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8 - 心配性な君②

♥

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2025年12月04日

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心配性な君②




彼が居なくなった家はとても静かで寂しくなるものだった。

そんな静寂を引き裂くかのように俺のスマホが鳴る。

赤く腫れた目をこすりながらスマホへと向けると、メッセージの送り主はうちの最年少だった。


「ないくんSubdropしかけてるよ、いいの?りうら今ないくんと2人きりだよ」


下手な煽り方。

なんて考えながらも壁にかけられたコートを羽織り、家を出る。

別にりうらがそんなことするなんて最初から考えていない。そうじゃなくてないこの居場所が判明したから。っていうので急いで家を出ただけだ。




息を切らして彼の家のインターホンを押すと家主が出てくる。

少しだけ睨まれたような気がしたけれどそんな場合ではなくてただただ愛しきSubの場所へ足を運ばせるだけだった。


「ないこ…っ!」

「……まろ、…」


彼の表情はとても傷ついたような表情をしていて目を合わせるのもとても辛い…

きっとそれは彼も一緒だったのだろう。互いに目を合わせずギスギスした空気感が流れる。


「あの、ここりうらん家。」

「喧嘩でもイチャイチャでもなんでもどーでもいいけど2人きりの空間作りたいんだったら家に帰ってくれますー?」

「本当はあにき来る予定だったのに、ないくんと2人きりだったってこと知ったら殺されちゃうからお断りしたんだよ?」


むすっとした表情を見せてこちらに問いかけてくる家主。

そういえばここりうらん家やったなぁ、なんて考えながら「ごめんな」とだけ返事しておいてないこを連れて帰る。

…、俺の顔を見たせいなんかな。Subdropしとる。

しかけてる程度だったはずなのにこれは完全に堕ちてしまってる。


「…ほら、早くCareしてあげて。りうらはCareもCommandもなにもしてないよ。」


「安心しな。」なんて付け加えて言われたのを聞いて「ありがとう」と伝えると俺達は家を去る。



自宅に戻ってソファーに彼を置いてあげると一息ついて、Careをする。


「ないこ。なーいこ。」

「聞こえてる? おん、聞こえとるな」


弱々しくにぎにぎと俺の親指を握ってくれる。

よかった、深くには堕ちてないみたい。なんてほっとする。


「…ないこ、お前のことが俺は大好きなんはお前が一番知っとるよな?」

「最近仕事辞めたからずっと一緒に居れる時間が増えて嬉しいんやで。ほんまは監禁とかしてずっとずっとずっと一緒に居たい。」

「多分ないこは俺が『心配性やから束縛してる』って思っとるやろ? ほんまはちゃうねんで?」

「そんな綺麗な恋心なんかじゃないんよ、俺はどす黒くて独占欲の塊やから…、そんなところもほんまにごめん。」

「こんな俺でもずっと一緒に傍に居てくれるってないこのことを信じてるから。 だから…、離れていかんといてや…っ」


徐々に意識を取り戻し始めるないこ。

どんな感じでどんな風に見えててどんな風に聞こえてるのかわからない。

わかってやれないこそ最大限の寄り添いをしてやるんだ。それが俺、Domとしての役割…、いふとして。ないこの恋人しての役割やから。

ないこがSubdropしやすいのは紛れもなく俺のせい。元々産まれたときから第二の性をもっていたらどんな風にないこは生きてきたのだろう。


きっとないこの親は強い人だからこんなにもSubdropしなかっただろうな。もっとメンタル強くなって産まれてきてたはずだよ。

幼少期から第二の性と身近に生きてきたら。


「…ま、ろ…」

「なぁに、俺は離れていかへんよ。さっきも言ったやろ?監禁したいくらい一緒にいれるのが嬉しいって」

「そんくらいお前のこと愛しとんよ。」

「…んへ、あぃ…、あと…」


そう言って目を閉じる彼。

嗚呼、よかった戻ってきてくれた。




次に彼を意識を取り戻した時、すぐに抱きついてしまった。

ずっと言いたくて言えなかった言葉。


「ごめん、ほんまにごめんなぁ。大好きやで嫌いになんかなっとらんよ」

「俺も、ごめん…」

「っ、ほんまに…っ、よかったぁ…」


前に俺はどこかでないこに呟いたことがある気がする。


ーー……ーー


「ないこがふかーいSubdropに堕ちてしまうんのがいっちゃん怖いんよね」

「ほら、瞳開けてたらハイライトなさすぎて怖いし不安になるし目ぇ閉じてたらタヒんじゃって離れてっちゃうんじゃないかって思ってしまうんよ、笑」


ーー……ーー


なんて言った気がした。

そんな彼がまた俺のもとに帰ってきてくれるだけで嬉しい。

他のDomのもとに行ったりしないで変わらずまた俺に「大好き」って伝えてくれるとこが大好き。


「まろ、だいすき」



「俺は宇宙一愛しとんで」



だから今日も彼が二度と愛されていないって思わないように昨日を超える愛を伝えるんだ。



end

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