TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

深夜テンションで書いたお話です。

どぞ!

ちなみにわなかぶです






華太の右目が見えなくなった。


闇医者から連絡を貰って急いで駆けつけてみれば、華太はベッドで寝息を立てていた。

右顔面に包帯を巻いて。

見れば見るほどに痛々しく、傷が塞がりきっていないのか包帯に赤く血が滲んでいた。

顔以外にも、腕や鎖骨あたりにも傷の痕が伺えた。

いったい何があったのか。考えをめぐらせていると、部屋に氷室が入ってきた。

氷室「和中、来ていたか」

和中「……何があった?」

神妙な面持ちでそう問うと、氷室は顔を顰めながら診断書を俺に差し出した。

氷室「銃弾6発被弾に加えて刀傷も所々あった。あと爆風による火傷が2箇所。逆になんで生きてるのか不思議だ。……あと、右目も刀傷だな。眼球の細胞を完全に壊されてる。見た目は直せるが中身は修復不能だ。…もう、見えることはないだろう」

氷室から告げられた華太の状態に、俺は何も答えることが出来なかった。

氷室「意識が戻るかも分からない。傷が深すぎる。このまま熱が下がらなかったらまずい。両目とも失明じゃなかった分まだマシだが…もし起きたら、自分の身の大切さをしっかり叩き込んでやるんだな」

和中「…ああ。そのつもりだ」

俺がやっとの思いでそう答えると、氷室は部屋から出ていった。


和中「華太」

まだ寝こけたままの舎弟に声をかける。

いつもならすぐに返事を返してくれるのに、今日は何も答えてくれない。

当たり前だ。


銃傷に刀傷に火傷。

何者かの襲撃と見て間違いないだろう。今日はカチコミではなく、ただの守代の回収だけだったはずだ。

本来なら華太の舎弟が1人ついて行くが、今日は全員が出払っていて、同行できる人員が誰もいなかったため、急遽一人で行くことになったのだ。

つまり華太のみを狙った計画的犯行。

和中「誰がやった………」

俺は華太の額に手を当てる。

出血のせいで熱が上がっていて、苦しそうだ。

小峠「……う゛…ぐ、………っ……」

和中「安心しろ。お前を襲った奴は全員俺が叩き切ってやる…」

そっと右目の包帯に触れてみる。

少し触っただけで華太の血が着いてしまった。どれだけ深い傷だったのだろうか。


すると、部屋にまた誰かが入ってきた。

須永「華太ぉ!」

永瀬「華太!クソッタレぇ!」

同じく連絡を受けた須永の兄貴と永瀬だった。

走ってきたのか、息が上がっている。だがそれをものともせずに須永の兄貴は寝ている華太に近づく。

須永「華太きゅぅん……大好きな兄貴が来てやったんだから起きなってぇ……頸動脈噛みちぎっちゃうよぉ…?」

一方の永瀬は俺に近寄り、手に持っていた診断書をひったくって食い入るように見た。

全て読み終わると、目を見開いて診断書をぐしゃりと握りつぶした。

永瀬「おいおい……どういうことだよこりゃァ…」

焦りと怒りを露わにして、額に青筋を浮かべる同期に、冷静に言い放つ。

和中「書いてあるとおりだ……華太の右目は、もう………」

その言葉に須永の兄貴がピクリと反応する。

須永「それぇ………どういうこと、?」

和中「…氷室によると、眼球の細胞が完全に壊されているとの事です。見た目は直せても、中身までは修復は不可能だと」

須永「…じゃあ、もう右目は見えねぇってことか、?」

俺は黙って頷く。

その瞬間、須永の兄貴の殺気が爆発する。

須永「どこのどいつだァ…?華太をこんなにしやがったのはァ……ぶち殺してやらぁ…」

和中「何者かに襲撃を受けたと俺は踏んでいます。調べをつけますので少々お待ちください。永瀬、お前は組に戻って報告しろ」

俺は一旦阿久津のカシラに連絡を入れて、その足で情報屋の元へ向かった。


to be continued…

小峠華太が失明する話

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,042

コメント

10

ユーザー

右目が失明…… 両目じゃないだけまだマシかもだけど、失明か…… 効き目が右目だったらきついな…… それに、元々の視力も悪いのに昔サツにタコ殴りされて更に視力が下がった目だから……大変だろうに…… かぶちゃんを狙った犯行……一体なんの組織なんでしょうね……

ユーザー

続きお願いします💕

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚