これは…センシティブに入るのか…
mtk side
置いてかれた。というか捨てられた、の方が正しいかもしれない。
ずっと好きで、大好きでその人に尽くしてたのに。身も心もあの人の物だったのに。やっぱり僕みたいな男じゃなくて女の子が良かったんだよね。
でも、これからどうすればいいの。帰る場所も、お金もない。
僕は絶望して泣きじゃくりながら公園のベンチに座っていた。
「あの…大丈夫ですか…?」
「…?あ…えっと…」
「とりあえずこれ、使ってください。」
そう言って差し出してきたのはハンカチだった
「…ありがとうございます」
「何があったんですか?」
「好きだった人に捨てられて…帰る家もお金もないんです…」
「……じゃあ、俺の家来ます?」
「え…いいんですか…?」
「もちろん。助け合いが大事ですから」
心優しいその人は若井滉斗という名前だと教えてもらった。
「あの、若井さん。」
「滉斗でいいよ」
「…滉斗。僕、何もできない…」
「大丈夫。」
滉斗の家に着いてご飯を食べさせてもらった
「…ぐすっ、おいしい…」
「…ほんと?よかった笑 ゆっくり食べるんだよ」
「ありがとう泣」
ご飯のあとはお風呂にも入らせてもらって滉斗が使ってない部屋を借りることになった
「こんなにも色んなことしてもらってるのに、僕、何もできない…」
「…あ、一つだけあるじゃん」
自分に出来ることを思いついた僕は滉斗の寝室に向かった
「滉斗…?起きてる?」
「起きてるよ。どうした?」
「僕にできること、わかったの」
滉斗に近ずきキスをした
「ん!?え、なにして…」
「…?僕にできることはこれくらいだから」
「…自分をそんな風に扱っちゃダメだ」
「っあ…!ごめんなさい…お願いします!ごめんなさい!僕を捨てないで…!見捨てないで…」
滉斗が怒っていたから僕はまた捨てられると思い必死に謝った。
「ちがうよ、大丈夫。見捨てないから」
「元貴にはもっと自分を大事にして、自信を持って欲しい」
「自信…?」
「そう。元貴はいい所がいっぱいあるから」
僕のいい所ってどこだろう…自分では分からない。
「今分からなくてもそのうち自分で見つけられるときがくるよ」
「…ほんと?」
「うん。ほんと。」
「…ところで、さ。元貴、前の人のところではああいうことしてたの?」
「…うん。住まわせて貰ってたから、僕にできることは何でもしてた」
「そっか…俺は元貴にそういったことは望まないから。安心して」
「ここで一緒に暮らそ?」
え、なんで。僕は嫌じゃないよ。気持ちいいもん。気持ちいいことは誰でも好きでしょ?…ちがうの…?
「…うん…わかった。ありがと…」
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