瞬きをしたほんの一瞬のうちに、両手を捕まれ格子と照に挟まれて固定される。
こんな照、見たことない。俺は混乱で身動きがとれなくなった。
辰「いっ…たた……照……?」
照「行く前にどうしても言いたくて。」
辰「…ん?」
照「ふっか、俺……。」
『ふっかのことが好きだ。』
辰「はっ、はぁあッ…?!!」
突然のことに頭が真っ白になる。
俺のことが……好き…?
好きな人からの告白。そんなの嬉しいに決まってる。
辰「いや、おっ、俺も…照のこと―」
照「待って。」
辰「…っえ?」
言いかけて照に口を塞がれる。
照「1年。」
辰「…?」
照「1年待ってて欲しい。」
照「ふっかに相応しくなって帰ってくるから。」
辰「い、今でも十分ふさわし―」
照「違う。」
辰「…えっと……何が…?」
照「俺が納得してないから、待ってて欲しい。」
なんだ、そんなことか。好きな人と一緒になれるなら1年なんて短い期間は俺にとって弊害にもならなければ、朝飯前だ。
辰「約束ね?目移りしたら承知しないから!笑」
照「…うん。ふっか……、ほんとに好き…。」
照に思い切り抱きしめられる。正直、すっごい苦しいしすっごい痛いけど何よりも、何にも変えられないくらいすっごい幸せだ。
照「…はぁ……、離れたくねー…。」
辰「ちょっと何言ってんの 笑」
照「…いや、まじで……。」
辰「頑張ってきて、応援してるから!笑」
照「………うん。」
不服そうに返事をして俺の肩に顔を埋(うず)める照は、なんだか小さなこどものように見えて愛らしかった。
to be continued…
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