テラーノベル
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無限城の歪んだ空間に、場違いな機械音が鳴り響く。「ケミーと俺の力、見せてやる! 変身!」
童磨の放つ冷気がしのぶを飲み込もうとしたその瞬間、村雨雄大が掲げたガッチャードライバーが黄金の輝きを放った。ホッパー1とスチームライナーのカードが装填され、蒸気と共に現れたのは、白銀に輝く鎧を纏った仮面ライダーガッチャード。
しのぶの眼前に割り込んだガッチャードは、鋭い斬撃をスチームホッパーブレードで受け流す。「村雨……さん?」と呆然とするしのぶを背に、村雨は叫んだ。
「胡蝶さん、あんたが死ぬ必要なんてない! 毒じゃなくて、絆の力でこいつを倒す!」
童磨は扇を口元に当て、愉快そうに目を細める。「へぇ、面白い服を着ているね。でもその鉄屑、僕の氷でバラバラになっちゃわないかな?」
直後、童磨が放った「枯園」の連撃がガッチャードを襲う。だが、錬金術で強化された装甲は氷の微粒子を弾き飛ばした。村雨はさらにカードをスキャンする。
「アッパレブシドー! スケボーズ! ガッチャ!」
フォームチェンジを繰り返す未知の戦士に、童磨の予測は狂い始める。しのぶはその隙を見逃さなかった。村雨が作り出した熱気で氷の霧が晴れた瞬間、彼女の細剣が童磨の眼球を貫く。
「村雨さん、合わせます!」
「了解! 仕上げはこれだ!」
村雨がドライバーのレバーを引くと、背後に巨大なバッタと機関車のエネルギー体が現れた。しのぶが「蟲の呼吸・蜈蚣ノ舞」で童磨を攪乱し、一点に釘付けにする。逃げ場を失った童磨の胸中に、初めて「理解不能」という恐怖がよぎった。
「スチームホッパー! フィーバー!」
虹色の輝きを纏った必殺のキックが、童磨の肉体を分子レベルで崩壊させる。錬金術のエネルギーは鬼の再生能力すら上回り、童磨は笑みを浮かべる暇もなく、光の中に消えていった。
静まり返る無限城。変身を解いた村雨は、肩で息をしながら、無傷で立つしのぶに向かって不敵に笑った。
「言ったでしょ。誰も欠けさせないのが、俺のガッチャですから」
しのぶは驚きに目を見開いていたが、やがていつもの微笑みとは違う、心からの安堵を浮かべて深く頷いた。
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