒーローとして、お前が危険に突っ込んで行った行動は褒めたものじゃない」
「賞賛はいらない。信用してないから」
「何…?」
「ヒーローとして、人間として信用して無い。信用できない。何故か分かる?」
「……USJのことを言ってるのか」
「USJの敵の発言に気掛かりなことを言ってた。雄英にいる全員信用できない」
「最もな意見だ。襲撃のことに関して俺はヒーローとしても教師としてもお前らを守れなかった。悔しいことにな。だがな、これだけは言っておく。俺は何があろうとお前らの担任だ。信用されなくても、俺はお前を守るよ」
ばかみたい。信用してないのに。
「それはそれで問題だ。次に素朴な疑問なんだが、お前の戦闘スキル……どこで習った」
「………」
「道具の使い方、体術もそうだが独特で変わっている。あんな体の使い方、体幹しっかりしてるのと体が柔らかくなけりゃ筋肉が痛む。数多くのヒーローをみてきたが霊華みてぇなスタイル見たことがない。誰に教わったんだ?」
探ってるね。包帯で分かりずらいが少し警戒。そんな戦闘スタイル変?実践向きでいいでしょうよ。
「……先生の知らない人。色んな人たちから見て盗んで覚えた2人から学んだ」
「独学を伝授されたか、どんな人だった?」
「知らない。その教えてくれた本人は死んでるけど……見て盗んだ大体の人は死人…死因は様々、自殺、他殺、死刑、終身刑、溺死、焼死、実験体になって死んだり…ほぼは戦死だね!ダハハハハ」
嘘は言ってない。だって船長時代は見て盗んだし、仮面ちゃんだって一族から暗殺技術を教えて貰ってた。そして私も仮面ちゃんも死んでるからほぼ正解!
「もう帰っていい?買い物してこないと」
「あぁ、それは悪いことをした。最後に2つ聞いてもいいか?」
「?なに」
「お前どこに住んでるんだ?」
「それ聞いて何になるんですか?黙秘権とやらを使いますよ(家出してますなんてそうそう言えないからねぇ…)」
「…そうか。」
「まぁ、それは置いておいて。」
「いや置くなよ」
「もうひとつは?」
「もうひとつの人格を出してくれ」
「?はい(仮面ちゃん、呼ばれてるよ)」
【(は〜い♡)なんですかぁ?】
「お前はなんで化け物の脳を取ったんだ?」
【えっと〜つまらなかったから♡まさに死人に口なしとはこの事♡下手したらアタシが永遠に主人格を目覚めないようにしてヴィランに行ってもおかしくないということだけ言っておきま〜す♡】
「そうか、脳みそは没収な」
【そんなぁ!アタシの興味がぁ!!】
「飴ちゃんあげるぞ」
【ありがとうございます♡】
「では、信頼される、信用されるように頑張ってくださいね。先生 」
ガラガラと戸を開けて出ていった
「信頼ね…認められるよう頑張るか」
霊華は狂ってる。教えたやつのせいなのかは定かではないが、二重人格。まだまだ気がかりな部分が多いな
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