テラーノベル
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【もう少しだけ】
🍵「じゃあ、そろそろ帰るね」
玄関で、すちが靴を履こうとする。
🦈「……うん」
こさめはドアの横にもたれて、それを見ている。
いつも通りの、なんでもない帰り際。
――のはずだった。
🍵「またね」
くるっと振り向いた、その瞬間。
🦈「……」
こさめは、ふと手を伸ばして。
ぎゅ、と。
すちを抱きしめた。
🍵「……え?」
一瞬、理解が追いつかない。
🍵「こさめちゃん?」
🦈「……ん」
返事はするけど、腕は緩まない。
むしろ、少しだけ強くなる。
🍵「……どうしたの」
🦈「……なんでもない」
🍵「なんでもなくないでしょ」
くぐもった声が、肩越しに聞こえる。
🍵「急に……」
戸惑いながらも、完全に拒むことはできなくて。
そのまま、されるがままになる。
🦈「……あったかい」
ぽつりと、こさめが言う。
🍵「……そりゃ人だからね」
🦈「うん」
変な会話。
でも、腕は離れない。
🍵「……そろそろいい?」
🦈「……もうちょっと」
🍵「さっきもそれ言った」
🦈「……うん」
🍵「うんじゃない」
軽く押してみる。
けど。
びくともしない。
🍵「ちょ、こさめちゃん」
🦈「……なに」
🍵「離して」
🦈「……やだ」
即答。
🍵「なんで」
🦈「……もうちょっと」
🍵「それ理由になってない」
困りながらも、声は強くならない。
だって。
🦈「……やだ」
もう一回、同じことを言われる。
さっきより、少しだけ小さい声で。
🍵「……」
押し返す力が、自然と弱くなる。
(ずるい……)
こういう言い方、反則。
🍵「……ねぇ」
🦈「なに」
🍵「なんで急に」
少しだけ、真面目に聞く。
すると、こさめはほんの少しだけ黙って――
🦈「……充電」
🍵「ん?」
🦈「足りない」
🍵「なにそれ」
思わず笑いそうになる。
でも。
抱きしめる腕は、冗談っぽくない。
🍵「……帰るだけだから」
🦈「……うん」
🍵「明日も会うし」
🦈「……うん」
返事はするのに、やっぱり離さない。
🍵「……こさめちゃん」
🦈「なぁに」
🍵「ほんとに、もういい?」
少しだけ強めに言う。
すると――
腕が、ほんの少しだけ緩む。
(あ、離れる)
そう思った瞬間。
🦈「……やっぱやだ」
もう一回、ぎゅっと引き寄せられる。
🍵「ちょっと!」
🦈「あとちょっと」
🍵「さっきからそれ!」
でも。
さっきより、さらに密着する距離。
心臓の音まで伝わりそうで。
🦈「……すっちー」
🍵「なに……」
🦈「静かにして」
🍵「なんで」
🦈「……聞こえるから」
🍵「なにが」
🦈「……」
少しだけ間を置いて。
🦈「……心臓」
🍵「……っ」
一気に顔が熱くなる。
🍵「……それ、そっちでしょ」
🦈「……かも」
珍しく、あっさり認める。
そのまま、少しだけ顔を埋めるようにしてくる。
🦈「……落ち着くまで」
🍵「……いつ」
🦈「……分かんない」
🍵「困る」
そう言いながらも。
やっぱり、強くは振りほどけない。
🦈「……ほんとに困ってる?」
🍵「困ってる」
🦈「……ほんとに?」
🍵「……」
少しだけ、考えて。
🍵「……ちょっとだけ」
正直に言う。
すると、こさめは小さく笑った。
🦈「……ならいいや」
🍵「いや、よくないよ?」
🦈「いい」
また少しだけ、抱きしめる力が強くなる。
🦈「……すっちー」
🍵「なに」
🦈「もう少しだけ、いい?」
今度は、ちゃんと許可を取るみたいに。
すちは小さく息を吐いて――
🍵「……あと、少しだけね」
そう答える。
🦈「うん」
その返事が、少しだけ嬉しそうで。
🍵「……こさめちゃん」
🦈「なに」
🍵「本当に‥もう少しだけね?」
🦈「うん!」
甘やかしてしまうんだ。
最近テラノべ書くだけ書いて投稿してなかったのぉ(おじい)
別にこんな作品待ってる人おらんと思うけど、遅くなってごめんなさい
てかリク下さい!
黃瑞でも翠瑞でも
リク下さい‥!
コメント
7件
え、まじ好きなんやけど 充電っていいなぁ!!!! リクエストか~ どこでもハグしてくる緑さんと水さんみたいです☝️☝️ 書かなくてもよきだよーん
翠瑞最高です🥹💕リクエスト失礼します!黈瑞の体調不良みたいですー!!
今回のお話も好きすぎました…!甘々も好きなんですけど、切ない系も大好きなので良ければ書いてほしいです…!
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ラムネ 低浮上
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