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僕は主様と呼ぶ声につられ歩いていく。だってこの声は、
僕を信じてくれた初めての人なのだから。
ミヤジ:「主様、やっと見つけたよ。今さっきまでどこにいたのかな?」
少年:「さっきまで庭に。アモンさんと会ってお話をしてきました。」
ミヤジ:「そうだったのか。なにはともあれ、主様の身に何もなくてよかったよ。」
少年:「ミヤジさん。」
ミヤジ:「うん?どうしたのかい?」
微笑みながら聞いてくれる彼は優しいなぁ。言葉を見つけるのに時間が少しかかっちゃったけどそれでも待ってくれるんだ。さ、僕の決意を言わないと。
少年:「僕、さっきまでアモンさんと話して、素の自分を出せるようにって、頑張るって、決めたの。だから、、」
だから…言葉が思い付かず戸惑ってしまう。だめだめ。最初に少し時間をもらってたはずなのに、どうしよどうしよ…
ミヤジ:「そうか。私もその姿を応援するし、支えるよ。」
少年:「…ありがとう!!」
またこの会話を沢山の執事さんたちにしないと。でも今やらなくてもいいんだ。皆待っててくれるから。僕は僕で頑張るんだ。
ラト:「ミヤジ先生に主様じゃないですか。どうされたんですか?こんなところで。」
ミヤジ:「ラトくん。ラトくんは何をしてたのかな?」
ラト:「私はパセリを採りに一階へ。」
ミヤジ:「そうかい。もうパセリなくなったのかい? 」
ラト:「なくなったわけじゃないのですが、少なくなってきたので」
少年:「パセリ…?」
ラト:「主様もパセリに興味がありますか?とても美味しいんですよ。食べてみますか?」
ミヤジ:「ラトくん。折角だからロノくんに任せて美味しいことを教えてみないかい?」
ラト:「そうですね。主様にはそのままもおすすめしたいですが、ミヤジ先生が言うなら…」
少年:「…??」
僕は首を傾げてばっかりだ。ぱせり、というものはどんなものなんだろう。ロノさんは屋敷の料理担当さんだから、きっと食べ物なのかな。
ミヤジ:「ごめんね主様。今日の昼食を楽しみにしていてね。」
少年:「わかりました。ラトさんが好きな、ぱせり、美味しそうなので、楽しみです」
ラト:「そうですか。主様がそんなことを言ってくれるなんてとても嬉しいですね。」
ミヤジ:「それじゃあ私は、ロノくんにお願いしに行ってくるよ。」
ラト:「わかりました。お願いしますね。」
そっか。ラトさんにはまだ言っていないんだった。今ミヤジさんがいない今、彼にも言わないとね。
少年:「あの、ラトさん」
ラト:「?どうされましたか?主様。」
少年:「僕ね、さっきまでアモンさんとお話をしてね、素の僕を出せるように頑張るっていうお話をしたの。だからラトさんも見守っててほしいの。もし僕がその約束を守っていなかったら言ってほしくて、、」
やっと言えたよ。よし、いい調子…
ラト:「…そうですか。それは素敵ですね。私も応援しますよ。では主様…」
少年:「?」
ラト:「指切りげんまんをしましょう?」
指切りげんまんは僕も知ってる。嘘をついちゃう、守らないとと針千本飲まされちゃう。なんとも怖い指切りげんまん。ラトさんは小指を出して待っている。僕も、言ったんだから、有言実行。やらないとね。小指を差し出し絡め合う。
“ゆびきりげんまんうそついたら”
ラト:「何をしましょうか…?」
少年:「…え?」
ラト:「いや、針千本飲ませて主様が居なくなるのは嫌なので…変わりに何にしようかなと思いまして。」
そっかぁ。優しいな…
ラト:「…まぁいいでしょう。とりあえず約束ですね。ゆびきった。」
少年:「ゆびきった…!」
こうしてなんともガバガバなゆびきりげんまんをして1日は特に何かあるわけでもなく幕を閉じた。パセリの入ったスープ、美味しかったな
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いつも「孤児院主と16人の執事」をお読みくださる皆さま、ありがとうございます!
今回、沢山の人にこのお話を知ってほしいという主のもの我儘というか…願いというか…まぁそんなことでチャットノベル版、「孤児院主と16人の執事」を作ろうと思っています!
…もしかしたら取り消すかもですけど…
正直言ってチャットノベルが駄目っすな…一回作ってみて投稿したんですけど…見直したらなんか色々ともうおかしくて…ひぇえ
今までの分より少し内容や読み書きが違ったりするのでどちらも見ていただけると嬉しいです!
それでは皆さんが良い一日を過ごせますよう、ささやかながらお祈りしております。