「ん……、んぅ、ん、あぁ、あ……」
ネロネロといやらしく乳首を舐められ、私は切ない声を漏らす。
舌の動きはとても優しいのに、蜜孔をほじられ淫芽をヌチュヌチュと撫でられる刺激は強く、私は呼吸を乱して高まりを迎える。
「駄目……っ、だめ、だめ、……ぁ、……ぁ、あ……っ!」
とうとう大きな快楽の波にさらわれた私は、尊さんの頭をギュッと抱き締めて全身を大きく震わせた。
私はトロンとした目で中空を見て、半開きになった口端から涎を垂らす。
尊さんは私の胸元に顔を押しつけていたけれど、やがて私が脱力したあと「ぷはっ」と息を吐き顔を上げた。
「朱里の胸で窒息するなら、いいのかもな……」
真顔でそんな事を言うものだから、私は快楽の残滓に浸りながらも思わず笑ってしまう。
彼は微笑む私を見て優しい顔をしてから、少し余裕のない表情になりベッドサイドの引き出しに手を伸ばす。
「……悪い。今日はじっくりできなさそうだ」
「ううん。私も早く尊さんがほしい」
もう充分すぎるほど愛撫されてぐっしょり濡れているし、体が早く硬く大きなモノに貫かれたがっている。
尊さんは手早くゴムをつけ、目に熱を宿して私を見下ろす。
「抱くぞ」
短く告げたあと、彼は私の太腿を抱え上げ、濡れそぼった蜜孔に亀頭を押しつけた。
――くる。
――大きいの、きちゃう……。
私は期待に胸を高鳴らせ、ふーっ、ふーっ、と呼吸を繰り返す。
と、尊さんは荒い息を吐いたあと、慎重に腰を進めてきた。
「んっ……、んぅぅ……」
挿入されるのは久しぶりに思え、蜜口は充分に濡れて柔らかくなっているはずなのに、私はきつさを覚えてうめく。
「痛いか?」
けれど尊さんに気遣われ、私はフルフルと首を横に振る。
「入れて……」
吐息をつきながらねだると、彼は「痛かったら言えよ」と私の頭を撫でてから、さらにグッと腰を突き入れてきた。
「んあぁあっ!」
硬くたくましい肉棒がヌルンッと体内に入ってきたのを感じた私は、艶冶な声を上げ蜜壷を締める。
「……っ、あぁ……っ、くそっ、締まりが良すぎる……っ」
尊さんが怒ったような声で言ったので、私はなんとなく不安になってしまい、潤んだ目で彼を見上げた。
「……痛い……?」
小さな声で窺うと、彼はクシャリと笑う。
「すっげぇ気持ちいい。……ちょっとぶりだから、やべぇ……。腰溶ける……」
そんなふうに言われると、自分の体で気持ちよくなってもらえているのが、とても嬉しくなった。
「もっとしていいよ。気持ちよくなって」
囁くように言い、尊さんの頬に手を伸ばしたけれど、彼は私の手を大事そうに両手で包み、首を横に振った。
「俺だけ気持ちよくなっても駄目だって、前に言っただろ」
そして彼はまた、騎士が姫にするように手の甲にキスをし、優しい目で私を見つめてくる。
「っ~~~~……、……しゅき……」
彼の何気ない行動だけでも、キューンとときめいてしまった私は、顔を真っ赤にし目を潤ませて呟いた。
「もうちょっと我慢してくれ」
尊さんは優しく微笑んだあと、私の腰を掴んでズッ、ズッと淫刀を押し込んできた。
「んっ、んぅ、あ、あ、…………んぅっ」
最奥に亀頭が当たった時、私はまたジィン……と染み入る悦楽に酔いしれる。
うっとりと目を瞑っていた時に口づけられ、私たちはまた甘美なキスを交わし始めた。
柔らかく滑らかな舌を舐め、チュパッと吸っては唇を甘噛みする。
ヌルヌルと舌同士を擦り合わせ、口内に挿し込まれた彼の舌を、フェラするように吸う。
上も下もずっぷりと繋がり合い、私は幸せ一杯にお腹の奥をヒクつかせる。
まだ抽送は始まっていないのに、彼の分身を蜜壷で含んでいるだけで、奥からトロトロと愛蜜が溢れてくるのが分かった。
――幸せ。
――この幸せだけで達っちゃう。
スゥッと鼻で息を吸うと、尊さんがつけている香水の匂いがする。
ウッディムスクの官能的な香りの奥に、微かにバニラが混じり、その匂いを堪能しながら、まるで自分が美しい食虫植物に囚われているような感覚に陥った。