テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
113
#北朝鮮
SUJ 一等海尉
37
桜城
360
『おはようございます。KNN、20X0年、4月11日、朝のニュースです。まずは天気予報からです。本日、ソウル市では概ね晴れるでしょう。釜山市では夕方、一時にわか雨になる地域があるもしれません。』
『おはようございます。韓NEW、20X0年、6月2日、ニュースをお届けします。先日、政府が物価高騰に先立ち税制の訂正を発表しました。訂正につきましては詳しい情報はありません…』
『おはようございます。KIK、20X0年、3月2日、ニュースをお届けします。先日、韓日首脳会談が行われ李朴依大統領が日本の川崎内閣総理大臣と会談し今後の韓日関係について会談後、北朝鮮による核兵器問題について議論しました。』
『おはようございます。KNN、20X1年、5月20日、朝のニュースです。北朝鮮の総書記である万黄金氏が死去しました。北朝鮮では大規模な追悼式が行われ、同時に万黄金氏の息子である明氏が三代目総書記として本日着任しました。国際専門家らは明氏は“朝鮮南北統一の野望の持ち主”としており韓国に警鐘を鳴らしています。』
『おはできます。韓NEW、20X1年、7月22日、朝のニュースをお届けします。北朝鮮の明総書記は本日、中華人民共和国を訪れ少免來国家主席と朝中首脳会談を行いました。会談にて北朝鮮側は中国とのかつてない軍事同盟の協力を提示すると述べました。』
『おはできます。KIK、20X1年、10月2日のニュースをお伝えします。先日、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)がソウル近海で海軍による軍事演習を行いました。韓国側は強い抗議を北朝鮮側に申し入れましたが北朝鮮は黙秘しています。』
『こんばんは、KNN、20X2年、4月30日、夜の速報をお伝えします。先ほど、平壌にて大規模な軍事行進が行われたと韓国国防省が発表しました。軍事専門家はこれまでの軍事パレードとは似つかない異例の動きと見ており、警戒が必要です。』
『韓NEW緊急速報です!速報です!朝鮮人民軍が国境にて韓国国境警備隊に対し銃撃を行った模様…(ノイズ)…!北朝鮮は韓…国に対し(ノイズ)…サ…イバー…(ノイズ)攻撃を行ったとされ…ソウル市内で…大規模な(ノイズ)…停電が発生しています。現在、朝鮮人民軍は国境を超え…ソウルに向かっています…直ちにソウル市民の皆様は(ノイズ)安…全な場所へ…避難して…ください…』
『KIK、国内通信をお送りします。北朝鮮が韓国に対し事前通告無しの先制攻撃を開始しました。同時に北朝鮮は韓国に対しサイバー攻撃を実施、ソウル市内では大規模な停電とインフラの麻痺が深刻化しており朝鮮人民軍が現在、ソウルに向けて進軍しています。李朴依大統領は先程韓国全国に対し緊急戒厳令を発令。現在、市街地には韓国陸軍及び海兵隊が展開しています。市民の皆さんは、不要不急の外出は控え、ソウル市に住む市民の皆さんは軍の指示に従い直ちに避難してください。ソウルが戦場になります。』
20X2年、5月1日、朝鮮半島北の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が韓国に対し事前通告無しの先制攻撃を開始した。
先制攻撃開始後、韓国はサイバー攻撃を受け、わずか2分で電力とインフラが死んだ。
その裏には中華人民共和国(中国)の助力があった事は後に分かる。
奇襲に対し対応する韓国軍の対応は遅れを取り、被害はすでに数万人規模に及んでいた。
韓国は、気を抜いていた、北朝鮮は攻めて来れないと思っていた。旧式の彼らは同盟や新兵器を手にするこちら(韓国)には勝てないがゆえに手を出してこないと。
北朝鮮はその“思い込み”をついた。いくら新しい兵器といえどそれを使う人間が遅れを取れば意味はなくなる。
韓国は今、沈み始めていた。
⚠本作品はフィクションです。
第一話 使命
北朝鮮韓国侵攻 4日前
日曜日のソウル市内、アパート。ソウル市内の中古物件のアパートだ。築数年のアパートは各箇所が浴びたり老朽化していた。
そんなアパートの101号室に住むある19歳の一人の青年がいた。名は亥宋尹。
亥はベッドの上でスマホを触っていた。スクロールするたびに流れてくるのはコスメや広告ゲームばかり。時より亥はコスメを眺めこれを彼女に買ってあげようかと思考しながら寝返りをうった。
「ちょっと亥!入るわよ!」
ノックして入ってきたのは亥の母親だった。調理途中にやってきたのは白いエプロンには跳ねた水が染み込み模様を作っていた。そして、母は亥に封筒を差し出した。
「…何?母さん、いきなり」
「今朝届いたのよ!これ!」
亥は差し出された封筒を手に取り表面を見た。そこには“韓国陸軍本部”と印刷されていた。
亥はそっと封を解き中の折られた紙を取り出し広げた。
亥はやっぱりか、と思った。それは政府からの徴兵指示だったのだ。
韓国には成人になった男性には兵役義務が与えられる。軍を除隊し、最終就職するのがよくある流れだ。
「あぁ…俺にもとうとう来たか…」
「とうとう来た…じゃないわよ!軍隊よ!?」
母親は焦っていた。当たり前だ。息子が軍に徴兵されるとなると大抵の親は納得し難い事だ。
「何心配してるんだよ。大丈夫だって、たった数年の徴兵だろ?兵役終えたらすぐ辞めるって」
「そういう問題じゃないでしょ!いざという事があったらどうするの!」
「いざって…母さんやめてよ。今そんな戦争が簡単に起こる世の中じゃないって。軍に入っても筋トレするくらいだよ。」
亥の能天気さに母は半羽心配と半羽呆れがあった。
「高校の先輩も今軍にいるし…この国の若者に与えられる使命さ。大丈夫、母さん。ちょっとの間軍に行くだけだから。」
亥は笑って見せた。この先の運命を知らないからこそ笑える今。韓国軍にいるこの若い世代が数日後戦場の最前線を担うなど、誰が予想できるものか。
【第一話 使命】終
コメント
1件
配信おつかれさまです、みぅです🤍🥀 ニュース映像みたいな書き出しから一気に引き込まれました。最初は「日常のニュース」なのに、じわじわ時系列が進んで不穏な単語が増えていく感じがすごく好き…平和な朝のニュースが、いつ壊れてもおかしくない緊張感をはらんでてゾクゾクしました。 特にラストの亥くんの「ちょっとの間軍に行くだけ」っていう能天気さが胸に刺さります。このあとどんな地獄が待ってるんだろう…って余計に不安になる。まだ1話なのに世界観がしっかり立ってて、続きが気になりすぎます。 執着しそうな作品に出会えました。これからも大切に読ませてください🥀