テラーノベル
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紅魔館を探索し続けて一日が経った。
ずっと孤独でいた。
会いたいよ……咲夜、お姉様、パチュリー、美鈴。
私は紅魔館の玄関の扉をこじ開けた。
門の前に行き、開けようとする。
……門が開かない。
私は閉じ込められたんだ。
飛ぼうとした。飛べない。
全部ぜーんぶ、このネコノメのせい……
私をまた孤独にした。
もう孤独になりたくなかった。
私の幸せを壊した。
助けて、助けて、助けて、助けて、助けて、助けて
助けて
私を誰か、助けて
その時のことだった。
にゃー、と言う鳴き声が聞こえた。
私は足元を見た。
黒い猫が私の足の近くに座っている。
どうやら懐いているらしい。
私のネコノメで、私を仲間と勘違いしたのだろう。
私はその猫の頭を撫でた。
そしたら、黒い猫は歩き出した。
私はその後ろに続いてついて行った。
その先、小さな穴があって、黒い猫はその穴の中に落ちた。私も入ってみる。
……
あれ、ここって?
私は部屋の中にいた。
……
私は黒い猫のぬいぐるみを抱いていた。
夢……だったの?
目は元に戻っている。
私、戻ってきたんだ。
「お姉様!」
私はお姉様の部屋に飛び入った。
「フラン!心配したのよ。あなた、1日ずっと眠っていて。しかも、脈がなかった。」
私はえっ、と、顔を青ざめた。
私、ずっと眠ってたの?それに、脈がなかったの?
私、死んでいたんだ。
でも、私は今生きている。
生きることの大切さが、わかった気がする。
私は黒い猫のぬいぐるみを抱きしめて、美鈴の元へ遊びに行った。
〈次回︰咲夜編〉
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