明那side
最近だいぶ不破くん…じゃなかった、
ふわっちと打ち解けることができてきたなーと思う
嬉しいな
このまま俺のこと好きになってくれないかな
なんてね、
心の傷を追っている人になんてことを願ってるんだ俺は!
それでも俺は
教室で見てきた頃よりもずっと、
その頃よりももっとずっとふわっちのことを
愛してる
もう親になんて会わなくていい
問題だって解決しなくたって
ずっと俺がそばにいてあげれば、
支えてあげれば、
他に何もなくてもいいんじゃないか?
あーもうダメダメ!こんな考えになるなんて!
気持ちを落ち着かせなきゃ、!
少し頭を冷やすため
俺は散歩に出かけた
よく晴れた空
肌寒い風がむき
上着持ってくればよかったなんてなんて考えながら
思うがままにふらふらと歩いている時だった
「おい゛!お前ぇ゛!」
…!
突然後ろから声をかけられた
振り向くとそこには
ふわっちのお父さんが、いた
『 なんですか、』
こいつがふわっちに暴力を振るっていた
その事実だけで怒りを抑えるのに必死だった
「なんですかじゃねぇよぉ゛!湊はどこだぁ?゛
早くだせぇ!゛」
『 知りません、他を当たって下さい』
イライラが止まらない
俺は急いでその場を離れようとした
「嘘つけぇ゛!!チッこのぉおお゛!!」
パシン
いきなり、思い切り右頬を叩かれた
『 …!このっ、』
「こら!そこの人!何をやっているんだ」
タイミングよく当たりをパトロールしていた警察が注意をする
「ちっ、必ず連れ戻してやるからなぁ゛!?」
そんな捨て台詞を吐くと男は足早にさっていった
やるせない気持ちでいっぱいだ
“連れ戻す”なんて
ふわっちの意思はどうなるんだ
ふわっちの自由はどうなるんだ
ふわっちの気持ちは、どうなるんだ
腹が立つ
不破side
[明那ー、おかえ、]
[!?どうしたのそのほっぺ]
散歩から帰ってきた明那の頬には
赤黒く腫れた跡があった
『 いやー!なんでもないよ!きにしんといて!』
殴られた後?、
でも、誰に?
まさか
まさかそんな
父さん…?
俺の、
俺のせいだ
「明那おかえりー、ってどうしたのその傷!?」
家の中から明那のお母さんが心配そうに声をかける
『 だからなんでもないって!』
「なんでもないわけないでしょう!?誰にやられたの?!」
『 …、知らない!』
「知らないってあんたねぇ!?」
目の前で喧嘩が始まる
「あんたっていつもそうよね!!!」
やめて
『 だから!それは…』
やめてよ
「全く本当に、」
なんで、
??「また壊すつもりなの?」
そんなつもりじゃ、
??「あーあ、幸せな家庭だったのに」
…!
??「君のせいで台無しだね」
ごめんなさい、ごめんなさい
??「ほら、全て壊す前にさ」
??「どこかに消えちゃえば?」
俺は、
ここにいちゃいけないんだ
コメント
7件
改行して空白あける表現が好き 表現方法とかが凄すぎて...てぇてぇ
2話連続は嬉しすぎる… わややさんの不穏な感じマジで好き。