テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
正規の前後に戻った結果、やっぱり艇の挙動が安定した。
漕がなくても艇が回らない。
重量バランスの差は大きいようだ。
急カーブや激しい瀬もいくつかある。
でも、いい感じにすーっと降りてきた。
後の津々井先輩の艇操作も上手いのだろう。
最小限の動きで姿勢を保っている感じだ。
気分的には本当にあっという間にゴールの橋下まで辿り着いてしまった。
勢いよく岸に乗り上げて、そして艇を降りる。
正直、もっと遊んでいたいくらいだった。
まあ、明日もあるけれど。
「お疲れ様」
小暮先生の声。
すでにマイクロバスは到着していた。
なので、カヌーを下りて取り敢えず河原のところまで引っ張り上げる。
あと、津々井先輩と2人で、女性陣のみの艇も手伝って引っ張り上げた。
「空気を抜くのは一息ついてからでいいですよ。疲れたでしょう」
カヌーを引っ張り上げて、そう言われて、初めて、自分が結構疲れていた事に気づいた。
日焼けもしているし。
今の川下りの興奮状態で気づかなかったようだ。
しかし女性陣は見た目にも疲れている様子。
河原に座り込んでいたり、彩香さんに至っては、河原でべたっとうつ伏せに倒れていたり。
「ああ、日差しが温かいです」
川の水で体温を奪われ、余計に疲れたのだろう。
それで日光で温かくなっている河原の石から、熱を吸収していると。
「着替えも積んでありますから、女性から着替えて下さいな。男性陣はカヤックの空気を抜いた後で」
というので、女性陣が着替えている間に、先生2人と津々井先輩とで空気を抜く。
1人が空気孔を開いた状態で押さえて、もう1人が丸めていく感じ。
ここでも、やっぱり先生2人は手慣れている。
1人1艇ずつなのに、こっちより遙かに作業が早い。
「邪道ですけれど、その辺の割り箸くらいの木の枝を空気孔に斜めに挿して、空気が出る状態に固定するんですよ。本気で空気を抜く時はポンプを使いますけれど、バスで運ぶ分には、その状態で丸める程度で大丈夫です」
僕らが2人で1艇を丸める間に、先生2人で3艇畳んでしまった。
ついでに、パドルも全部分割、脱いだライフジャケットやヘルメットも集めて載せる。
周りの荷物も、載せ忘れが無いか確認。
その後、僕と津々井先輩が着替えて。
マイクロバスに乗ってテントの場所へ。
僕は途中まで景色を見ていたのだけれど。
いつの間にか、意識を失って眠りの中へ……。
#完結済み/分割投稿中
るるくらげ
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!