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第一章:好きだったのに
「……好きです!付き合ってください!」
これが人生で初めての告白
「いいよ」
やった!恋が実った!
そう思った
「……なーんてねw」
「え?」
「ブフッ……wwまさか本当に告白だったとはw」
クラスのギャル、一軍女子がそう言う
「お前なんか誰が好きになるかよブース!wwwww」
好きな男の子がそう言う
いや、好きだったでいいのか
まぁそうだよね、私があの”鈴木弘太”と付き合えるわけもないか
鈴木弘太は学校でも知らない人はいないほどの人気者
容姿端麗、運動神経抜群、おまけにお調子者。
その上私は一重の上に鼻も大きく、さらに陰キャという属性付き
そんな顔になんか生まれたくなかった
「っ!……」
「あ!逃げ出したーwwwwww」
「この動画、クラスLINEにばらまいたらどんな反応来るんだろwww」
「いやー楽しみ楽しみ!wwwww」
あーあ、こんな事になるなら告白しなきゃ良かったかな
そう思いながら家に帰り、自分の部屋に行こうとした時
「おい円花!お前俺のユニフォームどこやった!」
お兄ちゃんだ。
「知らないよ、私ちゃんとカバンの中に入れといた!」
「チッ……」
会話を交わしたあと、部屋に戻って布団にくるまった
泣いた、声を押し殺して
次の日になった
目は腫れていないが、赤くはなっている
どうにか伸ばしきった前髪で隠す
そしてひとりで登校
今日はたまたま席替えの日らしい
くじを引く
「お、窓側の1番奥だ!」
誰にも聞こえない声で、そう呟いた
席を移動する
隣は誰だろうなと思っていた
「友達の咲妃かな?それとも絵里香かな?」
そう思っていた、だがそんな期待も打ち砕かれる
「うわっwこいつかよww」
弘太さんだ。
最悪、気まず過ぎる
こいつはあの告白後、好きから大嫌いになった
理由?そんなの普通にごめん、無理って断るのではなく、わざわざギャル共と一緒に来た。
こいつはダメだそう思った
「なー聞いてww俺ブス子と隣なんだけどww」
「えーwかわいそーw」
一軍共の会話
もういやだ、逃げ出したいと思った
「大丈夫?」
「私達が相談に乗るよ?」
咲妃と絵里香だ。
「みんなに見られないように空き教室行こ?」
「うん……」
「さて、なにがあったの?」
「実は……」
「鈴木弘太に……告白して……そして……振られたのはいいんだけど……」
「クラスの一軍やらギャルやらがいて……それで……」
「うわぁぁぁん!」
私はいつの間にか泣いていた
そんな私を、2人は優しく聞いてくれていた
「辛かったね、でも頑張った、告白しただけでもすごいよ 」
「うん……ありがとう、」
「でも席隣になっちゃったんでしょ?」
「これから関わることもあるだろうし、どうする?」
「どうしよっか」
私達3人が悩んでると、ドアが勢いよく開いた
「その話、本当なのか?」
「茜……?」
「そうだよ、」
絵里香から言ってくれた
正直、嬉しかった
「じゃあ、こういうのはどうだ?」
「円花垢抜け計画ってのは!」