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2B視点
LOADING-システム起動中…
システムチェック開始
メモリーユニットチェック:グリーン
戦闘ログ:初期化
地形データ:ロード開始
バイタルチェック:グリーン
MP残量チェック:100%
ブラックボックス温度:適正
ブラックボックス内圧力正常
IFF起動
FCS起動
ポッド通信接続開始
DBUセットアップ
慣性制御システム起動
環境センサー起動
装備認証:完了
装備状況チェック:クリア
システム:オールグリーン
戦闘準備完了______
目が覚めると私は息をしていた
ポッド042「おはようございます、2B」
身体を起こし声のする方を見た
ポッドがふよふよと浮いている
ポッド042「当機ポッド042はヨルハ機体2Bとの情報共有を所望する」
2B「…ポッド」
2B「わたしは…私は……生きているのか…?」
ポッド042「肯定、ヨルハ機体2Bは正常に再起動プロセスを完了している」
ポッド042「再度申請、当機との情報共有」
わけもわからず再起動されていて生きているこの状態に収集が追いつかず訳がわからなかったが、ひとまずポッドとの情報の共有をすることにした
データが脳内に送り込まれてくる
そう、
私が死んだ後のデータだ
9SがA2に復讐をすることを決意したこと、レジスタンスキャンプとパスカル村の悲劇、資源回収ユニットと呼ばれる機械生命体の施設であったこと、『塔』内部での9SとA2の事、『塔』の頂上で9SとA2が対決しそして相打ちになったこと
いろんなことをポッドから教えてもらった
最後にポッドが推測だとは言っていたがこの世界が…私たちの生きた世界の過去の世界であるとそう言った
2B「…9Sがそんなことを………」
彼に…酷いことをしてしまった
私はいつもそうだ
………
彼に…彼に、謝りに行かないと……
私は自室のベッドから立ち上がり部屋を出ようとしたするとポッドに止められた
ポッド042「9Sはこの記憶を所持していない」
その言葉を聞き私は時が止まったように行動を静止させた
2B「…どういうこと?」
ポッド042「記憶の修復作業ができたのは2BとA2、我々ポッド042、153のみだ」
ポッド042「9Sの記憶の修復はできていない、彼の記憶データが破損した際バックアップが取れていなかったことが原因と考えられる」
2B「そう…」
私はその場に座り込んだ
また…
また彼は死んでしまった
静寂が訪れる
しばらくしてポッドが話し始めた
ポッド042「9SのブラックボックスにはA2との戦闘時に受けた傷痕が確認されている」
ポッド042「可能性として僅かだが…9Sの記憶の修復が可能になるかもしれない」
その言葉に希望を抱いてしまった
彼が…私と過ごした彼が戻ってくるかもしれない
僅かな希望
ポッド042「私は…私は君達の幸せを願っている」
ポッド042「だから…私達に協力してくれないか?」
私の答えは決まっていた
第243次降下作戦が開始され私は地上へと降下した
記憶に残っている通り私以外の機体は地上降下前に撃墜され無事地上に降りた私だがここからが本番だ
2B「ポッド9Sとの距離は?」
ポッド042「残り3分程度で合流すると推測」
記憶ではここで9Sと私はブラックボックス反応による大規模な自爆攻撃で死亡する
その際9Sは私の記憶データをバンカーへと送ってくれる…けど9Sの記憶は時間が足りず送られなかった
だからあらかじめポッド153には9Sの記憶データのバックアップと転送を済ませてもらうことにした
バンカー内でポッドに通信をしてもらっているから上手くいけば9Sも私も記憶を保持したまま地上の調査任務へと行けるはず
そうこう考えているうちに小型、中型機械生命体の掃討が完了した
ドンっという大きな衝撃音と共に床が揺れていく
2B「来る…」
ポッド042「敵の防衛システムと接敵、速やかな破壊及び9Sとの合流を推奨」
2B「あぁ」
私にはやるべき事がある
今度こそ…今度こそ私が9Sを守る
2B「ポッド、エネルギー収束近距離射撃モード」
ポッド042「了解」
ポッドからレーザーが噴射される
見事歯車型機械生命体に直撃するも敵は倒れない
ポッド042「9Sとの合流まで30秒」
私は歯車型機械生命体と向き合い白の契約にエネルギーを収束させる
刃が輝きエネルギーが溢れ出す
私は歯車型機械生命体に神速の一太刀を繰り出した
歯車型機械生命体は半分に裂けると火花を散らしながら倒れた
私が白の契約をしまうと同時に9Sが飛行ユニットに乗って現れた
9S「あれ…?もう片づいちゃいました?」
そう言いながらゆっくりと降下してきた
私も彼の降下地点にゆっくり歩き近づく
2B「あぁ、思ったより強くはなかったから私1人で倒せたみたい」
9S「そうでしたか…」
2B「君も把握しているとは思うけど私が243次降下作戦で生き残った機体」
2B「2号B型、2Bだ」
9S「あぁ!あなたが……そういえば僕も自己紹介がまだでしたね」
9S「僕はあなた方の降下作戦にあたり現地で事前調査をしていたスキャナーモデルの9号S型こと9Sです」
9S「それにしても大変でしたね」
9S「まさか生き残った機体が一機だけだなんて…」
気まずそうに視線を泳がす9S
9S「…あれが目標の超大型兵器ですか?」
9Sは私が倒した歯車型機械生命体を指差しながら言った
ポッド153「否定、あれはこの工場の単なる防衛装置」
9S「そうなんだ…じゃあ目標を探す必要がありますね」
そう言って私を見る
9S「僕は飛行ユニットがありますので上空から探してみます」
2B「なら私は内部を中心に探そう」
9S「はい、お願いしますね」
そう言って飛行ユニットで飛んでいく9S
私は工場の内部へと歩きだした