話しが終わった頃には抑止剤がちゃんと効いとって、少し頭が重いぐらいやった。
蓮『副作用とか大丈夫?』
そんなとこまで気遣ってくれるんやな、そりゃモテるわ。
なんて思いながら、めめの鼻をちょんと触る。
康二『鼻、真っ赤やな』
笑いながら言うと、康二もじゃん、と不貞腐れたような声が返ってくる。
2人とも顔は涙でぐちゃぐちゃやし、部屋は俺が薬探した時に散らかしたもんが散乱しとる。
スタッフさんとか来たらやばいなぁ、なんて思いつつ、今はただこの温もりに溺れることにした。
康二『…そういえばロケどうなったん?』
迷惑かけてしもたな。と思いつつ、めめと2人ロケなんてしたら心臓が持たなかったからちょっとだけありがたいなんて思ってしもとる。
いつも2人での仕事があると喜んで、悩んで…ってしてたんよなぁ……。
蓮『高熱出したって連絡しただけなんだけど大丈夫かな』
ちゃんと断ってないんや!?
康二『…まぁ、大丈夫……やないん?』
メンバーにも怒られるかなぁ、なんて思っていたら、めめのスマホがすぐ横で鳴った。
誰からやろ……と覗くと
蓮『ふっかさん、からだ』
仕事急に断ったって知ったんかな、怒られる……?
めめはすぐにスピーカーにして俺にも聞こえるようにしてくれた。
深「もしもし?」
蓮『あ……ふっかさん?』
佐「こーじいいいい大丈夫かあああああ!!!!」
阿「ちょ、佐久間うるさいっ」
何やら電話の向こう側が騒がしい。もしかしてこれ全員いる感じやん……??
渡「おい目黒康二に代われ」
舘「焦ってるのは分かるけど皆で一斉に喋るとあっちも困るんじゃないかな」
佐「こぉおおおじいいいいいいい」
阿「佐久間うるさい!!!」
いつもと変わらないような、変わったような。俺を心配してくれとんやなって分かって、すごい、嬉しい。
康二『ふふ、騒がしなぁ…』
ラウ「康二くん!?」
俺が喋った途端また騒がしくなって、みんなに会いたいなぁって思った。
照「もう熱は大丈夫なの?」
康二『大丈夫やで〜、めめが居てくれたからな』
めめの方を見て微笑む。めめも少し照れくさそうに笑ってくれた。
ラウ「え〜俺も康二くんのとこ行きたいっ」
佐「こぉじいいいいいいいい!!!」
阿「佐久間ぁぁぁあああああ!」
遠くで阿部ちゃんがさっくんを叱っとる声が聞こえる。病み上がりに大声はダメだとかなんとか…。
いつもの雰囲気に少し安心する。
深「明日には帰って来れる感じ?」
蓮『そうっすね、連れて帰ります。』
帰ったら、やっぱ話さなきゃあかんよなぁ……。
深「じゃ、しっかり休めよ〜」
康二『……ふっかさんっ』
切られたかな?とおもたけど、ふっかさんは待ってくれとった。
康二『帰ったら、みんなに話したいことがあんねん、』
深「…うん、待ってるわ」
ありがとうって言葉が届いたか届かんかったかわからんぐらいに、電話は切れた。
康二『…よし、はよ帰らんとな!』
みんな、待っててくれとるから。
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佐久間ぁぁぁぁあああ!!!!!!