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絶対辰哉
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#岩本照
絶対辰哉
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同居生活、三か月。
今日は親たちとの約束の日だった。
「三か月経ったら、一度様子を聞く」
そう言われていた。
休日の昼。
二人はそれぞれの実家へ向かうことになった。
💜「気まずいな」
💛「分かる」
💜「絶対聞かれるじゃん」
💛「聞かれるな」
玄関で靴を履きながら、二人は同時にため息をついた。
────────
先に帰ってきたのは辰哉だった。
リビングでソファに座り、ぼんやりテレビを眺める。
ガチャ。
一時間後。
💛「ただいま」
💜「おかえり」
照がネクタイを緩めながらソファへ座る。
💜「お疲れ」
💛「そっちも」
少し沈黙が流れる。
そして。
💜「……聞かれた?」
💛「聞かれた」
💜「やっぱり」
💛「『同居どうだ』って」
💜「うちも」
二人は顔を見合わせる。
💛「辰哉はなんて答えた」
💜「……」
辰哉は少し考えてから笑う。
💜「思ったより楽しいって」
照は少しだけ驚いた。
💛「そう答えたのか」
💜「本当のことだし」
💛「そっか」
今度は辰哉が聞き返す。
💜「照は?」
照はペットボトルの蓋を開けながら答えた。
💛「悪くないって」
💜「それだけ?」
💛「十分だろ」
💜「照らしい」
二人は笑った。
────────
夕方。
リビングでそれぞれ本を読んだり、スマホを見たり。
会話はない。
でも、不思議と気まずさはなかった。
静かな時間が流れる。
ふと辰哉が口を開く。
💜「ねえ」
💛「ん?」
💜「最初の頃さ」
💜「ここ来たくなかったよね」
照は苦笑いする。
💛「帰りたかった」
💜「俺も」
💛「玄関で三十分くらい立ってたし」
💜「そうそう」
二人は思い出して笑った。
💜「でも」
💜「今はここが一番落ち着く」
照はその言葉に、本から視線を上げる。
💛「……俺も」
短い返事だった。
だけど、その一言には嘘がなかった。
────────
夜。
照がお風呂から上がると、テーブルの上に一枚の紙が置いてあった。
そこには親たちとの約束が書かれている。
『半年後、お互いの答えを聞かせてください。』
照はその文字をじっと見つめる。
あと三か月。
この生活は終わる。
そう思った瞬間。
胸の奥が少しだけ苦しくなった。
(……終わる?)
自然とそんな言葉が浮かぶ。
その頃、辰哉も自分の部屋で同じ紙を見つめていた。
(あと三か月か)
最初は「早く終わってほしい」と思っていた。
でも今は。
なぜか、その日が少しだけ遠くていいと思ってしまった。
コメント
3件
終わるなぁーーーーー! 半年同居生活終わってもやってくれよ!!!

はぁ 気持ちの変化が…🙂↔️ お互いこの家が自然と 居心地の良い空間 帰りたい場所になってきていることが良き💛💜
わあ……第15話、じんわり来ましたね。親に「同居どう?」って聞かれて「楽しい」「悪くない」って答える二人、最初は帰りたかったのに「ここが一番落ち着く」って自然に言えるようになってるのが本当にいい。最後の「あと三か月」で胸が苦しくなる感覚、すごく伝わってきました。日常の積み重ねが距離を縮めていく過程が美しい回でした。