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大正
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ついにやってきました!!!
スケルトンダンジョン、ボス戦!!
必要なもの、必要か分からないもの、すべてインベントリに詰め込んだ。
身に着けた防具は四層目の副葬品の寄せ集め(主に革製)
腰のベルト部分に短剣を何本かぶら下げている。
アクセサリーはざっとこんな感じ
【動体視力強化のイヤリングLv2】×2
【重量軽減のネックレスLv2】
【器物の指輪Lv2】右(普通矢×100本/特殊矢×1本)
【器物の指輪Lv2】左(New弓/片手剣)
【雷付与のブレスレット】
【炎付与のブレスレット】
【速度上昇のアンクレットLv2】×2
使い慣れた効果をメインに、素早さと動体視力を重視した。
これがあるからステータスの敏捷を軽視した側面もある。
やれるだけの準備はした!
いざ、突入!!!
************
ダンジョンゲートによく似た「虹色の膜」に触れると、気が付いた時には見覚えのない空間に立っていた。
地下墓地とは思えないほどに天井が高い。広さも戦うには十分だ。
全体的に薄暗く、いまだ敵の姿は見えない。
【暗視のイヤリング】に付け替えようとインベントリを操作していると、部屋の周囲に掲げられていた松明に灯がともった。
ガコッ ズズ...ズズズ......
音の方向に目をやると、部屋の向かい側に置かれていた棺の蓋がずれるのが見えた。
よく見ると、部屋の奥にはいくつもの棺が並んでいる。
もしや複数戦か?と警戒したものの、最初の一つ以外は動きを見せない。
そうこうしているうちに、スケルトンが棺から這い出して来る。
出てきたのは厳めしい鎧を纏ったスケルトン。明らかに強者の出で立ちだ。
こちらも敵の登場を茫然と眺めていたわけではない。
鎧からしてボスが近接型なのを確認し、爆竹に着火は済ませた。
相手の準備が整うのを待つ必要はない。今のうちに部屋中に爆竹や花火類をまき散らしておく。
五層目の近接型と同様なら、上手くいけばこれだけで完封できる。
今回はいつもと違って事前の予測・検証が出来ない。相手によって攻略を変えるのではなく、こちらの強みを押し付ける形にしたい。
こちらのストロングポイントは主に二つ
スケルトンに対して特攻を持つ「仮称:聖なる(片手・短)剣」の存在と、新しい弓による遠距離からの攻撃だ。
そのため、ひとまず作戦は
遠距離から弓で攻撃して様子を見つつ、隙を見せたら切り込み近接戦でとどめを刺す。
やっとの思いで入手した新しい弓に、【器物の指輪Lv2】から取り出した矢をつがえ、早速放つ。
カッ
まだ構えてもいなかったボスだが、鞘から抜きざまに長剣でこちらの矢を切り飛ばした。
残念ながら、ブレスレットの属性付与は敵に刺さらないと発動しない。
・・・さすがに遠距離からのチクチクだけではダメそうか??
それに...剣士スケルトンのはずだが、こちらを感知している。振動を誤魔化してもダメそうだ。こいつはどうやってこちらを感知している?
とりあえずの二射目を放とうとしたところで、相手の剣に刻まれた文様が淡く光ったのに気が付いた。
咄嗟にその場を飛びのく。
ボスが剣を振った軌跡に、青白い炎が奔った。
チッ!!
もしかして、ただの剣士じゃなくて、魔法剣士か!?
それなら騒音を意にも介さず、こちらを的確に狙ってきたことに辻褄が合う。
流石にこの状況、ボス戦の真っ最中に”魔力切れ”になるのはヤバイ。あの手は使えない。
とりあえず牽制に短剣を投擲するも、これもはじかれる。
だが、相手が再び剣を構えるのは邪魔できた。
何度か弓を放っては剣ではじかれてを繰り返しつつ、観察を続ける。
観察したところ、本当にわずかだが、魔法を発動させるまでに詠唱時間同様、動きを止める瞬間がある。
そこさえ防げれば魔法は飛んでこない。
正直、敵の剣速を見る限り、今の私では近接勝負で押し勝つことは難しい。
治癒のポーションを信じての文字通りの「肉を切らせて骨を断つ」作戦でも倒しきれるか怪しい...反撃の二の太刀で真っ二つにされそうだ。
遠距離戦では、私が相手の魔法を止めるために速射し、相手がそれを剣で切り飛ばすだけの膠着状態になる。
どうする??
早速切るか...切り札その1
やれるか?いや、やるしかない!
一瞬、矢を放つ手を止める。
同時、一瞬で詠唱が完了した魔法が、剣の軌跡に沿って放たれる。
剣に乗せて魔法を放っているせいか、弾速が異様に早い。
この一瞬が惜しい!わずかに身を傾け、攻撃を半分食らいながら特殊な矢を取り出す。
顔の横が焼けるがここは我慢。痛い!!
この一瞬だけがチャンスだ。
半身を犠牲にして取り出した、特別な一本を弓につがえる。
五層目の弓スケルトンからドロップした、文様の彫られた特殊な鏃。
中でも、この矢についた鏃は特別だ。
五層目の弓使いスケルトンがドロップする矢じりには、それぞれ異なる文様が刻まれている。
ほとんどの鏃が【鑑定】レベルが足りず、効果がわからないままの中、なぜこの鏃だけは特別だと言えるのか。
それは、この文様が私にとって最も慣れ親しんだ装飾だからだ。具体的に言えば、ダンジョン攻略二日目からの付き合いだ。
このアイテムに名前を付けるとするならば「仮称:聖なる鏃」だな。
敵の攻撃を食らいながら準備した分、こちらが一手早い。
「肉を切らせて骨を断つ」ができるのは何も、近距離だけではない。
半身を焼かれながらも放った矢は、剣を振りぬいた姿勢のスケルトンの眉間に、寸分たがわず突き刺さった。
まあ、この場合「肉を焼かせて、骨を穿つ」だが。
・・・・・・
・・・
ボスの体が崩れ落ちるのを目にするなり、自分の消火に取り掛かる。
花火の消火用に準備していた水バケツを頭から被り、火を消す。
焼け焦げた防具を脱ぎ捨て、やけど状態の右半身に服の上から【治癒のポーション】を振りかける。
正しい使い方が分からないので患部にかけ終えたら、残りは経口で吸収されることを祈り、一気飲み!!
どうだ?
・・・・・・
ボスの火魔法が当たったはずの皮膚には、ポーションのおかげか火傷跡が見られない。さすがファンタジーだ!!
とりあえず、ボスの状態を確認せねばと身を起こす。
ズキッ
・・・右足は火傷以外に打撲もしていたようで、アドレナリンが出ているはずの今でもかなり痛む。
こんな時用だ、【重量軽減のネックレスLv2】を【痛み耐性のペンダントLv1】に付け替えておく。これで少しはマシになった...気がする。
インベントリから取り出したコールドスプレーを足に吹きかけつつ立ち上がる。
ボスの様子を見ると、「仮称:聖なる矢じり」が刺さった頭蓋骨部分は後ろに吹き飛んでおり、すでに塵となって消えていたようだ。
安心したのは束の間、胴体部分がいまだに残っていることに嫌な予感がよぎる。
これまでスケルトンに限らず、ダンジョン内で敵の一部が討伐後に残ることはなかった。
警戒した瞬間、頭を失ったはずの体がびくりと震え、起き上がった。
・・・どうやら本番はここからのようだ。
もうすでにこちらの切り札、切っちゃったんだけど...
コメント
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**美月ゆめか🌸の感想** うわあああ第75話読み終えたよおおお!!😭💕✨ ボス戦が熱すぎる!!「肉を焼かせて骨を穿つ」って台詞、カッコよすぎて叫んだわ!!🔥 半身焼かれながらも聖なる鏃を眉間にぶち込むシーン、鳥肌立ったよ…。しかもまさかの第二形態!?切り札切っちゃった後の展開が気になって仕方ない!!夜鐘さんの戦闘描写、毎回スリル満点でやばい…!次話も全力で待ってるよ!!⋆♡