「只今、政府から同性婚が認められました」
とあるニュースキャスターの人がそう伝えている
深澤「っ、…良かった、」
俺は今お付き合いしてる人がいるんだけど、
性別は男。
俺は生まれつきゲイで好きな人がずっと男だった
女の子に対して恋愛感情を抱けず興奮することも無かった
そんな時、大学で出会った1人の男の方
同じ学部で一目惚れだった
岩本「深澤くん、おはよう。」
深澤「あ、おはよ笑」
岩本「寝癖酷いね笑」
深澤「寝坊してさ笑」
たった数秒の会話、
それだけでも胸がはりさけるほどに嬉しくて
そしてその日はついに来た
岩本「俺と、お付き合いしてください」
目の前で頭を下げられて手を差し出されて
深澤「…ありがとう、もちろんお願いします、」
そう言って手を握ると抱き寄せられて
幸せだった
抱き寄せられた照から聞こえる心臓の音は
規則正しい音で俺は安心した
深澤「…大好きだよ、」
岩本「うん、俺も大好き、」
そう言って俺らはキスを交わした
そして数年後
俺らは大きな壁に立ちはだかった
それは
『結婚』
数年経つとみんなは結婚を意識しだす
それこそ初めの頃は俺も周りもそれほど気にしている様子はなかったが、
1人が結婚するとみんなが結婚を意識して…みたいな、
岩本「…あ、そういえば、」
岩本「渡辺、いたじゃん?」
2人で歩いて帰っているとスマホに目をやりながら俺に語りかける照
深澤「あぁ、翔太?」
岩本「そうそう、」
岩本「職場の同期の女の子と結婚したんだって」
深澤「……へ~、」
岩本「ついに翔太もか、…」
深澤「……照、あのさ、」
深澤「俺と付き合ってて無理、してるよね、」
岩本「…え?なんで、?」
岩本「無理なんてしてないよ?」
深澤「…俺たち、男だから、」
深澤「結婚は出来ないし、子供も産めない、」
深澤「照も結婚したいでしょ?」
岩本「………………」
返事はかえってこなかった
やっぱりかな、と思った
数分、無言のまま歩く
すると突然俺にスマホを見せてくる照
深澤「……ん、?」
そこに書いてあったのは、
フランスで男の人同士で結婚したというニュースだった
岩本「…ゆくゆく、辰哉とはこんな関係になりたいなって思ってるの」
岩本「…確かに今は日本で同性婚って出来ないよ、」
岩本「でもさ、俺達って結婚するために付き合ったの?」
足を止め、向かい合わせになって話す照
深澤「…うぅん、照が好きだから、」
岩本「…俺も辰哉が好きだから、付き合った、」
岩本「俺らってお互いが好きだから付き合ったんだし、」
岩本「お互いがもっと知りたいなって思ったから今こうして一緒にいるじゃん?」
岩本「だから俺らは結婚してもしなくてもそこの根本は変わらないから、」
岩本「…でも、だから結婚を望んで無いわけじゃないよ?」
深澤「…俺も、っ、結婚はしたいなって思ってる、」
岩本「…俺たちが結婚出来る日まで、気長に待とうよ笑」
そうはにかむ照の顔を見ると涙が出そうだった
その日は照の家に行って体を重ねた
やっぱり愛されてるんだなって確認出来たことが嬉しかった。
岩本「ん、大丈夫?」
深澤「だいじょぶだいじょぶ、笑」
岩本「水とってくるね、」
深澤「ありがと~、」
水を取りにドアから出ていく照の後ろ姿の肩幅の大きさに少しびくっとなったのは俺だけの秘密
~~~~~~~~~~
それから、ついに同性婚が認められた。
俺は夢を見ている気持ちだった
頬をつねると痛い。
夢じゃなかった、
照に電話しないと、…
と思っていると照が電話をかけてきた
深澤「もしもs…」
岩本「辰哉!!!!ニュース見てた!?!?」
深澤「見てたよ、笑 やったね、」
岩本「もう俺泣くっ、…」
深澤「職場で泣かないで笑 」
深澤「俺恥ずかしいから笑」
岩本「もう俺仕事終わったらすぐっ、すぐ帰るから!!!!」
深澤「あわてんぼうだなぁ、笑」
深澤「分かった、待ってるね笑」
結婚とかしたら俺らの生活って変わるのかな…
いや、きっと変わらないだろうな笑
今までどうり、2人でゆっくりじっくり歩いていくんだろうな
岩本「ただいま〜!!!!_」
深澤「おかえり~笑」
玄関から愛おしい声が聞こえる
がちゃっ、という音と共に入ってきたのは
花束を抱えた照
岩本「…もっと本当は場所選びたかったけどね笑」
岩本「俺と、結婚してください」
深澤「…ぐすっ、」
顔を手で隠し涙を流してる辰哉
岩本「ねぇすぐ泣く~笑」
深澤「ひかるだって、…」
抱き合って、沢山、沢山、泣いた
もう涙なんて枯れて体中の水分が全て出るくらい
泣いてないて、
喜び分かちあって。
これからも沢山辛いこと苦しいこと沢山あると思う。
でも、きっとどんなことがあっても2人で乗り越えていけるよね。
そんな自信が俺にはあるよ。
岩本「指輪、はめてもいい?」
深澤「…うん、」
薬指にはめられてく指輪
きらりと光るダイヤモンドが眩しい
深澤「…照のも、はめていい?」
岩本「うん、ありがとう、」
照の指輪は俺のより一回り大きくて。
深澤「…ふふ、これ照が選んでくれたの?」
岩本「うん、ふっかイメージして笑」
2人で手を前に出して薬指にはめられた指輪を眺める
この景色ほど綺麗なものはないだろう
どんな世界になっても2人で手を繋いで歩いていこうね
[END]
⚠︎この物語、設定は全てフィクションです
コメント
5件
泣けるなぁ、、現実、、早く結婚してくれ、、!!!!! 女の人と結婚したら容赦なく殴ります笑笑それぐらい、結婚して欲しいです笑
なんていい話なんだ、、、、いわふか最高です、、、、( ´ཫ` )グハァ