次の日,私はいつものように学校に行き,いつものような平凡な一日を過ごす予定だった。しかし,教室に向かうまでに何か視線を感じる。何?この視線…なんか嫌だな。
そして教室に着いた時,私は背筋に震えを感じた。クラスの人達が一斉にこちらを向き,ヒソヒソと話し始めたのだ。え?何?私何かしたっけ?そう思っていると,急に長岡さんのグループの1人が話しかけてきた。
「ねぇねぇ岬さんってエブシンしてるの?」
「え…」
なんで?どうして知ってるの?疑問と不安が頭をぐるぐるして何も考えられない。
「え?もしかして図星?」
「や,ちが…」
「ないわ〜あんなオタクがやってそうなのやってるとか!」
そのうち,他の人達の会話も聞こえてきた。
「え?まじでやってんの?あーでも岬さん暗いもんねー」
「てか,そんなんできるとか,ヤバ」
嫌だ。嫌だ。やめて。誰か。誰か…
クラスにいたすみれに目を向けると,すみれは
「え〜そんなんしてるとかやっばーい!てか蒼唯ってオタクだったの?ヤバー!w」
と私を嘲笑っていた。
嘘でしょ…なんで…誰にも言ってないのに。もう嫌だ。気持ち悪い…
「っ…」
咄嗟に私は教室から逃げ出していた。少し廊下を走り,人影のない場所に逃げ込むと,涙が出てきた。
「うっ…うぅ…」
また居場所が無くなるの?奪われるの?嫌だ。助けて。誰か…
なんて思っても助けてくれる人なんていないのに。なんでこんなことになったんだろう。話したこともなかったのに。
あ…そろそろチャイムがなってしまう。戻らなきゃ…
そこから私はずっと好奇の目に晒された。私は怖くて何も言えず,ずっと黙っていた。次の日にはもう収まっているだろう。そう信じていた。でも,むしろエスカレートしていった。噂は広められ,教師からも呼び出され,ネタにされ,いじめられた。
そんな毎日が続き,もう私はどうすればいいのかわからなくなってしまった。
コメント
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凄く人間のドロドロしたとこが見えたし、やっぱりこうなるんだ…とか、前回の終わり方を思い出しながら読めて、幸せからの落ちていく感じが良かった!