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猫さん蟹さん。

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猫さん蟹さん。

4 - #1 花信風

♥

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2022年02月28日

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⚠学パロ

ーーー









お前はただ、勘違いしただけだろ?




















──────────






















あぁ、俺も恋がしたい。




フジなんかにも可愛い彼女ができたし。









だけどリア恋なんてしたことがない。画面の奥、ステージの上、本の中。


3次元の人間だが、届きもしない遠い場所。






そんな人達は恋というよりか応援したくなるようなそんな感じ。










もう誰でもいいや。そう思って教室のなかに入った。



















──────────




















席に座ると斜め前の席に肩よりも上の髪型の人が見えた。


その人は小さく縮こまっていてあまり陽気なイメージではなかった。




俺もそんなに明るい方ではないので声をかけてみよう。きっと仲良くなれる。そう考えた。











でも…待てよ……いや…?あの髪型は…女子…なのでは………?



そうだ。冷静に考えてみるとあれぐらいの髪型は最近女子達がよくしていた。





やめておこうか…。





だけど女子と仲良くなれるんだぞ?いいことじゃないか。恋も始まるはずだ。







ゲーム脳が変なところで働き始めてしまい体が動いた。



















「ね、ねえ。」





















──────────






















「す、好きです!!」

























しまった。何を言ってるんだよ。俺は。





そこは「おはよう」とか、「名前は?」とか…あったはずなのに、口が勝手に開いた。




そのとき、目をつぶりながらその人の前で言っていたこともあり、顔が見れなかった。






薄く目を開けると、その人は顔を青ざめているような、少し赤くなっているような


焦りや驚き、戸惑い、恥じらい。



様々な気持ちが混じったような表情をしていた。




その人はマスクと眼鏡をしていて、それでも表情が分かった。そのレベルで驚いていた。








「はぁ…はあ……。」










戸惑いを隠しきれない息を零しながら「すぅ…」と一息つくと、震えた声で言葉を呟いた。



































「えっと……。誰ですか…?ご、ごめんなさい……。」






















































まぁ…そりゃそうだろう。知らない相手から急に告白されてさ…。








…というか声は高いが…男の声だ。



そう思い、まじまじとその人の事を見てみるとズボンをはいており、名前の所も男だということを指し示すための青色が目立っていた。














「え?おと…こ?」


















そう言った瞬間ガツンと鈍い音がした。















────────

































「痛い……。」







「すいません…!!!」












今、俺は保健室に居る。


理由?そんなもの聞くなよ…。












えー…蹴られました。





すねを一発クリティカルで。その勢いで俺は前へこけて怪我をしました。






それをさっき告白したひとに手当てして貰っています。はい。








それにしても…痛い………。






「本当にごめんなさい…。腹が立って…。」



「いや、俺の方が悪いので…。」



「………。」




その人は決して否定はせずに黙って手当てを進めた。まぁ、否定はできないよな…。







苦笑してみるが、この沈黙に耐えられずに俺は疑問を投げた。















「あのー…名前は?」







「え?あ、れ、レトルトです。」







「あ、俺はキヨです。さっきは…すいませんでした。」






「はぁ…もういいですよ。」




「ありがとうございます…。」

























くすっ














「?」








笑い声が怪我をしている当たりから聞こえた。
























「なんか…年下みたい。キヨ君って呼んでもいい?」











下の方にいることもあってか上目遣いで、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべて話しかけてくる。























そんな顔するんだ。


























その瞬間胸がドキリと高鳴った。




































告白…間違えてしてもよかったかも。







































俺は息を大きく吸って小さな保健室の中で叫んだ。


























































「レトさん!好きです!!!」



















































「もう冗談はやめてくれ!うるさい!」


































そしてレトさんは、怪我をしているところを思いっきり叩いた。






















「いってぇ?!」


































待っててね。いつか振り向かせてやるから。







──────────





全3話あります。いつも眠いさん(眠ちゃん)リクエストありがとうございますm(_ _)m









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