テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「…はぁ、よし!、着いたっ!…はぁ」
「、、、、なんで俺じゃなくてレトさんが息切れてんのよ笑」
「だってぇー、俺の家に同い年くらいの子来るの初めてで嬉しいんだもん(プクゥ」
レトさんはほっぺを含まらせてそう言った
横から少し見える目はうるうるとしていて、余計に子供らしく感じた
「、、、、っ///」
(反則だろそれ…)
「まぁまぁ!とりあえず着いたし入ろ!」
そう言って障子を開ける
「ここがキヨくんの部屋ね!」
「すごい、、、、」
畳が敷かれており、真ん中にはちゃぶ台と座布団が
その更に奥には大きな窓があり、緑が広がっていた
思わずその窓に飛びつく
すると下には川が流れていて、橋や通路の中庭を上から見れる部屋だった
「こ、こんなにいい部屋使っていいの?」
「もちろん!ここはずっと使われてなかったからね」
「キヨくんの為にとっといたのかも、ふふ」
なんだかすごく胸が暖かくなった
なんともいえない気持ちにどぎまぎしながらも
「ありがとう」
噛み締めるようにお礼を言った
「…よし!ひけた!」
窓の近くに布団をひきおわり、布団にダイブする
「はぁぁぁぁぁ」
レトさんと別れた後も部屋のセッティングなどをしたりしていたらあっという間に日付を超えていた
「…今日は色々あったなぁ、、、、」
今日あったことを振り返る
まさかこんな出会いがあるとは思いも寄らなかった
この日初めて 生きていて良かったと思った
…ゅ …ちゅ ちゅん ちゅん
「…んぁ、」
「んんんんんんーーーー」
「もう朝か…」
久しぶりの布団ですごく気持ちよくて、昨日は色々振り返っていたらいつの間にか寝てしまっていたらしい
しかし身体は驚くほどに軽かった
布団を畳み、押し入れに入れる
そろそろと障子を開ける
今は朝の5:30
まだ少し薄暗い廊下が、なんだか涼しげに感じる
ぎし…ぎし…
階段を降りていくと、いい匂いが広がっていた
その匂いに釣られて行くと、部屋から光が漏れているのが見えた
かちゃかちゃと食器の音が微かにきこえてきた
ひょこっと除くと、厨房が広がっていた
すごーと見とれていた所後ろから「おはようございます」と声が聞こえてきた
びっくりして思わず思い切り振り返る
そこには優しそうな笑みをしている、まるで実家のおばあちゃんの雰囲気を纏った人が立っていた
「お、おはようございます」
「もうお目覚めになられたんですか? 」
「あ、はい」
「いつも早く起きるんで」
「そうでしたか」
「よかったらレトルト様に会いに行きますか?」
「え、もう起きてるんですか」
「えぇ、というか寝てませんよ」
「っえ」
ね、寝てない?!
な、なんで?
「案内しますねぇ」
そう言いスタスタと俺の前を通り、玄関へと向かっていく
その背中をあわてて追いかける
外は少し肌寒いくらいで空気が澄んでいた
ざっ…ざっ…
玄関から右に曲がり、通路の通りに歩いていく
横には草や松の木 日本庭園が広がっていた
蔵の裏側まで歩いて来た時、あばあちゃんが歩くのを止めた
「いましたよ」
そういい微笑んで振り返る
ぱっと顔をあげると
そこには
橋の上で空を見上げているレトさんの後ろ姿があった
その背中はなんだか名護惜しいような、なんとも言えない感じがした
まるで空の一部になっているかのように
𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝
31
2,593
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!