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こんにちは
今回は、死ネタです。ちょっと切ない感じのやつが書きたくなりました。苦手な方は見ないことをおすすめします。
ほとけ「私、ここからの景色好きなんだよね♪」
イフ 『なんで?』
ほとけ「なんとなく♪」
ほとけ「すべてを忘れさせてくれるくらい♪」
ほとけ「…素敵な景色だからかな♪」
イフ『確かにな』
ほとけ「あの頃に戻れたらこう言ってあげたい♪」
ほとけ「僕は僕のままで良い♪」
ほとけ「ありがとう♪」
ほとけ「って♪」
そう言って俺の幼馴染みは死んだ。多分、過激ないじめが原因だ。初めの頃はそんなことなかった。ただ水をかけられたり、机に花を置かれたり…だけどだんだんエスカレートしていくいじめ。先生に言ってもなにも対処してはくれなかった。どうしてだろう。なんでいじめられたのだろう。幼馴染みを…俺の初恋の相手を、俺は守れなかった。最後に話したのは一昨日。綺麗な景色を一緒にみた次の日に幼馴染みは死んだ。報告を聞かされたのは月曜日。学校でのことだ。俺は苦しかった。勢いで幼馴染みの死んだところまで走った。だが、そこは今、立ち入 り禁止で警察も大勢いた。
イフ『あのッッ!お願いです!そこにいるのは!』
イフ『そこにいる死体の名前は…』
俺はどうしても信じたくなかった。警察に言われた名は“稲荷ほとけ”。俺はその場で崩れ落ちた。恥なんてものはなく泣き崩れた。警察の方も寄り添ってくれたが幼馴染みが死んだのは紛れもなく事実だ。
イフ『あの…彼女の顔をみることはできないですか?』
警察:すみませんが、そのようなことはできかねますッッ
そりゃそうだろう。そんなことできるはずがない。
警察:あの、あなたは猫宮イフさんですか?
イフ『え…はい』
イフ『なんで俺の名前を』
警察:実はほとけさんの死体を発見した際にこちらを一緒に見つけまして…
警察から受け取ったものは昔一緒にやっていた交換日記とネックレス。そして、交換日記に挟まれた1枚の手紙。俺はまたその場で泣き崩れた。そして、顔をあげて、涙でくしゃくしゃになった顔のまま、ほとけの方へ目をやる。そして、気づいた。ほとけが身につけていた服は俺が去年の誕生日であげた服だ。そして、このネックレスも。今年の11月16日にあげたもの。学校につけてきて壊されたネックレスだ。直していたのかと思った。
イフ『ほ…とけのばかぁッッ!!』
イフ『ネックレスなんかよりッッお前の心を治す努力をしろよッッ!!』
イフ『こんなのいつでも買ってやるのにぃ…』
イフ『お前がッッ!!お前が生きろって言ったんやろ!!』
イフ『生きてたらなんでもできるからってッッ』
イフ『俺には言ったくせに自分は死ぬのはずるいやろッッ!!?』
イフ『ほとけがいない世界で俺はどうやって生きたらええん…ッッ?』
イフ『なぁ、いつもみたいに明るく話しかけてくれよぉッッ』
イフ『俺、ほとけとまだたくさん話したいよ…』
イフ『いつもみたいにしょうもないことで喧嘩してぇよ…』
イフ『それでッッ…ないこやアニキに仲裁されて2人でまた、一緒に怒られようやッッ…』
イフ『お前がいなくなったら俺は誰と喧嘩して怒られればええん…?』
あぁ…俺ってほんまにアホやな。死んでる相手に泣き喚いてさ。返事が返ってくるなんてあり得へんやん。もう、全部が嫌や。
先生:あ、いた!
先生:猫宮!
イフ『あ゙ッッ!』
先生:ビクッ!?
先生:お、お前、稲荷と仲良かったもんな
先生:悲しいのはわかる。
先生:でも、学校を抜け出して良い理由にはならない
なんだよそれ。まずお前が面倒くさがらず対処してればこうならなかったかもしんねぇんだぞ!!
イフ『な…よ』
先生:え?なんて
イフ『っざっけんなよ!!!』
イフ『ほとけはてめぇに相談したんやろ!?』
イフ『いじめで殴られたり蹴られたりカッターで切られたりしてて辛いから対処してほしいって! 』
イフ『なのにてめぇは面倒事を避けたいがあまりにそんなことあり得ないとか妄想もそこまでにしろとか意味わかんねぇこと言ってんじゃねぇーよ!』
イフ『生徒がそんなクソしょーもねぇことで先生に相談するわけないやろ!?』
イフ『死んだ人間はもう戻ってこないんだよ!!』
イフ『てめぇが殺したも同然なんだよッッ!!』
警察:猫宮さんが言ってることは本当ですか?
先生:い、いや、そんなことありませんよ?💦
先生:今日から対処しようと考えていたところで
イフ『今日からじゃおせぇんだよ!』
警察:大変恐縮ながらあなたは昨日のうちからほとけさんが亡くなられてることはご存知でしょう。
先生:あッッ…
警察:このことは必ず校長や教育委員会にご報告させていただきます。
その日は家に帰った。でも、俺は抜け殻のようになにも食べず自分の部屋から一歩も動かず寝ることもしなかった。そんなことを1週間くら続けてたある日ついに親に言われた。飯くらいは食えと。だから一口だけ口に運んで飲み込んだが案の定上手く喉を通らない。そして喉を通らず、吐き出してしまった。親は慌てて袋を持ってきたり水を持ってきたりした。だがその水ですら吐き出すほど喉はいうことをきかない。こんな俺でも見放さずいてくれるのはほんとにありがたいことなのだろう。
イフ『母さん、父さん』
俺が話しかけると2人とも涙を流した。そんなにうれしいのかと思いながら本題に入る。
イフ『俺、ほとけをいじめたやつにほとけと同じことしたい。』
親はもちろん驚いた。でも俺の本気の眼差しに2人とも納得したかのようにこう言った。
母:わかったわ。
母:あなたが退学になろうが私はなにも責めないわ。
母:大好きないむちゃんの敵、取りなさい。
父:お母さんの言うことに賛成だ。
父:確か今は自宅謹慎中だったな。
イフ『は?』
自宅謹慎中?なんで?なんで人を自殺まで追いやったやつが自宅謹慎で済むわけ?
父:確か明日からは学校来るとかなんとか
イフ『へ〜そっか』
自宅謹慎だけじゃ反省してないだろ。俺がみっちりと反省させてやんよ。
翌日俺は登校した。そしたら担任は変わっており穏やかな先生になっていた。
イフ『ねぇねぇ♪』
クラスメイト:え!?イフくん!学校これたの!?
クラスメイト:もう大丈夫なの?💦
イフ『うん♪』
イフ『心配かけちゃってごめんね』
イフ『ところでモブA.B.C.ってどこにいるかな? 』
クラスメイト:その人たちはトイレにいたよ
イフ『そっか、ありがとう♪』
とっととでてこいゴミが。
昼休み、モブを屋上に呼んだ。まあご想像の通りボコボコにした。もう、原型がないほど顔がぐしゃぐしゃであちこちが切り刻まれている。指だって何本か切り落とした。でも、ほとけにやったことと同じことをしたまでだ。腕ごと切り落とさずにいてやってること感謝してほしい。こいつらはノコギリを使ってほとけの綺麗な腕と足を2本とも切り落としたんや。そのせいでほとけは義手をつけていたらしい。それを知ったのは先生が薄情したからだ。それまで俺は気づかなかった。そんな俺を責めたいが今はそんなことやってる暇はない。「やめてッッ!」と言うがそんなことでやめるわけないやろ?まあその後も痛めつけて腕や足は曲がっちゃいけない方へ曲げたな。
イフ『死ねよ』
俺はもちろん退学。何なら逮捕だ。確か5年だったかな。そんなんで済むんだと思いながら5年の月日があっという間に流れていった。そして俺は釈放された。5年ぶりの家に帰る。なんだか緊張してしまい、家に入れないでいると後ろから聞き覚えのある声がした。ないことアニキ、りうら、初兎だ。
ないこ:まろッッ!!
ギュッっと効果音のでそうなくらい強い力で抱きしめてきた。もうみんな涙目でりうらと初兎は号泣だ。アニキだって泣きそうなくせに2人を慰めている。ふとないこの方をみると肩を震わせている。俺の肩はじんわりと冷えていった。つられて俺も泣いた。その時家から母さんと父さんがでてきて2人も号泣。
イフ『ただッッ…いまッッ 』
みんな、俺のことを責めたりするのかと考えていたが笑顔で「おかえりッッ!!」と言ってくれた。その暖かさに俺はまた泣く。
数時間後
みんな泣き過ぎて目が真っ赤だw
イフ『ねぇ、なんで俺を責めないの?』
母:責めるわけないでしょう
父:そうだ、今更だしな
母:あなたがやったことは確かにいけないことだけどいむちゃんが亡くなってから1ヶ月、あなたがどれだけ苦しい思いをしたかも知ってるし、あなたがやるってことを許可したのも私たちよ
悠佑:なんや?責めてほしいんか?w
イフ『そ、そんなことないで!?』
悠佑:でも、責めない代わりに地獄の筋トレやるで♪
イフ『…俺は、別に…』
悠佑:何言っとんねん!はよ、やるで♪
俺は明日動けるかな?w
ないこたちが帰って俺は部屋に行った。
あ、これ…
イフ『母さん、ちょっとでてくるね』
母:?ええ、気をつけてね
俺が向かった先はほとけの墓だ。そして夕方、ある場所へ向かった。そこはほとけが死ぬ前日に、幼馴染みと話した最後の場所に。
イフ『なぁ、ほとけ♪』
イフ『俺もここの景色好きだよ♪』
イフ『嫌なこととか全部忘れられるくらい素敵な場所やから♪』
イフ『お前がくれた手紙怖くって読めなかったんや』
イフ『でも、今ここで読むな』
猫宮イフくんへ
ごめんね。
大好きだよ。
ほとけ
なんだよそれ…
イフ『直接言ってッッくれよ…』
イフ『俺やって大好きや…!』
???「ありがとう♪」
イフ『え?』
振り返るがそこには誰もいない。でも、
イフ『ありがとう♪』
そう言って俺は家に帰った。
END