テラーノベル
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阿部ちゃんが酔ってるから迎えに来て欲しいと連絡が入った。
今日は番組の懇親会だったはず。メンバーのいない飲み会では気をつけてると言っていたのに珍しい。
一応マネージャーさんと連絡を取り、一緒に来てもらった。
到着すると、一緒にいた人たちから『目黒くんが空いてるから呼んでって何回も言うから』と急に呼び出した事を謝られた。
もう半分寝ていて自力で立てない阿部ちゃんを背中に引き取る。
「阿部ちゃん、帰ろうね」
「んん…」
返事してるんだかしてないんだかわからないけど、同席した人たちに御礼をして車まで運んだ。
水を買ってきてもらって、後部座席で声をかけながら少しずつ飲ませる。自力で飲む事はできるようだ。
「苦しくない?」
無言で頷いたので、マネージャーさんに頼んで車を発進してもらい阿部ちゃんの家まで帰った。
入るのは初めてだったかもしれない。
マネージャーさんが預かっている合鍵で中に入り、寝室を探す。
「阿部ちゃん、寝室どこ?」
尋ねてみるが時々か細く『あっち…』と言うばかりで説明にならない。
とりあえずマネージャーさんと部屋を一旦全部開けるか、となったけど、奇しくも最初に開けた部屋が寝室だった。
あと大丈夫そう、と伝え、マネージャーさんは『何かあればまたすぐ言ってくださいね』と言って帰っていった。
ベッドに寝かせて服を緩めていると、サイドテーブルに一冊のポケットファイルが置いてあるのが目に止まった。
黒い表紙のそれが何となく気になってめくってみると、中は全部俺の紙媒体の切り抜き。
一人の時、寝る前に見てるのかなと思ったら急に可愛く思えてきた。
同じ場所に置かれている、俺が愛用しているお香と箱ティッシュがなんだか生々しい。
「実物がいるのにね?」
首に口付ける。鎖骨を舌でなぞって、胸にも唇を。
まだ柔らかい先端を口に含んで舌で撫でると少し硬くなる。
「…ん」
もう片方の胸も指先で転がして愛撫していると、阿部ちゃんが身じろいだ。
可愛くて可愛くて、緩めていただけの服を下だけ脱がせて唾液で湿らせ指を挿し込む。
脱力した身体は中まで柔らかくて、いつもよりすんなりと指を受け入れた。
指が前立腺に当たるときゅん、と中が締まる。
反応しているようだけどもうほとんど反射とか生理現象みたいなものなのか、阿部ちゃんは寝息を立てている。
こういうの、睡眠姦って言うんだっけ。
そういうプレイ的なものには興味なかったはずだけど、阿部ちゃん相手にはどうも歯止めが効かない事が多くて苦笑いしてしまう。
眠っているので反応は鈍いながらも勃ち上がった阿部ちゃんのものを、ゆっくり扱きながら挿入する。
もうその後は、欲望のままに俺自身を打ちつけて愛おしい身体を貪った。
すっかり熟睡している阿部ちゃんの横に寝転ぶ。
それにしてもどうしてあんなに酔ったんだろうか、なんて考えているとスマホが通知を報せた。
『プロデューサーの娘さんが同席していて、メンバーの事を聞き出したくて周りに言って飲ませたらしいです』
マネージャーさんからだった。
言われてみれば阿部ちゃんを引き取る時、やたら近くにいて阿部ちゃんや俺に触ろうとする派手な女の子がいたけどその子だろうか。
「災難だったね」
おかげで寝てる間に俺にも欲情されて。
でも他の人じゃなくて良かったね、なんて思いながら髪を撫でた。
俺がこの部屋を見たって知ったらショックを受けそうなので証拠隠滅して迎えに来てもらって帰ったんだけど、阿部ちゃんは後日あの場にいた人から俺が迎えに来たのを聞かされたらしい。
気まずかったんだろう、しばらく対面では俺をちょっと避けた。
そして俺もそれを知り、寝ている間に欲情したのがバレていないかとやや挙動不審になったので、周りに喧嘩を疑われる羽目になった。
終
コメント
22件
大人っぽい文章やね
酔っ払い💚は🖤に襲われがち😂
ヤバい(*///ω///*) 酔っ払ってるあべべは危険です‼️可愛いすぎです♡