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北朝鮮×韓国♀のNL小説



※今回は日本家とヨーロッパ中心。旧国注意




最後に衝撃の事実あり。

































































「にゃぽん?」



蹲ったその時、頭上から見知った声が聞こえた。

思わず顔を上げてみると、そこに居たのは中性的な雰囲気を纏う男が一人。


自然と、その男の名前が口から零れ出た。



「ふらんす、にいさん….?」



男の名はフランス。

西欧諸国の一つであり、国連が認める常任理事国でもある一大国家だ。


そんな彼が何故ここに居るのだろうか。アニメグッズ収集か?



「って….!?どうしたのそんなに泣いて!!

あぁ、麗しい顔が台無しだよ!!」



ハンカチで優しく目元を拭いてくれるフランス。にゃぽんの真紅の瞳から、更に滴がぽろぽろ零れ落ちる。

しかしフランスはそれ程慌てるでもなく、しゃくりあげるにゃぽんの背中を優しくトントンしている。流石愛の国、泣いている女の扱いが上手だ。


しかし今回タイミングは悪いようで。



「おやフランス?何してるんですそんな所で」



英国紳士に見つかってしまった。だがまぁ、まだギリシャとかじゃないだけマシか。



「げっ、ブリカス……」


「えっ….いぎりすさん?(泣)」



イギリスの登場で更に動揺したのか、にゃぽんの不安が募った。

そして当の本人もにゃぽんの様子に一瞬で気付き、ゆっくりと近寄った。



「ご機嫌ようにゃぽんさん。このフランスパンにセクハラでもされましたか?」


「する訳ねぇだろメシマズ紅茶野郎が」


「メシマズ言うな変態」



二人が言い合う間にも、にゃぽんの瞳から留めなく涙が溢れ出てくる。二人はその様子を見て一旦喧嘩をやめた。



「………..何か辛いことがあったのかな?

もし良かったら僕らん所来ない?道中でゆっくり話そう」


「今回ばかりはフランスと同意見ですね。泣いている貴女を放ってはおけませんから」



二人の優しい声音に、にゃぽんはコクリとうなづいた。そうして二人の手を取ってゆっくりと歩き出したのだった。















































道中、にゃぽんは日本と喧嘩したことを途切れ途切れに話した。


北朝鮮と協力して韓国を探していることも、それを前の国際会議でアメリカに問い詰められたことも、全部全部。


フランスとイギリスは適度な相槌を打ちながら、涙を流すにゃぽんを労わっていた。



「わかってるもん、わたしがわがままだって、わたしがわるいって」



ボロボロ泣き続けるにゃぽんの目元は真っ赤に腫れていて、見ている者の哀愁を誘う。

にゃぽんもにゃぽんで、早く泣き止もうと目を擦るが二人に咎められて手の行き場を無くしている。


まさに、救いようのない状況だ。



「ごめんなさい、ごめんなさぃ….」


「そんなに謝らなくても良いんだよ。

にゃぽんは我儘でも悪い子でもないこと位、みんな分かってる」


「着いたら紅茶でも飲んで落ち着きましょう。

丁度いい茶葉が手に入ったんですよ……ほら」



着いたようですね、と呟く。その言葉に反応してにゃぽんが顔を上げると……



「わ…..おっきい」



思わず感嘆の声が漏れた。しかし何せ、目の前に建っているのはEU本部のカンヒュ達専用棟なのだ。



「はぁ……もう二度と来ることは無いと思っていたのですがねぇ」



少し前にEUを離脱したイギリスの表情は、あからさまに不機嫌だ。にゃぽんは自分のせいでこうなったと自覚しているので、少し首をすくめる。

フランスがイギリスを小突くと、イギリスは微妙な表情を浮かべてため息をついた。



「ずっと立ちっぱなしで疲れましたね。早く入りましょうか」









































建物の中は空調がきいていて、過ごしやすい室温だった。

所々に置かれている調度品も年季が入っているものの、丁寧に手入れされているのがわかる。


金銀宝石で出来たシャンデリアの真下を通過したところで、ザワザワと大勢の声が聞こえてきた。



「……?やっぱり誰かいる?」


「ここは一応本部だからね〜。

仕事とかでも使うけど普通に憩いの場にもなるから便利だし、自分の国よりここに居る時間が長い奴もいるんだよ」



僕もその1人だし、と付け加えて立ち止まった。



「さてと、あっちの大広間の前を通らないようにして僕の部屋行こっか」


「にゃぽんさん、私が居ない時はくれぐれも此奴に着いていかないようにして下さいね。

何されるか分かったもんじゃないので」


「お前も着いてくんのかよ……にゃぽんだけで良いのに」



そんなことを話しながら歩き出そうとしたその時。



「あれ?にゃぽん、こっち来るの珍しいんね〜!!」



タタタッと軽快な足音が近付いてきた。振り返ると、そこに居たのはピザ「ピッツァなんね(圧)」……ピッツァを咥えたイタリアだった。



「げっ、イタリアまで……あんまり見つかりたくなかったのに」


「今ので皆さんの注目集まりましたね….」



ゾロゾロと他の国達も集まってくる。中にはにゃぽんとの関わりが少ない国も多いので、珍しい環境に恐縮してしまう。

その様子に気付いたのか、イギリスがさり気なくにゃぽんを隠してくれる。



「……!イギリスさん」


「皆さん。あまり客人のレディーを色眼鏡で見るのは良くないですよ」


「あれ、EU抜けたぼっちもいる。何で?」


「今ぼっちとか言った奴は覚えときなさい?」



ぼっち呼ばわりの犯人であるルーマニアはケラケラ笑って手を叩いた。

相変わらず嫌味なコウモリである。


軽妙なやり取りに、にゃぽんは思わず吹き出してしまう。フランスはその様子を見てふっと微笑んだ。



「やっと笑ったね」


「!し、失礼だった?」


「いいや。イギリスの醜態ならもっと高らかに笑っていいよ(笑)」


「何ですって???」



ギャーギャーと喧嘩を始める二国。

その様子を眺めていると、にゃぽんの隣に誰かが立った。



「!あ……」


「君がここにいるのは珍しいな。フランスの誘いか?」



ドイツくん!と自然と声が弾んだ。

隣に立ったのは日本の同僚であるドイツだった。仕事中らしく、タブレットを小脇に抱えている。



「お邪魔してまーす。フランス兄さんとイギリスさんが呼んでくれたの!」


「そうか。……おい二人とも。

客人を放って喧嘩するな、マナー違反だぞ」



ドイツの言葉に、じゃれあいで軽くボロボロになった二人は「偉そうに言うな」と言わんばかりの顔で振り返った。


きっとこれが日常なのだろう、と心の中で納得してみる。



「じゃあにゃぽん。そろそろ休もっか」





































* * * * * 〜〜〜〜





「すぅ、すぴぃ……」



シルク生地の高級ベッドの上で、にゃぽんは静かな寝息を立てて船を漕いでいた。

その脇にはフランスとイギリス….そしてイタリア、ドイツ、オーストリア、アイルランド、スペインが揃っていた。



「良かった、うまく寝かせられたんね」


「ドイツが睡眠薬持ってて助かったよ。紅茶に混ぜたら即堕ちだったね」


「俺は最後まで反対したんだがな」



ニコニコしているラテン二国に、ドイツは恨めしげな目を向ける。



「というか貴方たち何でそんな大勢で着いてくるんですか。にゃぽんさんが起きるでしょう」


「だからこうやって小声で話してるんだろ。お前らだけに任せたらにゃぽんが危ないからな」



にゃぽんの処女を心配するスペインは、あからさまな警戒心を発揮してイギリスを睨みつけている。本当にやりそうで危ないのはフランスとかイタリアの筈なのだが……



「全く…仕方のない人達ですね」


「それよりどうするつもりだよこの猫。

ずっとここに置いといたらさすがに日本家が黙ってないだろ?連絡とかした方がいいんじゃ….」


「イギリス、貴方が日本家に電話したらどうでしょう?もし日帝さんが出ても大丈夫ですし」



アイルランドとオーストリアが日本家へのコンタクトを提案した。

名指しされたイギリスは深いため息をついて、部屋に置いてあった有線電話に手をかけた。











































日本家:





「………..遅いな」



深夜1時。日帝は尻尾を不機嫌そうに揺らしながら居間に座っていた。

何故こんな時間まで起きているのかというと….



「にゃぽん、どこ行ったんだ…?」



娘のにゃぽんが帰ってこないのだ。


日本ならまだ分かる。どうせ今夜も残業なのだろう。だが、にゃぽんはどんなに遅くとも10時には帰ってくる。

何かあったのだろうか…?



「外に行ってみるか……」



外へ行こうと立ち上がったその時、家の電話が鳴った。



「?誰だこんな遅くに……もしもし、日帝です」


『もしもし、日帝さんでしたか。こんばんは』


「……英帝?」



掛けてきたのは英帝だった。こんなタイミングで何の用だ?



「珍しいですね。貴公が掛けてくるとは」


『そちらですと今は深夜でしたよね?夜分遅くに申し訳ありません』


「いえ、大丈夫です。それで何か?」


『お伝えしないといけないことがありまして……実は──────』
































説明場面省略。





『──────という訳で、にゃぽんさんを預かっているんです』


「…………….」



話を聞いた俺は衝撃の連続だった。


にゃぽんと日本が喧嘩して、にゃぽんが家出?それを欧州連中が保護??とんでもない大事ではないか。



「本っ当に申し訳ない……!!

身内の不祥事にそちらを巻き込んで、何とお詫びすればいいか…」


『いえ、別に私達は良いのですが….にゃぽんさんの心のダメージが想像以上に深手です。

前々から思っていましたけど貴方がたはもう少しストレス発散できる生き方をしたらどうです?』



同盟時代の付き合いで何となく分かる。英帝は相当こちらの心配をしてくれているようだ。

もう何か色々と情けない。今すぐ日本とにゃぽんに会いたい。メンタルケアで話をしたい。



「…………….明明後日、詫びの品を持ってそちらに訪問してもよろしいでしょうか。

すぐに行ってもにゃぽんの不安を募らせるだけかもしれない。それまで申し訳ないがそちらで預かってもらえると幸いなのですが…..」


『えぇ、全然構いませんよ。

さすが日帝さん…素晴らしい判断力です』


『日帝、それなら日本酒持ってきてよ。あとヤ○ザキパンも』


『おいっフランス….!!』


『ioコシヒカリっていうの食べてみたいんね』


『俺もそれ食べたいな!』


『イタリア!!スペインまで!!!』


「ドイツくんは何かいるかな?良ければ先輩にも会っていこうかと思うんだが……」


『………..もし余裕があれば、日本のビールが良いです』


「分かった。持っていこう」



ピッと電話を切る。こりゃ荷物の準備には骨が折れそうだ….


そんなことを考えながら、日帝は深いため息をついた。








































北朝鮮side:





僅かな月明かりが差し込む薄暗い部屋で、北朝鮮は一人パソコンに向かって作業していた。


画面に映し出されているのは、韓国に関するウェブサイトの数々。彼女を捜索する為に昼夜問わず漁っているのだ。

しかし中々良い情報が入ってこない。


どのサイトも目を通したものばかりで、北朝鮮の調査能力ではこれ以上は望めないだろう。

あぁ、自分でやってダメならせめてにゃぽんかその仲間辺りが有力情報を手に入れてくれれば…



そう思ったその時だった。



「……ん?」



スマホの光に気付いた。見てみると非通知だ。

……だがこの番号、確か日本の…



「もしもし」


『あっ出てくれた!もしもし、聞こえてますか〜?』



見知らぬ声。だが、電話の向こうから滲み出る雰囲気で化身の一部だと直感的に分かった。

恐らく日本のどこかの地域だろう。



「……日本の仲間か?」


『違いますよ!僕はにゃぽん側の化身なので…

あ、申し遅れました。僕は日本の一部をつとめる “静岡県” と申します!』



静岡と名乗ったその男は、優しい雰囲気が電話の向こうからも伝わってくる感じがした。

確か静岡は、先に出会った京都や埼玉と同じくお茶で有名だったような…..


アジアともなれば、お茶の名産地は数知れず。

今度静岡のお茶も飲んでみるか。



「にゃぽんの味方か。何の用だ」


『はい、実は僕とんでもない情報を手に入れてしまったようで…

北朝鮮さんにどうしても伝えないといけないことなんです』



俺に伝えないといけないこと…?



『僕、京都と埼玉と一緒に韓国さんについて調べてたんです。そしたら……』



“韓国さんの居場所を特定したんです。”










































to be continued…

愛の追求美(🇰🇵×🇰🇷♀)

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遠慮のない西欧諸国が尊い

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