テラーノベル
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『光を知った僕は』
両親は、僕のことを愛していない。ゴミぐらいにしか思っていない。あの子に会うまでそれが普通だと思っていた。
僕は小さい頃から、一人で生きていた。お父さんやお母さんとは、顔を合わせていない。
僕には自分の名前が無い。「名無しの子」って言うあだ名で僕は有名だった。誰も僕の相手をしない。いつも一人ぼっちで、空気のような存在。
ある日の午後、公園でブランコに乗っていたら、
「ねぇ、一緒に遊ぼ?」
おひさまのような明るい声が聞こえてきた。振り向くと、きれいな黒髪にクリッとした茶色い目の天使のような少女がいた。
「私、琴香。こったんって呼んでね。君は?」
「……」
「名前ないの?……リオンくんなんてどう?」
「リオン……」
リオンか……。初めての名前……。
こったんが「こっち!」と言いながら手を引っ張って一人じゃないことを教えてくれた。優しかった。楽しかった。走って、笑って、転んで。また笑って。その時間が心地よかった。人生で初めて、名前を呼ばれる嬉しさと、人の優しさを知った。
気がつくと夕方になっていた。
両親は家に帰ってこない。だから、僕は夜まで外にいるのが好きだった。街がキラキラしていて、心があったかくなる。今日は、胸が弾んでいる。明日がくるのが待ち遠しい。
「暗いから家に帰らなきゃ……」
誰もいない家、寒い家、汚い家。そんな家に帰らなきゃだめだけど、いつもより足が軽い。
「あれ?電気がついてる……」
僕以外いないはず……誰?
「あら、久しぶりね〜」
「誰……?ここに何しに?」
「私よっ。あんたの母親よ。あなたを殺しに来たの」
「琴香……助けて……」
「琴香?あぁ、あの子?あの子なら邪魔だから殺したわよ」
琴香を殺したの?嘘だ。嫌だ。
体の向きを変えて、こったんと遊んだ公園に逃げ込んだ。あんなに楽しかったのに、あんなに明るかったのに、今の公園は、真っ暗。
いつも一人ぼっち。こったんと遊んだとき、自分も幸せになれると思った。でも結局不幸になるだけ。なんで?許せない。もう嫌。もう僕には、
『僕の光は、もう無い』
れん🖤
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#一次創作
ruruha
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コメント
1件
うわあ…読み終わって言葉が出ないよ😭💔 「リオン」って初めて名前をもらった瞬間の温かさと、ラストの絶望の落差がエグすぎる…。こったんの笑顔がずっと眩しかっただけに、あの展開は胸がギュッてなった。 「僕の光は、もう無い」ってタイトル回収も含めて、一話でここまで心持ってかれるのすごすぎるよ…続きが気になるし、リオンくんに幸せになってほしいって切実に思った…😢🌸