私は一体何者なんだろう…
何をしても何を見ても何も感じない
だがこれだけは覚えている
「人間がこの世で1番嫌いであることとそれぐらい自分が嫌いだということ」
私の名前は明小星蘭(みょうしょうせいら)17歳まぁ学校には通ってないが親は…いないそれはなぜか分からないが小さい時に事故で亡くなったと育ててくれた祖母にそう教えて貰った。祖母もなくなり1人寂しく暮らしているのだ今日はバイトだったがいつもより客が多かったので帰りがとても遅くなってしまった。晩御飯は何にしようそう考えていると急に頭が痛くなった。
「う…うぅ…」
あまりの痛さに耐えきれず私はそのまま倒れ込み意識を失ってしまったその時謎の声が聞こえてきた。
「お前は本当の自分に気づかなければならない」
とそう聞こえたが聞き返すことが出来ず暗闇へと消えていった。
そして夢を見た暗闇の中で1人泣いている女の子の夢その子はただ「ごめんなさい…ごめんなさい…」と無力な声をあげているだけだった。
ハッと意識が戻り目を開けるとそこは綺麗な場所だった桜が咲き花が咲き今までに見たことの無いくらい本当に綺麗だった。人が居た。女の人。声をかけてみようかな…そう思い私は声をかけた
「あの…すみませんここは…」
そうおどおどした声で聞くとその女性はとても美しい儚げな声で
「あら?みない子ね。迷子ちゃんかしら」
そう言われた。
「いや…迷子?なんでしょうか?とにかくここはどこなんですか?」
さらに問い詰めるような感じで聞いてみるとふわっと桜が舞い女性が微笑み
「ここはね。多分あなたが住んでいるところとは別の世界…そう異世界かしら…」
「異世界…え?異世界…なんで私が?」
「私にも分からないわよ。でもそう珍しくないのよここに迷い込む人なんて少なくはないの。」
「は…はぁ。」
「まぁ。混乱するのも分かるわ。とりあえず今日は私のところに泊まりなさいな」
「そ、そんな悪いですよ…」
「悪いとか遠慮してるけどここの世界は綺麗にみえて魔物とか出てくるのよ?危ないじゃない。と・に・か・く今日は泊まりなさい」
「そんなに言うなら…お言葉に甘えて…」
「それでよし。」
なんなんだこの人は異世界とか魔物とか…それに泊まる?出会ったばかりの人を家に泊めるなんて…不思議だな…
「じゃあ案内するわね!」
そう言われ手を引っ張られた。今まで見えていなかったがこの人巫女さん?そんな感じの格好をしていたんだな…どこかの神社の人かな?色々聞きたいけどとりあえず今はついていくしかなさそうだな…私はその人にそのままつれていかれた。
私はこの時分からなかったこれが私が「何者か」を思い出す最大のきっかけになるなんて…
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