side らっだぁ
今日はある新人がくるんだって
名前は確か…ゲラって言うらしい
「どうぞ〜」
俺は椅子に座って扉に向かって言う
少しすると高い声で返事が返ってくる
「はぁ〜い!♡」
こんな感じ
ぶりっ子っていうやつか…
否定はしないけど苦手なタイプかも…?
「種族は何?」
「えっとぉ…わかんなぁい忘れちゃったァ♡」
俺が問いかけてもこの調子である
不採用かなぁ…?
忘れっぽいのはわかるけど種族忘れるって相当
そういう症状なら申し訳ない。
気づいたら俺は彼女を採用していた
「ありがとうございますぅ〜♡」
そう感謝して彼女は帰って行った
…俺なんかされたか?
無意識?怖…ッ
そう思いながら気絶するように眠りにつく
朝になり目を開ける
「やっべ!寝坊した☆」
俺はバタバタと会議室へ行く
「ごめーん遅れたー!」
会議室の扉を開けてはいると
何時もの皆では無い
冷たく鋭い視線。
「何寝坊してんねん。新人おるんやぞ。」
冷たい。
ゴミを見るような目で見られてる。
気のせいだよね…きっとそう
ドッキリなんだよ
俺は自分に言い聞かせて、
自分の席にすわろうとしたが
「ちょっといい?座らないで」
コンちゃんが止めた
な、なんだろう…
そう思いながらコンちゃんの言葉を待つ
「ゲラに謝罪の一言はないの?」
謝罪…?
寝坊して遅刻したことはゲラに言うことじゃないし
みんなに謝った。
「なんのこと…?」
「とぼけるの?!ゲラはらっだぁにいじめられたって!怖いって!怯えてるんだよ!?」
レウさんが怒る
どういうこと?俺なんかした…?
「確かに俺の面接?怖いって言われるけど…いじめたつもりは無いし…」
「ラダオクン…コノクニカラデテッテ欲シイ」
え?
「何言ってんのみどり…俺何かした…?」
分からないよ
俺が何したの?ずっと仲間だったじゃん
信じてくれないの?俺の事を
俺はふとゲラの方を見る
ゲラは泣き真似をしていた。俺に脅えるふりを
これに騙されたの?
俺何もしてないのに
俺がそう絶望している
表情はもう滑稽だろう。だからかゲラは
ニヤッと口元だけ笑った気がした
「…わかった。出ていくよ。」
それ以外の言葉は言わずすぐに出た
仲間からあんな目で見られて、出ていけって言われて
こんなに辛いんだなァ…
風が強く、マフラーとニット帽が飛ばないよう
手で抑えながらどこかへ行く
行く先も分からないまま
全国のゲラさん
誠に申し訳ございません(_;´꒳`;):_
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