「ほらカブトムシ食べろよ。」
茜はいじめっ子の女子にカブトムシを口に入れた。
「誰か助けて!」
強く目を閉じた瞬間別の場所に来てしまった。
「ようこそ復讐代行の館へ。」
「あなたは?」茜は薔薇の椅子に座った髪で片目を隠している少年に尋ねた。
「私は夢蝶(むちょう)ですあなたの晴らせない怨み晴らしますよ。」
「私虐められて…。」
「それは酷いばい。」おはんは怒りを現した。
「虐めた方の名前は?」
「緒方恵理。」夢蝶は引き出しから紙とペンを出し
「私と契約する際に対価としてあなたには化け物になって頂きますよ。」と条件を告げた。
「構いません。」
名前を書き夢蝶に渡した。
「では復讐えと参りましょうか。」カランと鈴を鳴らした。
「彼奴マジで何処に行きやがった?」恵理が血眼になって茜を探しているとドスドスと足音が聞こえてきた。
「緒方恵理お前を食う。」
「い、いやー!」巨大な化け物が襲いかかってきた。
「恵理許さない…!」化け物の肩に乗った茜が睨みつける。
「あんたこんな事して良いの?」
「あらあなたが言う台詞っばい?」
おはんは厳しい声で言った。
「あなたは茜さんを虐めた罪があるのに強かですね。」
夢蝶がバラッと巻物を広げ指で魔法陣を描くとズズッと薔薇柄の門が現れギーと開いた。
「緒方恵理観念するったい。」
おはんが恵理を門に向かって押した。
「助けてー!」恵理は悲鳴をあげて門に吸い込まれた。
「ありがとう…。」茜がふらりと倒れるとカランと鈴を鳴らした。
「目が覚めましたか?毛鬼。」
「毛鬼?って誰でちゅか。」
おはんが毛鬼に鏡を渡すと毛鬼は驚いた。
「茜さんあなたは今日から毛鬼ばい。」
「これがわたち?」夢蝶はニコリと笑い頷き「よろしくお願いしますね毛鬼。」と語りかけた。
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