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僕はあのあと、いふと手を繋ぎながら皆京郷の自然を歩いた。骨折をした背骨をしっかりと固定しても、歩く度に痛い。どうやら地球の人間は背骨が折れると歩けなくなるらしいけど、僕たちは大丈夫。いふは途中でお花を見つけて、「きれい〜」と小さく跳ねながら僕に話してくれた。
気づけばもう夕暮れに近づいている。僕はいふに質問した。「僕の部屋来たい?」いふは最初考えたものの、行きたい、と言ってくれた。僕は皆にバレないように自分の部屋に入った。いふはまず最初に、机の上にあった木の棒を手に取った。僕はなぜそれを持ったのか聞くと、「わたし、まえのおにいちゃんのように、これでわるいひとたおす!」と言って棒を回していた。僕が料理を作っている間、いふは木の棒を持って隣にずっと居た。すると純恋が部屋に入ってきた。「あれ?あの時の。」いふは料理中の僕を見て、僕の後ろには隠れられないと感じたのか、掛け布団の中に潜った。純恋が掛け布団を捲ると、いふは僕の所に泣きながらとてとて走ってきた。純恋はいふに「大丈夫だよ。だって私、歌澄の家族みたいなもんだから!」と言うと、いふは棒を純恋に向けながら少し純恋に近づいてみていた。だけど結局は純恋は触れる事を許されなかった。
僕が料理を皿に移している時、いふは盛られてる野菜炒めをじっと見て、手で触ろうとしていたので、僕が優しく手を離して、「これは食べ物だから、触っちゃだめだよ。」いふは僕の話を聞いて、椅子に座った。純恋が野菜炒めを机に持っていこうとすると、いふが純恋の前に立って、皿を掴んだ。びっくりした純恋が離すと、いふが机に持って行った。「私に持ってかれるの嫌だったかな笑」と純恋が言っていた。